新しい党を作ろう

この人の文末をまず引用します。

そして、自民党ではなく、優しくて強い国を作る総理大臣を持つ新しい党を与党に置くようにしていきましょう。

新しい日本を作るには、新しい党が必要です。新しい党であれば新しい党是を作り、新しい組織文化を作り、真に国民のための政治を行う気概を持った国会議員だけの政党が出来上がります。

そういった政党が与党になり国政ができるように声を上げ続けていきましょう。

(もちろん自民党が変われば一番早いですけどね。ただ、それはできないです。できていたらとっくの昔にやっています。だからもう自民党じゃダメなんです。もしそれでも自民党に固執するのであれば、何かのロジックが間違っています。だから新しい政党が必要なんです。そこにぜひ気づいて下さい。)

この人は最初から結論ありきで考えていると言うことがよくわかります。

「自民党を変えなきゃダメ」
「新しい日本を作る」

ほぼ、これしか言ってない。

過去に何度も言ってることですが、これは「新しさに訴える論証」と言って、典型的な誤謬の1つです。

変わることが正しいとは限らない。新しいことが正しいとは限らない。

そんなことは自明の理です。

1930年代のドイツを思い出してください。ドイツ国民は変化を求めました。新しい政党を支持しました。その結果、ドイツは変わりました。ワイマール共和政から、ナチスの独裁へ。

もちろん私も、日本が今のままで良いとは思ってません。変えなければいけない部分は、沢山あると思います。

しかし、何でもかんでも変えれば良いってものでもない。

例えば、明日から自動車の走行を右側にしましょう。

うーん、迷惑なだけですね。そんな変化は誰も望んでない。昔、沖縄が日本に返還されたときに右側通行から左側通行になって、事故や渋滞が多発したらしいです。

新しい党が必要…ですか。

ここ30年で一体どれだけ数多くの「新しい党」が作られてきたことやら。一度すべて列挙しようと途中まで書きかけて、あまりに多いのでやめましたが、50以上ありそうです。

いまさら「新しい党」って考え方が、もはや古い気がします(笑)

では、最初から見ていきます。

まず最初にしないといけないのは、国民1人ひとりが政府が改善すべきと思うことについて声を上げるということです。これはもう完全に日本でも文化として根付きました。

「声を挙げる」ことを「しないといけない」と言っちゃってます。うへえ、勘弁してください。

もちろん、声を挙げたい人は、声を挙げれば良いと思います。

でも、強制はいけません。

また、声を挙げる人が、あなたに賛成の声を挙げるとは限りません。

あなたと反対の声を挙げる可能性だって十分ありえます。

「これはもう完全に日本でも文化として根付きました。」ってのは、何を見てそう言っているのか全くわかりませんね。現実には、今月で首相官邸前や国会前で続けられていた反原発デモが終了になります。SEALDsもとっくの昔に解散してしまいました。明らかに、この手の政治運動は下火になってると思いますけどね。

これまでの日本人の価値観は、レクチャー型教育のように「私は教える人、あなたは教わる人」というように立場が決まっていると認識するような教育でした。そのため日本人は無意識の内に「あの人は政治を決める人。私はそれに従う人」という関係を頭の中に作ってしまいました。

何かそういうエビデンスあるんでしょうかね。ただの個人的な思い込みなのでは。そもそも、「教わる人」がいつまでも「教わる人」のままだったら、最終的に「教える人」がいなくなってしまうはずですが。こういう、単なる個人の思い込みを、あたかも事実であるかのように語るのは、私はあんまり好きではありません。

このような思考になると、思考停止状態になり、政治家が何をやっても関心を持たなくなります。政治家が国民のために行動している場合は良いのですが、今の自民党は国益になることをしていれば国民生活を犠牲にしても良いし、私腹を肥やしても良いという価値観が定着してしまって、自民党内部でもそれを止めることも変えることもできない状態になってしまっています。

これも、全てただの思い込み。何のエビデンスもない。こういう稚拙な思考で留まることを「思考停止」って言うのではないでしょうかね。だいたい「国民生活を犠牲にした国益」って何でしょうかね?言ってることが支離滅裂なのですが。

