肥大化した被害妄想、ノーエビデンスの権力批判、国際情勢から目を背ける平和ボケ
安倍総理の辞任に関して、ヒューマンライツナウ理事の伊藤和子弁護士が寄稿されている。
2012年の安倍総理と同じ「取り戻したい」という言葉を使っているのが笑えるが、その後に列挙されている、安倍政権下の「非情な政治と政治手法」とやらが全くの噴飯物なのである。
森友・加計問題や、桜を見る会は、政権私物化を強く示唆するが、疑惑は解明されず、国民に対する説明責任も果たされなかった。政府に都合の悪い文書改竄が横行し、改竄を命じられた公務員が自殺するに至った。
集団的自衛権解釈変更閣議決定による解釈改憲容認、翌年の安保法制は、解釈改憲の枠を超えた憲法違反であり、立憲主義を揺るがすものだ。
さらに、報道機関に対する圧力も取り返しのつかない委縮効果をもたらし、良心的なキャスターが次々と追われた。
権力者が憲法の解釈を勝手に変更してよい、都合の悪いことは歴史修正、改竄してよい、反対派を容赦なく弾圧してよい、というカルチャーは民主主義と健全な社会を汚染し、声を上げる自由を抑圧した。今後の政治にはこうした深刻な悪弊を断ち切る健全な政治への回復を期待したい。
「森友・加計問題や、桜を見る会は、政権私物化を強く示唆する」というのは、そもそもがマスメディアがでっち上げた架空のストーリーであり、そもそもを言うなら籠池氏と安倍総理は面識すらなかった。加計問題とやらは法的に全く問題のないことを、メディアが感情で問題視しただけである。
説明責任がなされなかったというのも嘘で、そもそも首相が「疑惑」の全貌を知っているわけでもないのに説明しろと言われてもできるわけないし、それでも誠意を尽くして説明すればしたで「納得できない!疑惑はますます深まった」と難癖をつけているだけである。
文書改竄が横行したのは確かにほめられた話ではないが、政府に都合が悪いというよりも、野党議員やマスメディアからのパワハラから逃れたいためという役人の個人的動機が大きい。
集団的自衛権云々については、そもそも憲法議論を拒んでいる野党の人達こそ立憲主義を踏みにじっているのであり、国民の命と財産を守ることを「立憲主義」よりも優先した首相の判断は圧倒的に正しい。首相を批判する人たちは、自分が米軍と自衛隊によって守られていることに対してあまりに無知で無自覚すぎる。この無知と無自覚は犯罪的でさえあると思う。犯罪と言ってしまうと、刑法の何条に違反してるのだ、と突っ込まれてしまうので、いちおう、犯罪「的」としておいた。
あれだけ「戦争法案」などと大騒ぎしておきながら、結局その後まったく戦争が起きてないのは、まさに「戦争法案」が目に見えない効果(これを「抑止力という)を発揮しているからなのだが、国防に無知で無自覚な人たちは、憲法9条という御守り、憲法9条という呪文のおかげだと本気で信じておられる。憲法9条が宗教であると揶揄されるゆえんである。
報道機関に対する圧力とやらは、当事者のキャスターたちですら「圧力はなかった」と言っているのに、実際にどんな圧力があったかというエビデンスを示すこともなく、単に高齢だったりギャラが高すぎるキャスターが退任しただけの話を、何のエビデンスもなくむりやり安倍政権批判に結び付けており、陰謀論としてもかなり程度の低い話である。
権力者が憲法の解釈を勝手に変更したというのも間違いであり、アメリカの強い要請があってやむなくそうしたのだ。本来であれば、安倍総理は憲法9条を改正して、国の形を正常化させたかったはずだ。そうであれば、集団的自衛権を急ぐことは、むしろ憲法9条の改正の必要性を希釈するので、安倍総理にとっては必ずしも好ましい方向性ではなかったはず。それを「勝手に」というのはあまりに無責任すぎる。集団的自衛権を否定するなら、まず明らかに憲法違反の自衛隊を合憲化させることが先決です。
