北守=藤崎剛人のラムザイヤー論文に対する「反論」がストローマン論法だらけ
ツイッタランドでそこそこ有名なパヨクの北守が、本名なのかペンネームなのか知らんが藤崎剛人という名前で昨年12月からnewsweekに記事を書いているようだ。
どれもこれもパヨク丸出しでツッコミどころ満載なのだが、とりあえず3月のラムザイヤー論文に関する記事を取り上げてみようと思う。
この論文は経済専門誌の査読を経て発表されたものだ。それにもかかわらず資料に書かれている内容とは真逆の帰結を導き出したり、出所不明の引用があるなど、学問研究に値するとはいえない初歩的な問題が指摘されている。
ラムザイヤー論文には資料に書かれている内容とは真逆の帰結を導き出したり、出所不明の引用があるそうですが、それが具体的にどこなのか何の説明もありません。不思議ですね。果たして「学問研究に値するとは言えない」ような代物が査読を通るんでしょうかね?
一般的な「慰安婦」の契約では、当事者たる女性が主体的に業者と契約できることはほぼない。親族の借金のカタに売られる場合は親族が契約当事者だし、女性が未成年の場合は特にそうだ。またその女性がすでに売春業を行っていた場合、契約は業者と業者の間で取り交わされることになる。つまり「慰安婦」契約は事実上の人身売買契約なのだ。
だから何なのだろう。親族が契約当事者であることはラムザイヤー氏も触れているし、人身売買契約ではないとも一言も言ってない。相手が主張していないことを勝手に主張させて論破する手法をストローマン論法という。
当時の日本でも、人身売買は違法であった。 しかし裁判所は人身売買契約は娼妓稼業契約としては無効だが、金銭消費貸借契約は有効であるという判決を出したり、人身売買を禁じる国際条約で植民地を適用除外になっていたり、政府公認の芸娼妓酌婦紹介業があったりするなど抜け道があった。
誰が「当時は人身売買が合法だった」と主張しているのだろう。これもストローマン論法。
ラムザイヤーは、1938年の「慰安婦」国外移送に関する内務省警保局長通牒で、「慰安婦」本人が警察署に出頭した場合に渡航許可証を発給するとされていることを「慰安婦」契約が対等なものであったという証拠としている。しかしラムザイヤーは、通牒にこうした規定があるのは日本軍「慰安婦」以外の売春業を取り締まるためのものであったことを無視している。この通牒は、むしろ日本軍「慰安婦」を海外移送目的人身売買の例外として処理した証拠なのだ。「慰安婦」契約は当時としても人権侵害であるはずなのだが、それを日本軍や政府が主導で行っていたのだ。
まず第一に「慰安婦以外の売春業」という言葉は「慰安婦=売春業」という認識がなければ出てこない言葉だよね。北守=藤崎剛人さん、自爆してません?(笑)
次に、慰安婦契約を日本軍や政府が主導で行っていた、というのは、何を根拠に言っておられるのでしょう。
さて、ネトウヨ・歴史修正主義者から目の仇にされている河野官房長官談話から引用します。
慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。
河野「慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たった」
北守「慰安婦契約は(中略)、それを日本軍や政府が主導で行っていた」
あれれ?明らかに違うこと言ってますよね。北守さん、あなた河野談話を否定するのですか?おまえ、さてはネトウヨだな(笑)
日本軍としては、慰安婦は人数さえ集まればそれで良くて、別にどうしても人身売買でなければならない動機など存在するわけがないのです。
それに、いくら人身売買が人権侵害だとか言ったところで、貧しさと飢えに耐えかねて、娘を売ってしまう親は当時はいくらでもいたわけです。それをあまり厳しく取り締まりすぎると、大量の餓死者が発生してしまいます。
ラムザイヤーは、「慰安婦」の契約書はひとつも提出することはできていないが、当時の日本の娼妓契約や娼妓の実態をもって、その根拠としている。
北守も契約書をひとつも提出してないくせに「人身売買契約」であったと言っているではないか。そもそも、契約書は公文書ではなく私文書なのだし、契約というのは文書がなくても成立する。
具体的には、奴隷的拘束であったことを示す娼妓の自由を奪う条項の契約書からの削除、主体的な廃業が難しかったことを示す21歳以下および28歳以上の娼妓の数の統計資料からの削除だ。これは端的に研究不正ということができるだろう。
「具体的には」と言っているが、まったく具体的ではない。具体的にというのであれば、どの文書からどのような文言が削除されたのか、元の文書にはなんと書かれていたのかを、一字一句正確に示すべきだろう。森友問題でもその程度の仕事はマスコミはやっていたぞ。
また、21歳以下および28歳以上の娼妓が、どうして主体的な廃業が難しいのかについても、何の説明もない。それ、北守さんの想像ですか?
