ヒッピーに捧ぐ
それまでの時は長く感じるのに、終わったらビュンと一瞬で過ぎ去るのはなぜだろう。人の死について、時間の経過の不思議について、これほどうまく描かれた歌を聴いたことがない。「君が死んだなんて信じられない」ではなく「検屍官と市役所は君が死んだなんていうのさ」と歌う。これが本物の詩人の表現か。ヒッピーは、ホリプロ不遇時代のRCのサプマネージーをやってたオオシロくんのあだ名で、「清志、俺がおまえらを有名にしてやる」って励ましてくれてたのに突然亡くなったそう。今から半世紀ほど前、天才忌野清志郎が書いた名曲を引っ張り出す。
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メモ帳で使っていた紙をたまたま裏返したら、「死ぬから平気」と書いてあった。有吉弘行365日くらやみカレンダーの、2022年2月20日のページに書いてある。
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「余命10年」という映画のタイトルを見て、結構長いな、と思った。10年先なんてわからない。10年後にまだ生きてると思うほど傲慢ではない。一寸先は闇。大地震が起こるかも知れない。第三次世界大戦も現実味を帯びている。環境破壊も深刻だ。交通事故の危険もある。病気になってもしぶとく生きるかもしれないし、ヒッピーのようにぽっくり病で逝くかもしれない。余命10年、けっこう長いぞ。健康であれば、10年あれば、何でもできる。繋がらないいのちの電話かけるより、何にもしないで寝て暮らせ。そんなん、自分の状況一から説明して大事な精神すり減らしてどうすんの。1日でも1時間でもぬくぬくと布団にくるまって生き延びろ。