朝日新聞の鮫島浩さんの政局観が素晴らしすぎて涙腺崩壊

一議席をめぐって与野党が激突する小選挙区制において、野党が候補者を一本化したことを勝因とする分析が多い。これ自体は間違いではない。だが、より正確にいうと「候補者の一本化」は野党勝利のための必要条件であって、十分条件ではない。

うむ、なかなか正鵠を得ている。

今回の選挙で気になるのは非常に低い投票率だった。衆院北海道2区補選は30.46%、参院長野選挙区補選は44.40%、参院広島選挙区再選挙は33.61%。私は「野党全勝」よりも「低投票率」が最大のニュースであったと思っている。

うむ、これもご指摘の通りだ。

3つの選挙はいずれも野党優位が予想された。(中略)その意味で今回は「野党の不戦勝」といえるかもしれない。

うむ、これもそのとおり。どうした、正論ばかりで鮫島浩らしくないぞ。

日本社会は「右3割・左2割・無関心5割」で、無関心が棄権して投票率が5割にとどまれば与党が野党に「3対2」で勝ち続けるーー私はそうした選挙分析を『新聞記者やめます。あと56日!』で示した。実際、安倍政権の国政選挙6連勝はいずれも投票率が50%そこそこだった。与野党は得票数では「3対2」で競り合っても、一人しか当選しない小選挙区で与党が地滑り的に勝利し、圧倒的な議席を獲得するという選挙を6回も繰り返してきたのだった。

この分析もなかなか良いところをついている。Twitterで馬鹿を晒しているのは、もしかして保守層を油断させるための作戦だったのだろうか。

野党がバラバラでは小選挙区制では勝てない。候補者一本化は勝利のための「必要条件」である。ただし、一本化するだけでは「左2割」を固めるだけで、「右3割」を固める与党にはいつまでたっても勝てない。「無関心の5割」に食い込んで投票所へ足を運んでもらい、投票率を大幅に引き上げない限り、政権交代は起きないのだ。

投票率が上がれば無党派層は必ず野党に投票するわけではない(2005年の郵政選挙のような事例もある)が、しかし投票率が低いままでは野党は苦しいという指摘は間違ってないと思う。

なぜ投票率があがらないのか。私は「与党か野党か」の二者択一に根本的な原因があると思っている。「自民党は腐敗してダメだが、立憲民主党も嫌だ」という人々の票の行き場がないのだ。誰もが自由に発信して個性豊かな情報が氾濫するデジタル時代が到来し、人々の興味関心や感性がますます多様化するなかで、選挙だけが「二者択一」というのは時代遅れの気がしてならない。

この分析も全く正しい。だからこそ、定期的に「第三極ブーム」が起きては消え、また再び起こり、を繰り返すのだ。4年前は小池旋風が吹き荒れていて、7月の都議選では自民党都議が大量に落選し、第一党を都民ファーストの会に譲った。その3ヶ月後の衆院選でも、小池旋風が吹き荒れて自民党は大敗するのではないかという憶測が流れたが、小池氏の「排除」発言を境に急に空気が変わり、結局は自民党が無難に大勝した。

だが、もしも、日本維新の会と小池東京都知事、河村名古屋市長が手を組み、ここに国民民主党も合流して、小池知事か橋下徹氏のどちらかが首相候補として出馬したら、今年のいつか必ず行われる衆院選で自民党が大敗する危険は決して小さくないと思う。

だがしかし、一方で「左」の2割が中心となるような、いわゆる「野党共闘」勢力には、出番は全くないだろう。それが示されたのが5年前の東京都知事選で、「第三極」の小池氏は圧勝した一方で、「野党共闘」の鳥越氏は大敗、という結果に如実に表れている。

それなのに、「野党共闘」は、投票所に来るかどうかすら分からない「無関心の5割」に背を向けて、ひたすら「左2割」に媚びている。確かに、そのほうが政党運営は間違いなく安定するだろうし、生存戦略としては正しいだろうが、しかしそのことが「無関心の5割」からも見透かされ、嫌悪感を抱かせているということを理解しなければならないと思う。

そのうえで忘れてはならないのは、「野党共通の首相候補」を総選挙に擁立することである。この「首相候補」を決めておかないと、仮に選挙で過半数を制しても空中分解してしまう恐れがあるし、何より有権者にとって政権交代のイメージがわかない。そして総選挙に擁立する「首相候補」は政党の党首ではないほうがよい。現在の国会議員でないほうがなおよい。「野党連合」としてまったく新しい人物を担ぐのである。そのほうが野党連合はまとまりやすいし、有権者にも新鮮だ。

残念だが、政局観の鋭い鮫島氏はもうここにはいない。「野党連合」に政権交代を期待するような、ボケた爺さんの鮫島氏が現れてしまったようだ。「野党連合」なんぞが誰を担ごうと勝てるわけがない。なぜって、母体が「野党連合」である以上、「左2割」からは脱却できないのだから。

サプライズとして清新な人物を「野党共通の首相候補」として総選挙に担ぎ、枝野氏は立憲民主党代表のまま「副総理兼官房長官」候補として野党連合のまとめ役に徹する。そのほうが、世論に新鮮なインパクトを与えて投票率を引き上げ、政権交代のリアリズムを高めることにつながるだろう。それは枝野氏自身の政治基盤を格段に強めることにもなると思う。「野党共通の首相候補」は、例えば、前川喜平氏はどうか。とにかく投票率を上げることである。枝野氏の英断に期待したい。

これはひどい(笑)

前川スケ平とか(笑)

こんな色ボケ爺さんのどこに「清新さ」があるというのか(笑)

天下り斡旋で職を追われた上に、いかがわしいお店でエンコーしてた老人だぞ(笑)

冗談も休み休み言え(笑)

前川氏のような「ドップリ左」の人材(しかも老人)を連れてきて、「無関心の5割」の興味を惹きつけることができると思ってるそのズレっぷりが笑える。

はっきり言って前川氏の知名度はそこまで高くないし、人気もないし、カリスマ性もない。「左2割」の覚えは目出度いであろうが、「無関心の5割」の琴線には1ミリも触れない人物である。

まず、前川氏の知名度がどの程度のものか調べてみよう。

Google トレンド - 前川喜平,小池百合子,小泉進次郎,米山隆一

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小池知事や小泉議員に遠く及ばないばかりか、元新潟県知事の米山隆一氏にすら劣っている。

twitterの登録者数も見てみよう。

河野太郎 - 231.4万
安倍晋三 - 225.2万
吉村洋文 - 113.9万
小池百合子 - 91.3万
蓮舫 - 52.2万
山本太郎 - 43.1万
菅義偉 - 41.9万
福島瑞穂 - 22.1万
枝野幸男 - 17.1万
志位和夫 - 17万
前川喜平 - 15.5万

一般人にしては多い方だろうが、しかし枝野氏や志位氏、福島みずほ氏などより下なのだ。


鮫島氏のダメなところは、結局のところ「無関心の5割」を「左2割」の踏み台としか考えておらず、なぜ彼らが政治に無関心なのかを全く理解していないからだ。

たかまつななさんなんかもそうだが、政治に無関心な人たちの気持ちを理解できない人たちがいくら「選挙に行くべき」「投票率を上げるべき」と言ったところで肝心の「無関心の5割」の琴線に触れることは絶対にありません。彼らが「無関心の5割」の気持ちを理解しようとしない限り、言うだけ無駄なのです。

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