日本国内ではどんどん下火になっていく慰安婦問題
かつては朝日、毎日などの左派リベラルメディアも慰安婦問題を厳しく追及していましたが、最近はそういうこともすっかりなくなってしまいました。慰安婦問題の火付け役の1人である福島瑞穂議員も、最近はめっきり慰安婦問題に関して言及する機会が少なくなってしまったように思います。
転機は沢山あったと思いますが
①アジア女性基金を韓国だけが受け取り拒否(受け取ろうとした元慰安婦にも拒否を強要)
②吉田清治の証言が全くのウソ・デタラメで、2014年に朝日新聞が謝罪に追い込まれた。
③安倍政権と朴槿恵政権の間で交わされた日韓合意
④朴裕河教授の「帝国の慰安婦」出版が元慰安婦への名誉毀損にあたるとされ有罪判決を受けたこと
⑤李容洙氏による尹美香議員の寄付金横領の告発
まず①ですが、元慰安婦が受け取ろうとしていたのに支援団体がこれを拒否するように強要するというのは、アジア女性基金の設立に尽力した方々から見ても奇異に感じられたことでしょう。なにせ被害者の意思に反することを行っていたわけですから。早い人はこの時点で離脱してると思います。
次に②ですが、これにより強制連行説は決定的に不利になりました。人は、自分にとって都合の悪い事実をなかなか認めたがらないものです。そこへ③の「最終的かつ不可逆的な」合意が降って湧いたわけで、もうこれで解決したから、慰安婦問題について語るのはやめよう(黙ってれば強制連行説が誤りだったことを認めなくて済む)という心理が働いたと思います。
④は日本ではあまり大きく報じられていませんが、朴教授が在宅起訴された際に、リベラル左派と目される大物論客が抗議の声を挙げています。
なんと、村山元首相や、河野元内閣官房長官の名前もあります。他にも、石川好、上野千鶴子、大江健三郎、島田雅彦、千田有紀、高橋源一郎、中沢けい、若宮啓文など、左派論客の大物や、Twitterで有名な左派論客の名前も沢山ありますね。李相哲教授のお名前がこっそり紛れてるのはご愛敬(笑)。
朴裕河教授を刑事告発したのは元慰安婦たちなので、彼らの本来の立場であれば朴教授の起訴には賛成のはず。しかし、このように反対に回ったのは、朴槿恵政権を倒したいという裏の動機があったのかもしれませんが、それ以上に、いくら元慰安婦の訴えとはいえ超えてはいけない一線はある、ということなのでしょうか。もちろん元慰安婦が告発するのは自由ですが、起訴するかどうかを判断するのは検察ですからね。
⑤はトドメの一撃ですね(笑)。このような醜聞まで飛び出すと、もう慰安婦問題には関わりたくないと考えるリベラル論客が増えるのも当然かなと思います。
このような経緯を経て、日本国内では論争にはほぼ決着がついたような形になっており、慰安婦問題を取り上げるのは主に保守側、リベラル側は慰安婦問題についてはあまり多くを語らなくなってしまった感があります。
ですが、そんな日本においても、まだまだ頑張ってる人たちがいたりします。
もう、この人たちはクローズドな場でしか慰安婦問題を語れなくなってしまったわけです。パネラーも吉見義明教授以外知らん人ばっか(笑)。
そういえば、私が散々批判した映画「主戦場」も、映画館というクローズドな場でしか見られないものでした。DVDが発売されるって話はどうなったんでしょうかね。デマだったんかな?上映イベントは、いまだにしつこく細々と続けているようですが。
こうした、一部の筋金入り左派を除けば、慰安婦問題は「そっ閉じ」されつつある日本とは対照的に、韓国はアメリカから怒られてもまだ慰安婦問題をやめるつもりはないみたいです。この先、いったいどうなっていくんでしょうかね(笑)。
2007年には、愚かにも対日非難決議(下院121号決議)なんぞを出してしまったアメリカですが、この問題をあまり深堀りすると自分たちにも跳ね返ってくることに、おそらくアメリカは気付いています。
アメリカが慰安婦問題に対して冷淡になったのは、もしかしたらこの訴訟と無関係ではないかもしれません。
ですが、韓国はブーメランとか気にしないタイプっぽいですね。自国に都合の悪い事実は絶対に認めないのが韓国のお家芸ですし。