私腹を肥やす云々という話も噴飯モノで、田中角栄の時代ならいざ知らず、今の日本で私腹を肥やすために政治家やってる人なんて、皆無とは言いませんがほとんどいません。嘘だと思ったら1980年代の政治家の金銭スキャンダルと現代のそれを比べてみるがよい。驚くほど金額がケチくさくて貧乏ったらしい。

世論が形成され、政治が改善されていけば、政治があるべき方向に動き出すことになります。今までは年功序列で、年齢の高いトップの考えにみんなが従い、さらにその人よりも上の人が否定することは実施せず、大きな変化はさせられずに、小さい打ち手ばかり打っていました。

いきなり年功序列の話が出てきて笑っちゃいました。政治となんの関係があるんでしょうか。年功序列は別に法律で決まってるわけではなく単に企業の慣習です。国が介入できるような話じゃありません。年功序列が嫌なら外資系企業に就職するなり、自ら起業するなりすればええだけの話です。

孫正義さんも、三木谷さんも、前澤さんも、30年前は誰も存在すら知りませんでした(孫さんはパソコンマニアには有名でしたが)。もしもタイムマシンで30年前に行って「ソフトバンクが日本を代表する企業の1つになります」とか言ったら、きっと笑われますよ。そのくらい、なんやかんや言って日本も色々変化はしています。もちろん、頑なに変わろうとしないダメな企業もたくさんありますが。

ダイバーシティに代表されるような多様な価値観が受け入れられるようになれば、今まで、いわゆる支配層が牛耳っていた政治や、会社経営が開かれるようになります。

ダイバーシティ(笑)。

いや、ダイバーシティ自体は別に良いと思いますが、それをするとどうして「今まで支配層が牛耳っていた政治や会社経営が開かれる」と思ったんですか?その途中の論考が全く書かれてないので、何がどうなってそういう結論に達したのかが、まるでわからないのですが。

私は、以前も書いたと思いますが、行き過ぎたグローバル化は共同体破壊を招き、それは剥き出しの弱肉強食であり、格差の拡大のと貧困の増大につながると思います。ていうか、今現在、現実にそうなってます。それを、どうやって食い止めるのか、ってのが、今の世界の流れなんじゃないでしょうかね。

もちろん、だからといってガチガチの同質社会が良いとも思いませんけどね。

それによって、今までは男性社会(白人至上主義)であったものが、性別や人種などによって差別されることなく、能力や人柄でリーダーが決まるようになります。

そうなれば、良いですね、としか。

「なります」って、断言されちゃっても、ねえ(笑)。

こういったリーダーがなることで、組織全体が優しく多様な価値観を受け入れた社会になっていきます。

だから、なんでよ?(笑)

白人は人種差別するけど黒人は一切人種差別しませんとか、男性は怖いけど女性は優しいとか、完全に「思考停止」してますよ。

この人の主張は「なんでそうなるか」が全然書かれてないんですよね。

唐突に、結論だけが書いてある。

あなたは、ラマヌジャンですか(笑)

あ、ラマヌジャンってのはインドの天才数学者で、次々と公式を発見するけど、証明は一切しないって人。なぜその公式を発見できたのか?と問うても「神が下りてきた」としか言わない、不思議な人でした。

ただし、ラマヌジャンが発見した公式は、ハーディーという、ラマヌジャンを見出した英国の数学者が片っ端から証明していったのですが、彼にはそういう人はいないと思うので、彼の論理の正しさは永久に証明されないでしょう(笑)。

この優しさと強さの両方を兼ね備えることによって、支配者からの支配を逃れることができます。さらに、そういった支配者層を誘導できるだけの強いチカラがあれば、武力に頼らずとも、支配者をより共創的な思考を持った人材に代えるように働きかけることができます。

ここもそう。なぜそうなるのかが全然書いてない。論理の飛躍がひどすぎます。優しさと強さの両方を兼ね備えた人材は、政治を変えようなんてメンドクサイことはしませんよ。孫正義みたいに自分で起業します。「武力に頼らずとも」云々のあたりは、もはや何が言いたいのか全くわかりません。