「都合の悪いことは歴史修正」ってのは、何を指して言っておられるのかよくわからない、単に安倍総理のイメージを悪化させる目的で書いてるだけのイメージ語であって具体性のある批判ではなさそうだが、この言葉はむしろ野党勢力やしばき隊、あるいは伊藤和子弁護士自らに当てはまる言葉なのではないか。ぜひ、よく胸に手を当てて考えていただきたい。
「反対派を容赦なく弾圧」というのも全くエビデンスがない。いつ誰がどこで弾圧されたのだろう?黎智英さんや周庭さんのように逮捕された人がただの1人でもいたでしょうか?突然拉致されて2~3年くらい行方不明になった書店オーナーがいたでしょうか。伊藤弁護士のいう「弾圧」ってのは具体的に何を指して言っておられるのかきちんと説明していただきたい。
「声を上げる自由を抑圧」というのも全くエビデンスがない。むしろ、我々があなたたちに反論する自由を抑圧しようとしているのがあなたたちではないか。それでなくても、保守言論は昔から抑圧されていたというのは田原総一朗氏も認めるところである。さらに、あなたたちにとって都合の悪い主張には、なんでもかんでもヘイトスピーチのレッテルを貼って攻撃する。たとえば「慰安婦像を撤去しろ」と声を上げるのはヘイトスピーチなのか。たとえば「レーダー照射問題で韓国政府は嘘をつくな」と声を上げるのはヘイトスピーチなのか。冗談じゃない。ふざけんな。
・ 2013年特定秘密保護法
・ 2014年 集団的自衛権解釈変更閣議決定による解釈改憲容認
・2015年安保法制成立
・ 2017年 共謀罪成立
・ 武器輸出三原則の放棄、武器輸出のスタート
まず、「共謀罪」などというものは日本には存在せず、成立もしていない。なぜ、対テロ法を「共謀罪」と書くのであれば、安保法制のことを「戦争法」と書かないのか。中途半端なことはしないで、どっちかに統一したほうが良いのではないかと老婆心ながら助言しておく。
そして、特定秘密保護法や対テロ法による摘発事例は現在まで0件である。つまり「誰一人弾圧されていない」のが事実。そもそも違法行為を働いた人物を摘発することが「弾圧」に当たるのかどうかという疑問もあるが、いずれにせよ法の施行前と施行後で我々の日常生活に全く何も変わってない。もちろん、安保法制についても同様のことが言える。
こういうと、「法律があるせいで国民が委縮した結果だ」と反論されるかもしれないが、じゃあ具体的に委縮したというエビデンスを出してほしい。
なお、武器輸出を解禁したのは安倍政権ではなく、民主党の野田政権である。
・報道機関への介入 テレビ局の良心的なキャスターなどが次々と追われる 首相官房長官会見の変質と望月記者などへの質問制限
・森友加計問題、文書改竄と廃棄。改竄を命じられた赤木さんの自殺、人命の犠牲、声を上げた告発者への徹底した報復
・桜を見る会などの政権私物化
・報道の自由、共謀罪、慰安婦問題などに関する国連人権勧告に対する敵視
・慰安婦問題をはじめ戦時中の人権侵害に対する歴史修正、これに抗する良心的な研究者市民社会等に対する徹底したバッシング
・辺野古基地建設強行 翁長知事をストレスで死に追いやる沖縄県への不当な対応、沖縄差別
・最高裁、内閣法制局長官、検察官人事への官邸の介入
・2度の消費税引き上げ
これも全部うそだらけ。
まず報道機関への介入という事実が存在しないし、望月記者はそもそも一人で沢山の質問をしすぎなのであり、望月記者のせいで他の記者が質問をできなくなることだってあるのだから質問を制限されて当然である。しかも質問を制限されただけであって質問権を奪われたわけでもなければ記者会見を出禁になったわけでもない。もし日本が香港や北京や北朝鮮であれば望月記者はそもそも記者会見場に入れないし、そもそも新聞記者を強制的に辞めさせられているし、そもそも容疑事実もよく分からないまま逮捕されているはずである。
