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フェイスブック(FB)の過去決算

じっちゃまこと広瀬隆雄氏による決算情報です。ブログMarket Hackツイートで発信されたものをまとめています。最近の決算情報はじっちゃまnoteの有料記事となっています。

 2020年 第4四半期
 2020年 第3四半期

以下では、2013年 第4四半期~2020年 第2四半期の決算情報を掲載

2013年 第4四半期

決算は良好
ただし、モバイル成長はユーザー、広告ともに大幅鈍化

EPSは予想27¢に対し、結果31¢
売上高は予想23.5億ドルに対し、結果25.9億ドル

以下、カッコ内は前年同期比。

DAU:第3四半期実績7.28億(+25%)に対し、7.57億(+22%)
MAU:第3四半期実績11.9億(+21%)に対し、12.3億(+16%)
Mobile MAU 第3四半期実績8.74億(+45%)に対し、9.45億(+39%)

広告収入は23.4億ドル(+76%)
うちモバイル広告の占める比率は53%
因みに去年の第4四半期は23%、第3四半期は49%

前回、前々回の決算ではモバイル・ユーザー、ならびにモバイル広告の総売上高に占める比率が相次いで市場予想をぶっちぎりで上回った。しかし今回のモバイル比率はおとなしい伸びにとどまった。

2014年 第1四半期

EPS、売上高ともに良い数字
CFO交代が投資家からどう受け止められるかは微妙

EPSは予想24¢、ウィスパー26¢に対し、結果34¢
売上高は予想23.5億ドルに対し、結果25億ドル

モバイル広告が全広告売上高に占める比率:前期実績53%、結果59%
GAAP営業マージン:前期44%、結果43%
デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU):前期7.57億人(+22%)、結果8.02億人(+21%)
モバイルDAU:前期5.56億人(+49%)、結果6.09億人(;43%)
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU):前期12.3億人(+16%)、結果12.8億人(+15%)
モバイルMAU:前期9.45億人(+39%)、結果10.1億人(+34%)

決算発表と合わせて現CFOのデビッド・エバースマンが退任すると発表された。後任は元ジンガのCFOで去年フェイスブックに参画したデビッド・ウェーナー。

デビッド・ウェーナーはハンブレクト&クウィスト(=後のJPモルガン)でバンカー、アレン&カンパニーでセルサイド・アナリストを務めた後、ジンガのCFOに転身。ジンガは新規株式公開後、いいとこなしだったので、ウォール街としてはこの人選にはわだかまるものがある。

株価は引け後+3%程度で推移。

2014年 第2四半期

すべての尺度で予想を上回った

EPSは予想32¢に対し、結果42¢
売上高は予想28.06億ドルに対し、結果29.1億ドル

DAU(デイリー・アクティブ・ユーザー):
 予想8.26億、前期実績8.02億に対し、結果8.29億(+18.6%)
モバイルDAU:前期実績6.09億に対し、結果6.54億(+39.4%)
MAU(マンスリー・アクティブ・ユーザー):
 予想13.18億、前期実績12.8億(+15%)に対し、結果13.2億(+14.3%)
モバイルMAU:
 予想10.54億、前期実績10.1億(+34%)に対し、結果10.7億(+30.6%)

株価はアフターマーケットで-0.56%で取引き。

2014年 第3四半期

概ね良かった
が、カンファレンスコールが魚雷で株価は急落!

EPSは予想40¢に対し、結果43¢
売上高は予想31.1億ドルに対し、結果32億ドル

DAUは予想8.5億人に対し、結果8.64億人(前年比+19%)
モバイルDAUは7.03億人(前年比+39%)
MAUは予想13.5億人に対し、結果13.5億人(前年比+14%)
モバイルMAUは11.2億人(前年比+29%)

広告売上高は29.6億ドルで、前年比+64%
広告売上高に占めるモバイル比率は66%

カンファレンスコールが魚雷!

問題は来年の費用ガイダンスで、2015年の費用成長率は+55~75%を見ているとのこと。第3四半期の費用は前年同期比+41%

売上高や利益のガイダンスに大きな幅を持たせることは、未来は読めないので許せる。対して、費用は経営陣の腹一つでどうにでも調整できる項目であるにもかかわらず、こんな大きな幅持たせる???

