ビーライト（ティッカー：BLTE）

概要

ビーライトは、網膜変性に関連する治療不可能な目の病気を対象とした新しい治療薬の開発に特化した臨床段階のバイオ医薬品開発会社です。具体的には、進行性で最終的には永久的な失明につながる加齢黄斑変性（一般的に「乾燥型AMD」として知られています）や常染色体劣性スターガルト病（STGD1）などの目の病気や、非アルコール性脂肪肝病（NAFLD）、非アルコール性脂肪性肝炎（NASH）、2型糖尿病（T2D）、痛風などの代謝疾患をターゲットにしています。

LBS-008（別名Tinlarebant）

ビーライトの主力製品候補であるLBS-008（別名Tinlarebant）は、承認されれば新しい治療選択肢を提供すると考えられています。これは、毎日経口摂取する薬で、眼へのビタミンA（レチノール）の供給を減らし、網膜組織内で有害なビタミンA副産物の蓄積を減少させることができます。この効果は、肝臓から眼へレチノールを運ぶセラムレチノール結合蛋白4（RBP4）のレベルを減少させることによって達成されます。臨床試験では、LBS-008はSTGD1患者の治療に臨床的に意味のある可能性を持つとされています。

STGD1は、特定のビタミンA副産物（ビスレチノイド）と細胞の残骸（リポフスチン）の異常で過剰な蓄積が特徴の、希少な遺伝的若年発症の黄斑変性疾患です。現在、STGD1や乾燥型AMDに対する承認された治療法はありません。

LBS-008は、コロンビア大学からのRBP4知的財産ポートフォリオの排他的なライセンスをもとに開発され、RBP4拮抗剤として機能し、視覚サイクルへのレチノールの流入を減少させ、ビスレチノイド毒素の形成を減少させ、網膜の健康を保持するよう設計されました。この製品は、STGD1の治療用として、米国で孤児薬指定を受け、市場独占権を7年間得ることができます。また、ヨーロッパでも同様の指定を受け、10年間の市場独占権を得ています。

さらに、ビーライトは、LBS-008が乾燥型AMDを治療するために使用されることを期待しています。AMDは、加齢による黄斑変性で、現在のところ「湿潤型AMD」以外の段階に対する承認された治療法はありません。乾燥型AMDは、高齢者の失明の主要な原因となっており、この病気の治療に対する医療的ニーズは非常に大きいです。乾燥型AMDの初期段階では病気の進行が非常に遅いですが、中間段階と進行段階ではより速く進行します。中間段階と進行段階の乾燥型AMDでは、リポフスチンとビスレチノイド毒素の異常な蓄積が見られ、これはSTGD1に類似しています。このため、ビーライトはLBS-008が乾燥型AMDの進行を遅らせる可能性があると考えています。

LBS-008についての重要な点は、この薬が米国国立衛生研究所（NIH）のブループリント神経治療薬ネットワーク（BPN）の現在の薬剤開発プロジェクトの中で、乾燥型AMDを治療するために意図された唯一の薬剤候補であることです。BPNは、2004年に設立され、小分子の神経治療薬の開発を促進するためのプログラムです。

LBS-009

ビーライトはまた、LBS-009という別の薬剤候補も開発しています。これは、NAFLD、NASH、T2Dを対象とした抗RBP4経口療法です。これらの疾患は、肝臓の損傷や糖尿病など、重大な健康問題を引き起こす可能性があります。LBS-009は、現在前臨床開発段階にあります。

ビーライトの管理チームと眼科臨床諮問委員会は、眼科、神経学、免疫学、心血管および腎臓医学、腫瘍学、神経生物学、生化学、薬物発見、臨床開発、製造、商業化などの分野において豊富な経験と能力を持っています。このチームと諮問委員会は、ビーライトの排他的な技術プラットフォームとともに、黄斑変性分野で必要な治療へのアクセスが欠如している米国および世界中の患者に対して、カスタマイズされた薬剤を提供することを可能にします。

ビーライトの眼科臨床諮問委員会には、黄斑変性分野での主要な意見リーダーが含まれています。これには、スタンフォード大学眼科教授のクアン・グエン博士、バーゼル大学眼科学部門の教授兼部門長でありバーゼルの分子および臨床眼科学研究所の共同ディレクターであるヘンドリック・P・N・ショール博士、ムーアフィールズ眼科病院のコンサルタント眼科医であり、UCL眼科学研究所の教授であるミシェル・ミカエリデス博士、メルボルン大学眼科学教授であり、オーストラリア眼研究センター副所長のロビン・ガイマー博士、そしてボン大学眼科学部門長のフランク・ホルツ博士などがいます。これらの専門家は、ビーライトの独自の技術プラットフォームと組み合わせることで、黄斑変性領域における必要な治療にアクセスできない米国および世界中のリスクのある患者を対象に、薬剤をカスタマイズすることを可能にします。

以上の情報は、ビーライトが進めているさまざまな臨床試験と開発中の薬剤に関する詳細な概要を提供しています。これには、目の病気、特に網膜変性に関連する疾患や代謝疾患に対する治療の開発、それらの治療薬の臨床試験の進行状況、およびこれらの薬剤がどのようにしてこれらの病気に対処する可能性があるかについての情報が含まれています。また、ビーライトの専門家チームの経験と専門知識が、これらの重要な医療ニーズに対処するための努力を導いていることも強調しています。