支配的関係ではなく、お互いがお互いの国や組織を発展させるために、win-winの関係を作っていこうという気持ちを持っている人同士が国を統治していれば、どこかの国(組織)から搾取する(支配して利益を得る)ということから、お互いがお互いのために一緒に連携できるようになります。

これが共創社会です。お互いに欲張らずに、自分だけが勝とうとするのではなく、支配から得られる富を富と考えずに、お互いで連携して作れる価値を自分たちが得られる最大の価値と考えるようになれば、世界が平和になっていきます。

いきなり外交の話になっちゃった(笑)

ホントもうわけわかめ。この人、天才すぎて私の愚鈍なオツムじゃついていけません。

お互いが相手を搾取しようなどと考えず協力し合えばwinwinってのはその通りですが、相手の国をどうやってそう思わせるのですか。あれっすかね、お互い酒を酌み交わせば仲良くなれる、みたいな理論でしょうかね(笑)。

とりあえず「囚人のジレンマ」くらいは知っててほしいものです。

お互いに協力プレイを選択すれば、両者の利益は最大化しますが、相手が非協力プレイを選択すれば、自分の損失が最大化します。自分の損失を最小化するためには非協力プレイを選ぶしかないのですが、両者が非協力プレイを選ぶと両者の損失が最大化する。これが「囚人のジレンマ」です。

このゲームで最強のプレイは「しっぺ返し戦略」と言われています。つまり、最初は協力プレイを選んで、相手が非協力プレイをしたら、次は自分も非協力プレイを選択する。つまり、簡単に言うと「非協力プレイ」の選択肢は、絶対に捨ててはいけないのです。これが、脳みそお花畑の意識だけ高い馬鹿には理解できないらしい。

仮に、途中で気が変わったとしても、国際社会がそのようなことを放置せずに、そういった人がその国のリーダーでいて何かズルいことや裏切りをできないようにしたり、裏切るインセンティブをなくせば、世界が平和になります。

「裏切るインセンティブをなくせば」って言いますけど、そんなこと簡単にできますかね?

例えば、法治国家というのは、法律を全員が守ることで秩序が保たれます。しかし、法律を守らない裏切り者には何かしらの制裁を科さなければ、どうやったって裏切りのインセンティブのほうが高くなってしまいます。そのために刑罰はあるのです(教育刑という考え方もあるが、そのような建前はとりあえず無視する)。

しかし、個人対国家であれば、個人に刑罰を科すことはできますが、国家対国家では、おいそれと相手に刑罰を科すことはできません。例えば、北朝鮮がこっそり核兵器を開発し、所持してしまいました。これは国際社会に対する裏切りです。そこで、国際社会が一致団結して経済制裁…と言いたいところですが、中国、ロシア、韓国などが、裏からこっそり手を回して制裁逃れに協力しちゃってます。おかげで北朝鮮は核開発をやめません。

それでも北朝鮮はまだ小国だから経済制裁が一応はできます。中国みたいな大国が相手だったらどうでしょう。アメリカも一応頑張ってますが、あまり効果が出てない上に、アメリカもあまり中国に厳しくやり過ぎると、中国はアメリカにとっても大きな貿易相手国でもあるため、アメリカの経済が苦境に陥ってしまいます。つまり、中国のような大国が国際社会に対する裏切りをしても、誰も中国を止められないわけです。

しかも、その中国は「声を挙げる」ことができない国です。声を挙げた人は、周庭さんのように逮捕されてしまうのです。そんな国から「支配的関係ではなく、お互いがお互いの国や組織を発展させるために、win-winの関係を作っていこうという気持ちを持っている人」が現れますかね?

この、轟さんって人、声を挙げるのは結構なんだけど、政治の知識も全然なければ論理的思考能力もなくて、ただただ意識だけが先走ってしまっている可哀想な人だという印象しかありません。たかまつななさんの劣化コピー、みたいな。

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