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experiment...
3月にしては寒さを感じる日が止まず
コートが手放せない季節感が続いてますね。
それでも足を運んでいただけるお客様の皆さんには
探究心の高さに
惚れ惚れしていますし、
僕自身もこのマインドを無くさずに過ごしていきたい。
そう感じている今日一日。
久しぶりに用事一つない穏やかな休日。
日差しが強く、自然に目が覚めたので趣味のレコードを
整理整頓していましたが
そこで現れたのがかの有名な
Beatles。
学生の頃から変わらず好きなアーティストですが
取り分け好きなアルバムは、、、
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「REVOLVER」
耳がすり減るほど聞いたこのアルバム。
逆回転やループなどのテープ操作や
人工的なダブル・トラッキングを施した
ヴォーカル処理のほかに、
マイクの立て方などに変化を加えるなど
録音自体に初めて変化が加えられた
かなり実験的で前衛的なアルバムです。
(←たまらない!)
こう文字に起こしたら
なんか凄そうと思いやすい?ですが
当時だとかなり過激なことをしているからこそ
少なからず非難されていた節もあるのかと思います。
だからこそ、新しいことをするって
かなり心がすり減りやすく己との戦いですよね。
おごらず、人と比べず、面白がって平気に生きなさい
そう、樹木希林さんも仰っていたので洋服屋として
新しさというエッセンスはなくしていきたくないです!
そんなこんなで24ssも
新規ブランドが当店に参入してきました。
その名こそ
Goldwin 0 (ゴールドウィンゼロ)
軽くどのようなブランドなのか説明すると
Goldwin 0は、ブランドの可能性を引き出すための
実験的なプラットフォームとして
ブランドの未来を指し示すために存在する
プロジェクトとして発足。
これはGoldwinが私たちの住む地球であったなら、
Goldwin0はその未来のありたい姿や可能性を探求する
宇宙船・スペースシャトルのような存在。
Goldwinブランドが試したい素材、デザイン、カテゴリなどを
最高レベルのアーティストおよびデザイナーを率いる
クリエイティブチームをもって探求し、
その商品やコレクションとして発表している。
ブランド発足時からシーズンの中心となるのが
"Enquiry" = 探求/問いかけ
このベースを元に様々なアイデアを発展させ、
物作りに反映させています。
参考程度に24ssのEnquiryは下記のものになります。
__
Collective Study (共同体としての学びの追求)は、
互いに結びついたエピソードや出来事の横断的な
ネットワークとして、
1年間にわたって繰り広げられる。
その目的は、協働するための新たな仕組みを
構築することにある。
参加者が織り成すエコシステムであり、
どのアートフォームにも上下の隔てはない。
調和のとれたポリフォニーに引き寄せられながらも、
それぞれの声がはっきりと聞き分けられる。
制作の場であり、実験の舞台でもあるレジデンスという
創造的な空間の中で、
それぞれの規律と実践が共存する。
それは、プロトタイプを構築し、アイデアを発展させ、
新しい実践の形を探求する機会となる。
_
自分なりの解釈とすれば、
学年でクラス単位で分けると
1年1組、1年2組、1年3組と表せれる。
そして、各クラス学力向上を目的とし活動するが
クラスごとに考え方や規律などに
多様性が生まれる。
しかし、目的のための仕組みとなるため
学年で協力し合えば
目的のための新しいアイデアが浮かんでくる。
そんなところかな?と思います。
(僕も自身ないので意見あればください!)
この考え方を元に形成された洋服たちは
どのようなものなのでしょうか、、、。
文字の羅列が多くなってきたところで
このブランドのアイテムはどんなもんや!と声が上がってきそうなので
アイテムにフォーカスしていきます。
探究心を忘れない、ロマンを追い続けたい。
そんな想いで提案したい。
それでは!
