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貸し切り映画館

平日の夜だけど、どうしても見ておきたい作品があったため、子供たちを連れて映画館に足を運んだ。そんなに広報活動にお金をかけている感じもなく、内容的にも「何かがある」というものでもない。

殺人も起きないし、人間関係がこじれて苦しい思いをしたりすることもない、なにかの驚異が訪れるわけでもない。ただ笑顔を生み出したい人たちの話。
もちろん登場人物たちの心の動きや、何気ない日常にポロポロとこぼれていく思いやりや悲しさ、迷いや決断は描かれている。丁寧に優しく、温かく物語は進んでいく。

わかりやすい言葉で優しくしっかりと表現される、心の柔らかさの質感。最善の選択をすることを迷わない強さとおおらかさが伝わってくる、笑顔の奥の整備された広大で肥沃な精神の土壌。

観終わったあとに、笑顔とぬくもりが残る映画だった。
子どもたちと観に来てよかった。心からそう思えた。

18:45からの上映を観ていたのは、私たち家族4人だけ。
映画館の入り口には入場者の列があったのに、
私たち4人全員を笑顔にしたこの作品を観たいと思う人は居なかった。

映画館は非日常を楽しめる場所でもあり、
何気なくこぼれ落ちていく輝きをクローズアップできる場所でもある。

http://ozland.jp/
映画「オズランド」

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gura
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