牛満、仕事辞めるってよ

皆さん初めまして。
「うしみつ」と申します。

私ごとではありますが、
これから世の中に何かを発信する時はこの名前を使おうと思います。
一般的に忌み嫌われるこの言葉を使うのは少しためらいました。
この名前にした理由は特にないのですが、一つ挙げるとしたら

「鬼が来る方角」や「丑の刻参り」など怖い意味を思い浮かべますが、
「草木も眠る丑三つ時」という”静けさ”を表す言葉が自分のイメージに合うのではと最初に思ったからです。

そしてこれから自分がどんな人間になるかで
「うしみつ」という言葉の意味が少しでもポジティブなものに変われば、
それは自分の影響かもと思ってもいいのではと考えたからです。

あと、単純に僕が丑年なので名前に「うし」を入れたかったのもあります。
名前の理由はない、理由を一つ挙げると言いながら
いくつか出てきましたが、僕はいいかげんな人間なのでお許しください。



さて、本題ですが
皆さんは会社を辞めたことはありますか?

なんとなく社会人がnoteを利用しているイメージがあったので、
「会社」としましたが
「学校」や「結婚」「趣味」等に変換しても良いかもしれません。

何かを”辞める”のってパワーがいるんだな・・・
と思うことが最近ありました。

僕は現在ラジオのスタッフとして
週に1度お手伝いをさせて頂いているのですが、
その仕事を辞めようか迷っていました。

縁あって関わらせて頂くことになり、
かれこれ3年近くお仕事をしてきたのですが
このままこの仕事を続けていて大丈夫かなと感じています。

ラジオ業界自体は
ラジオイベントの成功やラジコの普及によって
盛り上がっていると思いますが、

現在の自分の立場的に5年、10年先の未来に
胸を張って働いている己の姿が想像できないのです・・・

元々やりたいことの一つにラジオ制作はありましたが、
現在担当している番組が本心から楽しめていなかったり、
他にやりたいことが見つかったりと、
この仕事を辞めたいという気持ちに歯止めが効かなくなりました。

そのことがあってかたまに仕事のミスもしてしまいます。
言葉を扱う仕事なのに誤字脱字があったり(細かく見返したりしないのでこの投稿でもあるかも)
資料を出すスピードが遅かったりと色々です。

ミスをプロデューサーから指摘されて、落ち込んで、考えてしまいました。

エンタメ業界に興味がある人はたくさんいると思いますが、
今の自分の熱量で仕事を続けるのは同じ番組を担当している方や
本当は番組に入れたであろう人に失礼だと。

続けることに意味があるのかもと、
いつか自分がやりたいことに繋がるのではと、
何度も心が揺れましたが
この投稿を書いている1月31日。
「番組を辞めたいです」と上司に言いに行こうと決心しました。

番組の放送が終わって、
演者の方がスタジオを後にし、清掃を済ませて
上司のいるフロアに行きました。

でも、”辞めたいです”とは言えませんでした。
太ももが緊張でこわばって足が前に進まないんです。
「来週言おう・・・」そう自分に都合がいい理由をつけて
「お疲れ様でした」と上司に挨拶をして外に出ました。


朝起きた時も、家を出る時も、スタジオに着いた時も、
辞めようと思っていたのに言えなかった。

辞めることさえ簡単にできないんだと
自分の不甲斐なさに落ち込みました。

ラジオの放送終わり、
この日は他に仕事が入っていなかったので、
前から一度行ってみたかった
『小野照崎神社』に電車で行ってみることにしました。

それは”寅さんの伝説”を聞いたことがあるからです。

僕が知っているのは、
寅さん役を演じた渥美清さんが小野照崎神社で
「タバコ」と「酒」を辞めると誓った夜に、
「男はつらいよ」のお仕事が決まった。というものです。

自分にとって大事なことを辞めると願いが叶う・・・
そんな神社に「辞めることができなかった男」が向かいました。

神社には平日の昼間ではありましたが、
僕の他にも数人の参拝客が来ていました。

何を辞めて、何を願うのか。
それが決まっていなかった僕は、
境内にあるベンチに座って考えていました。

しばらくして、
願いは「クリエイターとして成功する」にしよう・・・
辞めることは「ゲーム実況の動画視聴」にしようと決めました。

現在担当しているラジオ番組でできなかったこと
自分が人に迷惑をかけず、自分の力が活かせる場所でやってみたい!
そのためには時間が必要だから、
大好きでたくさん時間を割いてしまうゲーム実況を見ることを辞めよう!
そう判断しました。

