ヤマギシズム豊里実顕地へ視察したまとめ
2025/1/15
三重県津市豊里地区にある
ヤマギシズム豊里実顕地酪農部門への視察を交牧連東海ブロック研修会にてしてきました。
日があいてしまいましたが備忘録として入場から視察までの流れを時系列で振り返ってみようと思います。
まずは、いただいた資料より牧場の概要を
牧場名 :ヤマギシズム生活豊里実顕地農事組合法人
従業員数:30名
飼養頭数:経産牛590頭 未経産牛360頭 預託はなし
100%自家育成 導入牛なし
飼養形態:フリーストール、ストール式
搾乳方法:ロボット搾乳機8台+8頭ダブルパーラー
搾乳量 :1,5000kg/日
飼料畑 :地元農家に稲WCSの栽培を委託
到着→防疫→入場
まずは担当者とヤマギシ農産直売所(三重県津市高尾町1891-25)で合流。
その後、しっかりとタイヤの防疫をしてから牧場内へ入りました。
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調べると、こちらの豊里実顕地は本拠地になる場所みたいです。
小高い丘の上に作られた畜舎は畜舎毎に番号とアルファベットがふられており、増築していったというよりは計画的に建てていったと思える整然としていました。
![](https://assets.st-note.com/img/1737073689-7oGKEQU0f6xeMw9nj8AIiPDT.jpg?width=1200)
育成群
育成牛群から見学させていただきましたが、まず思ったのが臭いのなさと牛床の綺麗さ。牛達がみんなピカピカだし、育成牛群毎に体高が揃っている。
そして、畜舎内が過密だと思える場所が1つもありませんでした。
頭数が適正もしくは少なくすることにより綺麗さも保っていると思うだろうなと思いました。
また、コンポストバーンを採用しており、1m堆肥を蓄積した後、副資材(おが粉、もみ殻)を足しながら撹拌を30㎝程し、牛床を微発酵させてるとのことでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1737016645-YrxPjSvRGt5LWc8pynHmkQzh.jpg?width=1200)
子牛舎
子牛舎は風があまり吹き曝しにならないように畜舎の回りをシートで覆われていました。
子牛の腹冷えを防ぐため敷料は常に綺麗になっており、保温器もたくさんありました。
ヌレ子にいたっては2台体制。過保護なのでは?と思うほどでした。
うちなんてマイナス10℃いくのに服だけでやってるのに、、
子牛時期のストレスが経産になった際、能力の引き出し方に影響が出るとは知っているので
子牛の時期からこのような管理されてたらその牛本来の能力が引き出されてるのだろうなと感じました。
![](https://assets.st-note.com/img/1737657640-bpB6uK7ZXNngGJ1FklwMeOqz.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1737658074-azsCqtwmBFI35xEkg67lQNOM.jpg?width=1200)
とにかく綺麗な子牛。
搾乳群舎
さて、酪農のメインになる搾乳舎にきました。
写真を取り忘れてしまったのですがLeryアストロノートを使用されてました。
なんとロボット掃除機が8台も、、
1つ大体5000万円と聞いたことがあるのでロボットだけで4億円、、、
それにメンテ費や現在(2025年1月)は物価高騰に円安なので今やろうとしても機械代もメンテ費も値上がりしているでしょう。
こちらの牧場では8年前にロボット搾乳機を導入。
調べると、8年前のドル円は102円ほど。円高なので今になって考えれば条件の良い時に導入したと思える。
私の中ではロボット搾乳機は10年更新だと聞くが、ヤマキシズムで使用している実感としては綺麗に丁寧に扱えば12年とかも使用できると話していた。(実際に12年使っている牧場もあるとのこと。)
1頭当たりの平均乳量について計算してみました。
生乳の日量が15,000K、経産牛が590頭との事。
平均月分娩が1か月に約59頭いると仮定し、乾乳が118頭とした場合。
15,000K÷(590頭-118頭)=31.7Kとなる。
ちょっと思ったより少なく感じた。。。
実情は違うと思いますが、こんなもんかという感じです。
また、こちらではロボット搾乳機のみではなく、8頭ダブルのパーラーも使っています。
そちらには主にロボットに合わなかった牛や別搾り対応が必要な牛がいるそうです。
やはりロボットに合わない牛は居るようなので少なくとも搾乳業をロボットに全てお任せは難しいようです。
もし、ロボットに全て任せたいならロボットに合わない牛は淘汰する!の勢いがないとですね。
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ロボット搾乳群の畜舎全てが考えつくされていそうな牧場にも、敷地が大きすぎるが故のデメリットとして、牛の移動が大変との事。その移動に使われているのが、下の写真の牽引式のブルキャリーだった。
![](https://assets.st-note.com/img/1737661264-BkS0oqpbEDFRs3Jjtx4IPewW.jpg?width=1200)
1月の三重県は、私の感覚では全然寒くありませんでした。
しかし、夏は湿度と気温が非常に高くなり牛の飼育環境としては悪い状況です。
書熱対策としてミスト、扇風機など備えてある+直射日光に気を付けているようです。
下に添付されている写真は直射日光を遮るため後付けで付けた屋根。
日が当たらないだけでもやはり違うようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1737661142-lDUBze9QEnRTA2C5ZWcbshiy.jpg?width=1200)
搾乳舎から乾乳舎を通り抜けて1周し、視察は終了となりました。
帰りにヤマキシズムさんの直売店によってきました。
野菜やはちみつ、豚肉、牛肉、乳製品など農畜産物が色々そろえてありました。
視察当時、世間のニュースではキャベツが1玉500円以上!
などと騒がれていましたが、こちらの直売所では300円しない程度でしたし、牛乳も260円と良心的。
組織としてしっかり管理された印象を持ったので近くにあったら寄りたい直売所です。
![](https://assets.st-note.com/img/1737661140-uqoEhMpZyfs59a1TI8tldiHF.jpg?width=1200)
以上でヤマキシズムさんの視察した内容についてまとめてみました。
主観的な事しか書いていないので参考になるか分かりませんし、そもそもこんなこと勝手に載せてよいか分かりません。
駄目だった場合後ほど消去します。笑
つながりが無いとこのような施設は見に行けなかったので、セッティングしてくださった東海酪連の事務局含み、交牧連東海ブロックの研修会に感謝です。
ありがとうございました。