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【MBA】パワーと影響力DAY4:HP-シスコの業務提携(レポート)
2024年にグロービスを卒業したので、これまで受講した科目を振り返り学びをまとめます。
一生に一度のMBAライフを楽しみましょう!
※本記事は自分自身の学びの整理で、授業内容全体の共有はしません。
授業内容
今回の授業では、他社との業務提携をテーマとしたケーススタディに取り組みました。
このケースは、互いに譲れない条件を抱えながらも、どのように妥協点を見出し、合意を形成するかが鍵となる非常にチャレンジングな内容でした。
他社との提携は現実でも頻繁に直面する課題であり、特にステークホルダー間の調整が重要となるため、非常に学びの多いケースです。
日常業務でも、このような利害の調整や意見のすり合わせが求められる場面は多々あり悩んでました。。
今回学んだ内容を通じて、これまで漠然と行っていた交渉や意思決定のプロセスをより体系的に考えられるようになりました。
自分の学び、自社への落とし込み
動かしたい対象が複数の場合は図式化する
今回のケースでは、HPのアカウントマネージャー(AM)が、複数の相手を動かす必要があります。
このような状況では、各ステークホルダーとの関係性を図式化し、それぞれの立場やパワーを分析することが重要だと学びました。
実務では、1対1の交渉よりも、複数の相手を巻き込む場面が多いため、このアプローチは非常に実用的です。
例えば、新規事業の立ち上げにおいて、他部署や取引先を巻き込む際に、関係図を作成し、それぞれの利害や影響力を可視化することで、交渉を円滑に進めることができます。
具体的には、以下のような手順で図式化を行います:
関係者の洗い出し
誰が意思決定者であり、誰が影響力を持つのかを特定する。利害と立場の分析
各関係者が何を重視しているのかを明確化する。影響力のマッピング
パワーバランスを視覚的に表現し、どこに力を注ぐべきかを判断する。
これを自社のプロジェクトに適用することで、交渉の精度を高め、効率的な意思決定が可能になると考えています。
違いだけではなく似ているところも見つける
授業中、HPとシスコの違いばかりに注目していた自分に気づきました。
しかし、双方の類似点を見つけ、それを協働の材料として活用する視点を得たことは大きな学びでした。
共通点を基に協力関係を築くことは、単に違いを克服するよりもスムーズに合意形成を進める助けとなります。
たとえば、自社のプロジェクトで取引先と新しい提案を進める際、まずは双方の「共通のゴール」を明確にすることが重要です。
たとえプロセスや優先順位に違いがあっても、最終的な目標が一致していれば、そこに向けた協働が可能になります。
これを具体化するために以下のような手法を活用しています:
類似点を洗い出すためのワークショップ開催
各関係者が共通して重視する価値観や目標を見つける場を設ける。共通点を強調するプレゼンテーション
初期段階で「同じ方向を向いている」と感じてもらうために、資料や説明の中で類似点を強調する。
これにより、違いを埋めるためのエネルギーを最小限にし、よりスムーズな連携が期待できます。
逃避の使い方
ロールプレイでは、HPのAMの役割を担当しました。
この中で、「どうしても説得できない人がいる場合は、無理にその人を動かそうとするのではなく、視野を広げて全体最適を考える」という考え方を学びました。
これまで目の前の相手を説得し、動かすことに集中しすぎていた傾向がありました。
しかし、授業を通じて「引く」選択肢もまた重要であると気づきました。
全体最適を意識することで、限られたリソースを効率的に使えるようになります。
実際の業務でも、特定の相手に固執せずに他のステークホルダーや代替案を考えることで、プロジェクト全体を前進させることができた経験があります。
たとえば、ある新規事業の推進において、どうしても反対する役員がいた場合、その人を直接説得するのではなく、他の支持者を増やして間接的に影響を与える戦略を取った結果、スムーズに承認を得ることができました。
社員への信頼とポジションパワーのバランス
授業で特に印象に残ったのは、ポジションパワーと社員への信頼のバランスについての議論でした。
AMにポジションパワーを与えすぎると、AM同士で勝手に意思決定を進めてしまうリスクがあります。
一方で、ポジションパワーを制限すると、「信頼されていない」と社員が感じる可能性があります。
実際、自社でも、社員にあえてポジションパワーを与えないことがあります。
その背景には、トップダウンの意思決定を避け、チーム全体での合意形成を促進したいという意図があります。
しかし、社員側からは「信頼されていない」と感じられることもあり、このギャップが悩みの種となっていました。
今回の授業を通じて、問題解決のヒントを得ました。
それは、「言葉と行動を一致させるために、しっかりと対話を行い、意図を明確に伝える」ということです。具体的には、次のアプローチを取る予定です:
説明の場を設ける
ポジションパワーを制限する理由や、それが全体最適を目指すためであることを丁寧に説明します。信頼の証を示す
日常業務での裁量権や責任範囲を明確にし、社員が「信頼されている」と感じられる環境を整えます。フィードバックの機会を増やす
意見を聞く場を増やし、社員の声を経営に反映させることで、相互理解を深めます。
学びのまとめと今後の展望
今回の授業で得た知見を通じて、他社との提携や社内の意思決定プロセスにおける新たな視点を得ることができました。
特に以下の4点が、今後の業務において大きな影響を与えると感じています:
複数の対象を動かす際の図式化とパワー分析の重要性
実務での交渉力を高めるため、関係者の立場や影響力を可視化する。類似点を活かした協働の推進
違いに注目するだけでなく、共通点を強調し、協働の基盤を築く。引く勇気と全体最適の意識
説得に固執せず、柔軟に代替案や他のアプローチを考える。ポジションパワーと信頼のバランス構築
対話を通じて、社員との信頼関係を深め、適切なリーダーシップを発揮する。
これらの学びを実践に活かし、社内外での調整や交渉をよりスムーズに進めていきたいと考えています。
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僕は2022期東京校のセクションGです。
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