「必死に生きてるんだよ!馬鹿野郎!」
結構前になるけど、バラエティ番組に、石原良純氏が出ていた。そこで若い共演者の女性に自分の好きなものを説明していると、その必死な姿に笑いを堪えられなくなった女性が笑いながら
「必死じゃん!」
と言ってきたことに対して、良純氏が
「必死に生きてるんだよ!馬鹿野郎!」
とこれまた必死に言い返していた。
その時は、単に「面白い」としか思わなくて、何も感じていなかったのだけど、何日も、何ヶ月も立つうちに、じわじわとその言葉が心に響くようになった。
最近見ない必死な人
考えてみれば、最近「必死な人」をあまりみなくなった気がする。
そういう時代だし、いまの状況が悪いとは言わない。でも、ぼくは必死に頑張る人がやっぱり好きだ。たぶん必死であるときに、そこにその人の本当の姿が見えるからだと思う。
「別に若い人は必死じゃない」とか決めつけたことを言うつもりはない。必死に頑張っている人もたくさんいる。ただ、必死さを見せないことが「かっこいい」風潮が少しあるようにも感じる。
だからこそ、もう60歳近い良純氏が、堂々と「俺は必死に生きてんだ!」と叫んでいる姿にグッときたのだと思う。
「必死に生きてるんだよ!馬鹿野郎!」
ぶっきらぼうで、過激な表現ではあるけれど、ぼくは大好きだ。