今参拝している方が居なくなってから、
1人でゆっくり参拝しようと境内をうろついていたら
1人の高齢の女性が僕に話しかけてきました。

女性は「下谷七福神めぐり」というものをやりたいそうで、
ただ、7つの神社の場所がどうしてもわからないとのことでした。

スマホを持っていたので、正直に
「検索すれば・・」「マップを見れば・・・」と思ってしまいましたが、
どうやらそれができないようでした。

女性が、
「せっかく来たので一つだけでも行きたいんだけど」とつぶやいたので
予定も特になかったので僕が場所を調べながら
女性と一緒に七福神巡りをすることを提案しました。

(近い神社から調べつつ順番に巡りました。)
①法昌寺(毘沙門天)

②英信寺(三面大黒天)

③元三島神社(寿老神)

④入谷鬼子母神(福禄寿)

⑤弁天院(弁財天)

⑥飛不動尊正宝院(きく恵比寿)

⑦寿永寺(布袋尊)


女性はウメダさんという80歳になる方で、
道中いろんなお話をしました。
・毎日7000歩歩くことを目標にしていること。
・僕と同年代の孫がいること。
・昔の東京の暮らしと今の暮らしの違い。
・孫が過去に病気になった影響で完治した後も
夢だったパイロットになれないこと。
・来年から海外で勉強しつつ飛行機に関わる仕事を目指していること。

いろんな話をしました。すごく楽しい時間でした。

ウメダさんは、初めて会った方なので逆に話しやすく、僕は
「今の仕事を辞めようとしている」と相談してみました。

ウメダさんは否定も肯定もせず、
共感だけしてくれました。
「昔はしがみついてでも仕事を辞めるなって言っていたけど、
今はそんな時代でもないしね。
私の息子も定年目前で仕事を辞めたりしてるから、
何があるかわからないもんだよ」
そんなふうに答えてくれたと記憶しています。

2時間ほどかけて全ての七福神をめぐり、
最後にお礼にとコンビニスイーツまでご馳走してくれました。
(ウメダさんありがとうございました!)

帰りの駅が別だったので、
途中で挨拶と握手を交わしてウメダさんとは別れました。
この日の午前中に感じていた緊張や恐怖などは
すっきりと無くなっていました。

その後、家に帰ろうとしましたが、
小野照崎神社で自分のお参りをしていないことに気づき、
神社によってお参りをすることにしました。

辞める内容は同じく「1年間ゲーム実況動画を視聴しない」ですが、
願いごとはその時別のものをお願いしていました。

「自分と関わってくれた人が幸せになりますように」

ウメダさんの優しい人柄に触れて、
彼女とその家族の幸せを願う気持ちが前に出ていたからだと思います。

ウメダさんは道案内中僕に何度もお礼を言ってくれましたが、
僕自身も感謝されることを嬉しく、
今までに感じたことのない感情になりました。
もし今後、同じような気持ちになれるのなら、
そんな仕事を僕はしていきたい。のだと今は思っています。

来週上司に「辞めること」を相談して、
仕事の引き継ぎが終わる春ごろ、
僕はやりたいことをやれているでしょうか・・・

何かを”辞める”ということは、
例えるなら「終点」ではなく「各駅停車」のようなものなのかもしれません。

乗り物を降りて歩き出した先で
経験できるナニカがあるのだと。


読んでいただきありがとうございます。
うしみつ

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