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【感想】House of Gucciを見終えて。
「GUCCI(グッチ)」
1921年創立後2021年現在、1兆円以上を売り上げるなど、世界的一大ブランドである。だが、他のハイブランドと違い、グッチの経営者には、グッチ一族は既に存在しない。
今回の「House Of Gucci」は、「GUCCI(グッチ)」の創業者一族の崩壊を描いた映画となっている。
グッチ一族の確執と3代目社長マウリツィオ・グッチ暗殺事件が中心となった、ノンフィクションベースの物語を、レディー・ガガをはじめとして、アダム・ドライバー等実力派俳優が演じている。160分に及ぶ長編映画だが、構成としては間伸びせずに見ることができた。
この映画、ビジネスパーソンとしては、同族経営による創業者の成功後のマネジメントの課題、という部分がリアリティをもって表現されている点に注目してみることをおすすめする。
映画の都合上、あまりテクニカルな部分には触れられていなかったが、会社のフェーズにおいて必要な経営者の資質の違い、というものがSimplifyされていたように感じた。
すなわち、0⇨1でビジネスを広げるカリスマ創業者は、営業力に特化したスーパーセールスマンでありながら、事業を拡大している将来性に長けていることが求められる。
だが、こうした人材はPowerを持ち過ぎてしまう故、Unstoppableとなることが多い。奔放な経営は企業が上昇傾向なら問題が表層化しないが、一旦風向きが変わった時、次々と表層化してくる。
次に求められる経営者は「守り」に長けた調整役タイプだ。創業時には見えてこなかった問題を解決しながら、業績を維持していくことが求められる。
同族経営にありがちな問題として、本作でもそうだったがこの「守り」の人材が不足しているように思われる。結果はネタバレのため伏せておくが、「やはりそういう帰結になったか」と思うようなものであった。
とはいえ、やはりGUCCIの伝統的な「GUCCI 1953 ホースビットローファー」をはじめとしたクラシカルデザインはかっこいいなぁ、と思わされたため、一瞬財布の紐が緩くなりかけたが、年末年始の浪費のこともあるため、ぐっと我慢した。
それではまた。