アメリカ人と時代劇 ~水戸黄門ってマフィアなの?~
たまにうちに遊びに来る友人A。生粋のアメリカ人である。漢字は読めないが、一般会話をする分には日本語に不自由はない。
ビールを飲みながら話しているうちに、時代劇の話になった。ちなみに会話で使っているのは英語と日本語のちゃんぽん。日本語と英語のクロスファイアではなく、文字通り「ちゃんぽん」。ほとんどルー語で、
「togatherしようぜ」「一寸先はダーク」
みたいな感じ。
「I 've got a cat tongue. get me ヌルイおちゃplease」
(猫舌なのでヌルイお茶ください)
というのもある。前半部分の ”I 've got a cat tongue.” は正確な英語ではない。猫舌に相当する英単語は存在しないが、日本語を直訳したものが何の問題もなく通じるから面白い。
で、時代劇の話。最近、CATVの時代劇にはまっているらしい。面白そうなので「感想」及び「☆☆☆☆☆」で評価してもらった。
まずは「必殺仕事人」から
復讐ものはシンプルで分かりやすい。ストーリーはほとんどTHE EQUALIZER。主役のモンド(中村主水)はEdward Woodwardに似ている。★★★☆☆(星3つ)
注)THE EQUALIZER(イコライザー)とは・・・近年デンゼル・ワシントン主演で映画化されたが、元々は1980年代の米TVドラマ。元CIA諜報員のロバート・マッコールが新聞の広告を見て助けを求めてきた相談者の為に事件を解決する。マッコール役を演じていたのがEdward Woodward。日本でも「ザ・シークレット・ハンター」というタイトルで放送されていた。
Edward Woodward (wikipediaより)
「暴れん将軍」「遠山の金さん」については
よくある潜入捜査モノ。正体を明かす前の主人公がゾロみたいに弱々しくないところがいい。★★★★☆(星4つ)
「金さんはYAKUZAか?」と聞かれたので、「広い意味で言えばYES。ヤクザにもいろいろある。ギャングスター、bad guy(悪者)ではない」と言っておいた。
注)「ゾロ」とはアランドロンの「ZORRO」のことで、ワンピースの「ロロノア・ゾロ」とは別人。
Zorro (yahoo!映画より)
続いては「鬼平犯科帳」。見たのは二代目中村吉右衛門版(1995年~)の鬼平らしいが、感想は
映像が美しい。あの時代に行ってみたい。エンディング映像に出てくるソバがおいしそう。ヘイゾーはアンタッチャブルのエリオット・ネスみたいで、強くてクール。★★★★★(星5つ)
鬼平と同じ池波作品の「剣客商売」については
「シェーンもしくは the unforegiven (邦題・許されざる者)みたいで面白いが、主人公が幼女を妻にしているからダメ」
ということで★★☆☆☆(星2つ)と評価が低かった。
注)幼女とは「おはる」を演じていた小林綾子さんのこと。彼の目には子供に見えたのだろう。
主役・秋山小兵衛 と おはる (BSフジより)
トリは「水戸黄門」。評価は何と・・・☆なし。友人A曰く、
「サキノフクショウグン(前の副将軍)の意味が分からなかったので教えてもらったが、どんなに偉くても引退すればただの人。
名家の出身で権力があるのかもしれないが、お金で雇ったボディガード(助さん・格さん・弥七にセクシー忍者の由美かおるさん)に守られて威張っているだけ。
ID(印籠のこと)をちらつかせて『俺はショーグンの親戚だ。逆らったらどうなるかわかっているな』・・・これはマフィアのやり口で、ヒーロードラマとして成立していない」
うーん、なんか大きく勘違いしているようだが・・・言われてみればそうだよなぁ。確かに助さん・格さんって雇われボディガードだよなぁ。
黄門様が行っているのはまぎれもなく世直しなんだけど、正規の手続きなしで悪徳藩主や代官を手打ちにする権限はないよなぁ・・・
引退した黄門様にも保安官みたいな権限があるんだろうけど、調べるのが面倒だなぁ。元々は創作物語なんだから、別にいいか・・・
ということでアニメ好きの友人Aにはバンダイチャンネルの「最強ロボ ダイオージャ」を紹介し、
「これを見れば水戸黄門が理解できるよ」
といっておいた。今なら第一話無料だよ~。