NHK「緑なき島」、端島炭坑捏造疑惑で誤解されていること。

以前、徴用工問題をめぐる端島(軍艦島)炭坑に関する記事を書きましたが

最近どうも「NHKが徴用工問題に関する捏造報道をした」かのような誤解が拡がっている、ような気がしたので、ちゃんと言っておきたいことがあります。

この動画は、問題の「緑なき島」の映像です。たぶん違法アップロードだと思いますので、保存はお早めに。

この動画の6:50あたりからのナレーションを書き起こします。

午前八時、一番かた(?)の入坑が始まります。
どこの家庭もその支度に忙しい時です。
坑口へ、坑口へと、元気な顔が集まって行きます。
キャップランプを光らせながら、地下深く入坑。暗い坑内での八時間労働が始まるのです。
北九州でも有数の生産地と知られる端島は、島を中心として三キロ四方の海底に質の良い石炭を埋蔵しています。
地下六〇〇メートルの坑道は、(※ここからヤラセが疑われる映像)切端(きりは)に近づくほど狭くなり、這ったり屈んだりして進みます。
黒く輝く素晴らしい石炭を掘る坑夫の顔は、さすがに、喜びに満ちています
かっぱ(?)のための穴を開けるにも、人知れぬ苦労があります。
真っ黒な石炭をトロッコに摘み、立て坑近くへ運び出すのも一苦労です。
しかし、その先は、坑内電車があり、立て坑からはコンベアーで地上へ運び出しますから、それまでの苦労です。
(※ヤラセ映像ここまで)
コンベアーベルトは選炭場を通り、貯炭所へと一路、石炭を運びます。

御覧の通り、ナレーションはとてもポジティブな口調であり、決して「強制労働」とか「強制徴用」を思わせるものではありません。また、そもそも朝鮮人が働いていると説明しているわけでもありません。

全体のトーンは、一生懸命働いている坑夫たちの頑張りぶりを称賛しているようです。

しかし、その映像の一部、具体的には炭坑内の様子が、ほぼ丸々全部、端島とは全く違う場所の様子が差し挟まれている、ただそれだけです。おそらく、炭坑内の撮影許可が下りなかったため、そうしたのでしょう。

だから、NHKが徴用工問題を捏造して報道した、というのは少し違います。

しかし、1955年に撮影されたこの、強制でも何でもない普通の労働の映像を、韓国では、1945年以前の強制労働の証拠映像として使用されてしまっているわけです。もちろん、ナレーションは差し替えて。

実際の端島炭坑は、裸になることは禁止されていたし、屈まなければ歩けないほど低くないし、暗いのでキャップランプなしでは歩けない、だから、この映像が端島炭坑ではないことが証明されれば、自称徴用工が嘘を付いていることが証明されるわけです。

実際のところ、証明は終わっていて、あとはNHKが捏造を認めるだけだと思いますが、66年前の映像の捏造を認めろと言っても、今のNHKに66年前の撮影クルーが残っているはずもなく、なかなか難しいのかな、と思います。

66年前のNHKは、べつに嘘の徴用工問題をでっち上げて世界に拡散させる目的でこんな映像を作ったわけではないので、これを反日だとかって騒ぐのはお門違いです。ただNHKはこの問題に真摯に対応して、さっさと捏造を認めてほしいと思います。

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