2014年 第4四半期

EPS、売上高はOK
良い内容

EPSは予想48¢に対し、結果54¢
売上高は予想37.8億ドルに対し、結果38.5億ドル
売上高成長率は前年同期比+49%

デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)は8.9億人で予想と一致。
前年同期比+18%
モバイルDAUは7.45億人で前年比+34%

マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)は13.9億人
予想の13.94億人より少し少なめ。前年同期比は+13%
モバイルMAUは11.9億人で前年比+26%

広告売上高は35.9億ドルで前年比+53%
モバイル広告が広告売上高全体に占める割合は69%
これは前年の53%から増加

のれん代の償却を除いたノンGAAP費用は16.3億ドルで前年比+50%
ノンGAAP営業マージンは58%

株価はアフターマーケットで-2%で推移

地域別売上高は北米が18.6億ドル、欧州が10.3億ドル、アジア太平洋地域が5.54億ドル、その他が4.03億ドル

地域別ARPUは世界が$2.81、米国が$9.00、欧州が$3.45、アジア太平洋地域が$1.27、その他が94¢

2015年の費用成長率は+55~70%が提示。これは前回の決算発表の際のガイダンスである+50~70%より下限が少し高くなった。

2015年 第1四半期

EPSはOK、売上高は×、まちまちな内容

EPSは予想40¢に対し、結果42¢
売上高は予想35.6億ドルに対し、結果35.4億ドル

デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)は予想9.18億人、結果9.36億人
(前期比+5.17%、前年比+16.71%)
モバイルDAUは予想7.64億人、結果7.98億人
(前期比+7.11%、前年比+31.03%)
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)は予想14.4億人、結果14.4億人
(前期比+3.6%、前年比+12.5%)

広告収入は33.2億ドル(前年比+46%)
モバイル広告が広告収入全体に占める割合は73%。
ノンGAAP費用は17億ドル(前年比+57%)
ノンGAAP営業マージンは52%。2014年第4四半期は57%。

2015年 第2四半期

EPS、売上高はOK
メトリックスは全て予想を上回るも株価はアフターマーケットで急落

EPSは予想47¢に対し、結果50¢
売上高は予想39.9億ドルに対し、結果40.4億ドル
売上高は前年比+38.9%

デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)
 予想9.63億人に対し、結果9.68億人(前年比+16.77%)
Mobile DAU
 予想8.27億人に対し、結果8.44億人(同+29.05%)
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)
 予想14.78億人に対し、結果14.9億人(同+12.88%)
Mobile MAU
 予想12.94億人に対し、結果13.1億人(同+22.43%)
広告収入:予想37.55億ドルに対し、結果38.27億ドル(同+42.8%)

株価はアフターマーケットで-5%で推移。

カンファレンスコールでの議論は、広告収入成長率は前年比ベースで第3四半期、第4四半期は鈍化する。ノンGAAP費用成長率ガイダンスを狭くする。新ガイダンス+50~55%(旧ガイダンス50~60%)。設備投資ガイダンス引き下げた。新ガイダンス25~30億ドル(旧ガイダンス27~32億ドル)

2015年 第3四半期

EPS、売上高ともに予想を上回る

EPSは予想52¢に対し、結果57¢
売上高は予想43.7億ドルに対し、結果45億ドル
売上高成長率は+40.4%

デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)は10.1億人(+16.9%)
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)は15.5億人(+14.81%)
モバイルDAUは8.94億人(+27.17%)

広告収入の中に占めるモバイル比率は78%、去年は66%。
GAAP営業マージンは32%。

2015年 第4四半期

EPS、売上高ともにOK

EPSは予想68¢に対し、結果79¢
売上高は予想53.7億ドルに対し、結果58.4億ドル
売上高成長率は前年同期比+51.7%

デイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)は10.4億人
(前期比+3.0%、前回+4.3%)
マンスリー・アクティブ・ユーザー(MAU)は15.9億人
(前期比+2.6%、前回+4.0%)

モバイルDAUは9.34億人(前期比+4.5%、前回+5.9%)
モバイルMAUは14.4億人(前期比+3.6%、前回+6.1%)

地域別では米州と欧州が突出してよかった
ARPUの伸びも米州と欧州が断トツ

今期は営業費用の圧縮がたいへんよかった。
この結果、営業マージンは急拡大。
今期はのれん代の償却が減った。
GAAPとノンGAAPのEPSの乖離は大幅に縮まった。

総括すれば、今季の決算は財務コントロールの良さが光った反面、ユーザー・メトリックスはすべて鈍化。

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