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Goldwin 0
"GORE-TEX SEED Shell Jacket"
牛noteでの初めての化学繊維物のご紹介。
だからこそ、王道モノ。
GORE-TEXの3層防水透湿生地を使用した
シェルジャケット。
様々なブランドが提案するシェルジャケットに
2Lや3Lと記載されたものを見たことがあるでしょうか。
L=layer を意味し、2Lは2層の生地からなるもの。
3Lは3層の生地からなるものです。
そのGORE-TEXの説明に欠かせないのは
"GORE-TEXメンブレーン"
これがGORE-TEXにおける核となる部分。
GORE-TEXメンブレーンと呼ばれる超極薄フィルム。
このフィルムのおかげで、
外部から雪や雨などの水分が侵入してくるのをシャットアウト。
高い機密性を誇り、
生地内部に水分が侵入することなく
ドライで居続けることが可能になります。
加えて、その機密性から防風性にも優れ、
水分だけではなく風の侵入まで防ぐことが可能。
撥水、防水、耐水、防風性。
そしてそこに衣服として欠かせないピース。
"快適性"。
GORE-TEXメンブレーンにある無数の小さな穴。
この目に見えないほどの小さな穴は水分一つ通さず、
一方で水蒸気は通過するため、
汗による蒸れが内部に充満するのを防ぎます。
防水性や防風性とは相反するようにすら思える
高い透湿性を備えている。
これこそが"快適性"につながる仕組みです。
そして冒頭にもあった、3Lの構造は
表地+GORE-TEXメンブレーン+裏地
によるGORE-TEXにおける最高峰クラス。
とても軽量でいて頑丈、
さらに優れた透湿性を提供できるのが強みです。
しかしながら生地に厚みが生まれるため、
ゴアゴアっとした質感になるのが正直なところ、、、。
しかし、さすがGoldwin社。
それではこちらをご覧ください。
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こちらは、アイテムの裏側。
なんだ!この筋骨隆々な洋服は!!!!
これこそがEnquiryによるアイデア。
循環をテーマにした本コレクションは、
植物にフォーカス。
植物の循環とは、植物が育ち、動物が草を食み、
朽ちて微生物が繁栄し、
分解されてまた植物が育ちます。
これらを環境や洋服にリンクさせることで
生まれたデザインは
花のつぼみや植物の種子のフォルムと、
体を包み込むレインシェルの姿を重ねることによって
生み出されました。
その他にはないデザイン性から
通常のジャケットとは異なる構造設計へ。
シェル全体緩やかな曲線を描く縦パネルによる
構造により、
人間の厚みへの負担を軽減し、
動きに対してストレスフリーな構造となっています。
デザインとは、品の機能や美的造形を考慮した
意匠計画。
この植物と人体、環境の循環。
必要な機能や特性を検討し、洋服に反映させる。
これこそがGoldwin 0の真髄と僕は考えます。
このほかにも多くの魅力ポイントが。
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メインZIPにはYKK社のコンシールファスナーを採用。
これにより、全体の見え方での無機質さと
デザイン(植物)からなる有機質さを
共存させ、自然との調和表現しています。
しかし、快適さにも重点を置く
プロダクト作りを欠かさないため
ベンチレーションも完備。
動きの多い脇下から裾にかけてのZIPは
止水ジップを採用しており、
動作の際に発生するズレに対しては、
対処しております。
そして、裾部分、首周り、フードには
内臓ドローコードを採用。
表面でのミニマムさ、引っかけの防止にも繋がります。
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そして、破損が発生しやすい裾、袖先には
リップストップテープにより
耐久力にもお墨付き。
これら全てにGoldwin社の厳密な品質管理基準を通して
アイテムを提供しています。
そして、テーマにもあるとおり
循環や環境、アップサイクルへの意識から
リペア費用の無料サービスの取り組みを行っています。
お客様に安心して長くご愛用いただくために、
快適な着心地や機能性、
耐久性を追求するだけではなく、素材の選択から縫製、
加工など企画・生産工程において
厳しい品質管理基準を設けています。
お客様のご使用において機能が損なわれたり、
破損した場合は、
私たちが最良の方法を検討し製品の機能回復のための修理をします。
言い換えれば、それだけ耐久力に対して強気だからこそできるとも
汲み取ることができます。
洋服一つにこれだけの熱量を込められているからこそ
応援したくなるし、着続けたいですよね、、、。
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近年の化学繊維は目にも止まらない速さで
進化しています。
そして業界的にも昨年からのテックブームにも相まって注目されています。
今年は特に、そのテックスタイルに対して
様々な解釈、視点から
提案されるものが多く、ギミックの量や複雑さ
スペックの高さなど
検討のしがいが多いのも承知しています。
それでも自分がGoldwin 0を強く勧めるのは
"静けさ"
この一言に尽きます。
これだけのものづくりが詰まっておきながら
ミニマルなアイテム提案。
それこそ、完成度を追求するために、
装飾的趣向を凝らすのではなく、
むしろそれらを必要最小限まで省略する表現スタイル。
いわゆる、ミニマリズム。
この力強さには、ついつい目が引いてしまう。
自己満足と言われればそこまでですが
こういったものは、生涯ともに愛着が湧き
大切にきていただけると思っています。
ある意味これだけでいい。
そんな洋服。
東海では初ブランドです。
ぜひ、着て感じて見てください。
UNLIMITED 牛丸