市民として、やっぱり「京都芸術大学」は分かりにくい
ある芸能人が「京都芸術大学」を卒業されたというニュースを見て、京都市民として混乱してしまった。
わかりにくい名称
というのも「(1)京都市立芸術大学」と「(2)旧京都造形芸術大学」のどちらか分からないのだ。この混乱は、昨年の4月に「(2)旧京都造形芸術大学」が名称を「京都芸術大学」に変えたところから始まっている。
これまで、京都の芸術系の大学といえば、京都市民はみんな「芸大=(1)京都市立芸術大学」と「造形芸大=(2)旧京都造形芸術大学」と呼んでいた。「造形芸大」にももちろん、「芸術大学」とついていたけど、「造形」というオリジナリティあふれる名称に、京都人はみんな愛着を持っていた。
ところが「今や造形のみが芸術ではない」と、「京都芸術大学」としてしまったから、京都市民は大混乱。
「芸大」と言った時に、どっちの「芸大」かわからなくなってしまったのだ。
裁判では認められたけど
昨年、これに関して裁判も行われたけど、京都新聞によれば大阪地裁は、「「市立」を特徴的な部分と捉えるため、類似のものとして受け取る恐れがあるとはいえない」と名称の使用を認めたようである。
大阪地裁の裁判長がどこに住んでいるか知らないけど、実際京都に住んでいる人にとっては本当にわかりずらくて困っている。京都の実情を反映した判決とは言い難いと思う。
芸術家なのに真似
そして、それより何より「芸術」は、他人と違うことをしてなんぼだと思う。頼まれたって、人に「似ている」と思われる作品なんて作りたくないだろう。
そんな芸術家の集団である芸術大学が、すでにある大学とそっくりの名称に変更するってどうなのだろうと思っている。
芸術家なら「造形」に変わる素敵な言葉をいくらでも思いつくだろうに。
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