森友加計問題については先述したので繰り返さないが、「告発者への徹底した報復」とは具体的に何を指すのか。いつ誰がどのように「報復」されたのか。何のエビデンスもない。あなたそれでも本当に弁護士か。名誉毀損で訴えられても知らんぞ。
「報道の自由、共謀罪、慰安婦問題などに関する国連人権勧告に対する敵視」これも順番が逆である。そもそも、伊藤氏らが政権に対して不必要に攻撃的、挑発的な態度を取ってきただけの話。それに対して政権側は特に反撃などしていない。むろん「反論」はするが、反論と反撃は違う。「国連人権勧告」というのもデタラメで、実際には「報告人」による個人的な勧告にすぎず、しかもそれを主導してきたのは伊藤さんら日本の活動家たち。「報告人」は、騙されたのか金で買収されたのか、それとも「同じ宗教」を信じる同志なのか知らんが、体よく利用されただけである。
「慰安婦問題をはじめ戦時中の人権侵害に対する歴史修正、これに抗する良心的な研究者市民社会等に対する徹底したバッシング」これも笑える。少し前の、ユン・ミヒャン氏とイ・ヨンス氏の告発合戦を見れば、あの人たちが両方とも嘘つきであることは一目瞭然ではないか。嘘つきを嘘つきと批判することが人権侵害なのか。嘘つきの嘘を正すことが歴史修正なのか。嘘つきを擁護することが良心的なのか。冗談じゃない。
「翁長知事をストレスで死に追いやる」これも酷い。翁長知事はストレスで亡くなったのではなく、膵がんで亡くなったのである。勝手に死因を改竄するな。こういうことを言うのであれば、不謹慎な話ではあるが、もしも近い将来、安倍総理が病気で亡くなることがあったら、あなたたちは「安倍総理をストレスで死に追いやった殺人犯」として指弾されることになるが、それでも良いのだろうか?それが嫌なら、この部分は早急に訂正されたほうが良かろう。
ちなみに、辺野古基地建設を強行したのは、民主党の鳩山政権である。
「最高裁、内閣法制局長官、検察官人事への官邸の介入」、最高裁への介入というのは具体的に何を指して言っておられるのかよくわからないが、内閣法制局と検察庁はそもそも行政府に属しているので、民主的な選挙で選ばれた政治家が介入するのは民主主義的には当然のことである。
2度の消費税引き上げ、を決めたのは民主党の野田政権である。むしろ安倍政権は2度目の消費税引き上げを二度も延期してくれた上に、軽減税率を導入して実質的な引き上げ幅を小さくしてくれた。
・自民党政治家による生活保護バッシングの容認
・自民党政治家によるLGBT差別、伊藤詩織さんと#Metoo への攻撃、科研費攻撃、慰安婦問題に関わる市民団体への攻撃その他ヘイト発言の容認擁護
・嫌韓、ヘイトスピーチ、排外主義の横行、ネトウヨの台頭
ここまで来るともはや安倍政権は何の関係もなくて笑える。
上の2つに関しては単に自民党にも質の低い政治家はいるというだけであり、さらに言えば別に自民党に限った話ですらない。立憲民主党も落合洋司とかいう人を公認していたではないか。また、有田芳生、小西洋之、石垣のりこ等の数多の暴言については野放し状態だ。
さらに言うと「慰安婦問題に関わる市民団体への攻撃」が具体的に何を指しているのかよくわからないが、正義連のことを言っているのであれば、今正義連をもっとも攻撃しているのは韓国国民であって日本のネトウヨではない。
嫌韓、ヘイトスピーチ、排外主義の横行、ネトウヨの台頭、これらどれも安倍政権とは全く関係ないし、安倍総理が辞任したからといって彼らが居なくなるわけではない。また、韓国に対する正当で論理的な批判を「嫌韓、ヘイト、排外主義、ネトウヨ」などというレッテル貼りで攻撃するあなたたちこそ、「声を上げる市民」を抑圧しているではないか。冗談じゃない。ふざけるな。
安倍政権が終わった程度で、あなたたちのような妄想家の「長いトンネル」は決して終わりません。なぜなら、日本は民主主義国家だから。あなた方が憎んでいるのは、安倍総理ではなく、日本国民なのです。