しまいには、不正研究とか意味の分からん造語まで作っちゃって。このひと、馬鹿なのかしら。
さらに、娼妓が支出の多い職業だったことを無視して、単なる収入から娼妓は高給取りだったという結論を出している。実態は、娼妓は収入に対して支出が多く、前借金がなかなか返せず、むしろ借金が増えてしまう例も多かったという。それはラムザイヤーの用いている史料にも書かれているはずなのだ。
支出が多いから高給取りではないというのも意味不明。北守さんの給料明細には個人的支出の欄があるのだろうか?
現代だって、ソープ嬢や風俗嬢には金遣いの荒い女性が多いよね。もちろん堅実に貯蓄している女性も全くいないわけじゃないですか。だからといって彼女たちを薄給と言うことができるでしょうか。
簡単にまとめると、上記1)2)4)は誤りで、日本軍「慰安婦」制度は、日本の行政機関や軍が主体的に整備した人身売買契約の「性奴隷制度」であったことが学術的に立証されている。3)に関しては、日本軍「慰安婦」は奴隷的拘束を受けており借金もなかなか返せず廃業も困難であったことが学術的に立証されているのだ。歴史修正主義者はすでに学術的には否定された事柄を繰り返し述べているだけにすぎない。ラムザイヤーもその一人なのだ。
「学術的に立証されている」と言い張れば学術的に立証されたことになるわけじゃないんですよ、北守さん。
それに、政府や日本軍が主体的に慰安婦制度を確立したことを否定している人は、誰もいないと思います。そのことと、民間業者が主として慰安婦の募集に当たったという事実は、何の矛盾もありません。
そして最後にお約束の「歴史修正主義者」なるレッテル貼り。これさえ言っておけば相手を論破した気分になれるのだからお気楽ですよね。でも、北守さんが論破した相手は、実在するラムザイヤー教授ではなく、北守さんの脳内にしか存在しない架空のラムザイヤーさんでしかないのです。
そして、北守さんはここまで一貫して「強制連行」という言葉を使っていません。それどころか、「慰安婦が売春の一形態」であったことを認めてしまっています。これは、韓国の「慰安婦神話」を信じる人たちからも抗議が殺到するんじゃないでしょうかね(笑)
慰安婦の実態が単なる人身売買であったなら、そりゃ人権侵害には違いないけど、当時はよくあった話、という程度のことです。とてもじゃないけどホロコーストと比較できるような話ではありません。
ラムザイヤー論文によって、日本軍「慰安婦」の性奴隷制を否定したい日本の右派は勢いづいているといえる。しかし北米の学術界では、かつてないほどの動きで「慰安婦」否定論に対抗する動きが巻き起こっている。ある意味では、日本軍「慰安婦」は日韓の問題だろうと余所事として考えていた北米の研究者を「覚醒」させたのだ。
慰安婦否定論、なんてものは存在しないんだよなー、北守さん。
日本側が世界で繰り返し仕掛ける「歴史戦」はすべて反発を呼んでおり、日本の戦時性暴力の問題がより認知され、追求されていくきっかけとなっている。それは、今回のラムザイヤー論文に対する反発が、迅速に拡大し、かつ学問的に正確なかたちで行われたことにも現れている。これは、歴史修正主義に対する運動が、これからも力強く続いていくことを示している。
いや、そうはなってないですよね。現実には、朝日新聞が謝罪に追い込まれ、マイク・ホンダ議員は落選し、バイデン政権からは「韓国はいつまで慰安婦のことを言ってるだ」と煙たがられ、正義連(挺対協)は元慰安婦を食い物にする詐欺師団体だったことが明るみに出て、韓国では反日種族主義がベストセラーになってます。
だいたい「日本が仕掛ける歴史戦」っていう認識が歪んでますよね。仕掛けてるのは韓国であって、日本はただ防御してるだけなのに。もっとも、最近になってようやく、ただ防御してるだけではダメだってことを理解する人が増えてきたようで、それは好ましいことだとは思います。
北守さん、現実をちゃんと見ましょう。あ、現実見る能力があったら左翼になんてなってないか(笑)。