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ミュージカル 刀剣乱舞 「東京心覚」 考察

真剣乱舞祭2022理解度を上げるため見ましたが、初見では「豊前江の顔が良い」しか理解できない、難解な話でした。


乱舞祭での将門公フューチャーの仕方から「東京を覆う将門公の呪いと戦う男士(シャキーン)」と思っていましたが、全然ちゃうかった…。



タイトル「東京心覚」

廃藩置県後の名称「東京」がタイトルに入っていることが不思議でした。
言葉の響きの良さでタイトルするとか、刀ミュくんそんなことしない。


冒頭、現代の東京に現れた水心子の「盗まれた…時間…いや意識か」の台詞。

時間遡行軍が盗んだような描写でしたがあれは「現代の人がなくした心」の比喩ですね(水心子は抜刀も戦うこともしていないので、いつもの時間遡行軍ではない)


盗まれた意識(現代の人がなくした心) = 国・街・人を想う心


東京という街を形成するにあたって、紡いできた「人の心」「人との繋がり」が希薄になっている現代への警鐘。

ここから過去へ飛び、様々な時代で東京の形成を確認していく物語。



女面の存在

将門公と深い関わりがあるのかと思っていたら、これも違った。笑


この物語のもうひとりの主人公、シテ。

能の「シテ」は精霊や悪霊など「この世のものではないもの」を表すことが多いので、同様でいいと思います。


女面の帯の文様が、三日月宗近と同じ「紗綾形」

普通は帯の柄にしない文様なのですが、三日月ほどの存在がないので帯に留めたのでしょうか。


女面 ≠ 三日月宗近


「歴史に残らなかった」「敗者」「市井の人々」の想いの集合体。

「負けたものに思い入れを持つ」三日月と似た存在。



三日月宗近

同じ天下五剣の大典太光世いわく「機能と呼ぶものもいる。俺の言葉に置き換えるなら、それは『呪い』だな」

ゲームといい、ステといい、ミュといい、ここまできたら三日月バグ疑惑が出てくる。


実態か、高次元の概念になったのかは不明。

「江水散花雪」で、山姥切国広が心を閉ざした理由が「(古参刀が)折れた」と言っていたので、折れたのは三日月の可能性あり。


「また会おう」と言ってるから、あちこちの時代に出没して悲しみ浄化でもしてるの?(= 機能)

なにそれ。ステに続いて「まどか マギガ」宗近?



出陣先

平安・江戸初期・江戸末期

これは今までの出陣先と同じですが、新たに室町時代が加わっています。


えーーー。ステで室町時代で地獄見たぁ。
ゲームでも「椿寺」「花の御所」で「うっ……心臓が…」となった。


ミュも足利家になにかあるの???



放棄された世界

最初の東京の場面で赤いテープが張られる → レッドゾーン(放棄)

水心子が「どこで間違えた」と言っているけど、過去への出陣で改変は防いだっぽいから正史は護れたの?


水心子「私が護ろうとしている歴史は、未来は(正史)、は護るべき価値のあるものなんだろうか?」の問いに対して、ミュ審神者は「それを、私に答えさせたいのですか」

良くない未来になっているんですねぇ。


放棄された世界 ≠ 正史


正史が放棄されていたら、2205年の審神者いなくなっちゃう。


話の流れからだと、桑名が山吹を植樹したのは放棄された世界(皇居 / 江戸城)
花を手向ける人がいない世界での、弔いの花。

(江水散花雪で「放棄 = 歴史の入口・出口をせき止めて流れを止める」ことにより「人がいなくなる」理由が描かれていた)

桑名は「あれ以来、行っていないからなぁ」と言っていたので、定期的に行かなくてもいい、行く理由のない世界。



砂時計の世界

最初と最後、砂時計の世界に入る前に赤いテープが貼られるので「放棄された世界」


「時間」だけが流れる、歴史を紡がない世界。

動物はいるから(豊前がもぐらを見てはしゃいでいた)、人だけがいなくなるんですね。


「放棄された世界になれている水心子は何を見た」の清麿の問いに「知らない方がいいこともある」ミュ審神者の返答を見ると、もっとえげつない可能性あり。

三日月の内面世界や、正史の行く末とか。



水心子正秀

「ずっと不思議だった、僕には世界が歪に見えていた」


新々刀の祖として相応しい(と思っている)振る舞いは、素とはかけ離れている。そこから生じた歪みでは。

自分のことで手いっぱいで「歴史を護る」「正しい歴史」の側面しか見えていない。


三日月が心配して、水心子の境界線を崩して三日月の記憶(男士たちの記憶の集合知)を見せる。


「歴史とはなにか」

出陣先での人々の「線」を確認することで、水心子の境界線も復活(境界線 = 線を引く・結界・封印、境界線による世界の拡張)


勝海舟(愛刀・水心子)に向けて「言い刀だな」と誇らしそうに言う水心子は、推すしかない…!



もうひとつのテーマ

「君はここに来たかったんだね、でも来なかった。」


最後に水心子が言っていた台詞は、会場の外の人たちに向けてですね。
清麿の「行きたい場所に行って、会いたい人に会って〜」も同様。


疫病蔓延により変容した世界 = 歴史改変


疫病と戦う、私たちへのメッセージ。



その他、雑感

将門公が「呪い」に転化した理由がよくわからなかった。
さっぱりした性格の、人を想う良い男じゃないですか。

「時間遡行軍に勝つくらい人間離れしている」では理由が薄いので、刀ミュくん将門公で話を1本作ってくれませんか(2回目)


「人と人ならざるものとの架け橋に」と、三日月から江に伝えられましたが、江は闇落ちしやすい体質(刀質)?


豊前江ノーモーション切り捨て御免はパライソで何があったの?それ豊前のキャラじゃないのよね?「自分が地獄を背負えばいい」は鶴丸じゃないの?

えっ!?豊前も闇落ちコース???


「江戸の守護」を役割としていた三池に、江戸の終焉を見せる。
大人の三池はサラっと流していたけど、普通に地獄。

天海の最後の一言でソハヤは救われた、はず。



まとめ

人との繋がりが希薄になり、疫病の大流行で「人と会わない」ことが防疫になった時期に向けられた刀ミュからのメッセージ。


「問わず語り」の歌詞「群青の空 黄金色の波」「真っ赤な大地 澄んだ暗闇」は、ナウ○カ脳内再生させるから困る(こまる)

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