40代になって
そんなはずではなかったが、そんなつもりでもなかったのだけれど、先日40歳の誕生日を迎えた。
学生の頃は、40代になった自分のことなんてイメージもできなかったわけだが、それはリアルなものとなっている。
20代や30代前半の頃と違うのは、「体力的に無理が利かない」ということだ。
睡眠を削ってトレーニングを続けるとか、次から次にレースの予定を入れて連戦を続けるとか、そういうのは身が持たない。
頭では分かっていたし、知識もそれなりにあったはずだが、実感として初めて分かるようになったのだろう。
「体力的に無理が利かない」というのは、「若い頃に比べて無理が利かなくなった」という嘆きとは少し違って、「若い頃は無理を誤魔化すことができた」ことに気付いたような感じだ。
今までほとんど故障しなかった私が、30代後半から故障ばかりするようになってしまったが、これもやはり無理が利かなくなったからというのが1つある。
これからは無理をしてはいけない年代というわけだ。
面白いもので、それを自覚するといろんなことが変わってくる。
予定もなるべく余白を大事にする。
レースのない週末をなるべく作ろうとする。
出たくない大会には出ないようにする。
頼まれても、お断りをする。
若い頃はキャパシティを上げるという観点から、とにかく量を詰め込んだり、経験値を積んだり、限界まで何かをやったり、どこから先が無理なのかを知ったり、そういう取り組みが必要だった。
でも、ここからはそうじゃない。
無駄なことを減らしてシンプルにしていく。これからに求められているのは、そちらの方向性ではないかと思う。
戦い方としては、火力や弾丸の数よりも命中率で勝負。
出たい大会もたくさんあるけど、故障しないような戦略を選ぶ。
足し算よりも引き算。
「攻撃は最大の防御」ではなく「防御は最大の防御」。
ただ、年齢を言い訳にするつもりはない。
40代でも戦える。
それを証明するだけだ。
いただいたサポートは、アイシングの財源にしたいと思います。