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マナー違反していない?愛犬とお散歩時の正しい【トイレマナー】とは

◎愛玩動物飼養管理士の資格保有者執筆◎

肥満予防やストレス解消、社会化トレーニングなど、お散歩はわんちゃんにとって重要な役割を担っています。

しかし、近年では時代の流れにより、わんちゃんのお散歩時のトイレマナーが厳しくなっていることをご存知でしょうか?「昔からわんちゃんと暮らしているから大丈夫」「正しく、うんち・おしっこの処理はできている」という人でも、もしかするとトイレマナーとしては「△」になってしまうかもしれません。

そこで、今回はお散歩時の正しいトイレマナーについて解説します。正しいトイレマナーを理解し、わんちゃんと暮らしている人も、そうでない人にも、不快感を与えないように心がけましょう。

お散歩中のトイレはマナー違反?

お散歩時のルールとして国が定めているもの(狂犬病予防接種)や、市町村でルールを定めているもの(リードの長さやトイレマナー)、地域によっては独自にお散歩不可エリアを定めるなど、多くのルールが存在しています。

従来、お散歩中にわんちゃんがトイレをすることは「仕方のないこと」「トイレのコントロールはできない」と考える飼い主様が多く「お散歩中のみおしっこやうんちをする」というわんちゃんも多く存在していました。

一方、近年では「お散歩前に自宅でトイレを済ませておくべき」という考えが多く、お散歩中のトイレ自体がマナー違反と考える傾向になってきています。このような考えはペット先進国である欧米の考えに近いのですが、お散歩中にトイレをしないようにトレーニングすることで、街の景観やマナーを守るという考えがあるようです。

これからお散歩デビューを考えているわんちゃんであれば、お散歩前にトイレを済ませておけるようにトレーニングしておきましょう。

おしっこ・うんちの正しい処理方法

お散歩中のトイレはマナー違反」となりつつありますが、一方で排泄は基本的な欲求です。いくらトレーニングをしたとしても、不意におしっこやうんちをしてしまいたくなる事もあるでしょう。また「お散歩=トイレ」と認識しているわんちゃんの場合、突然お散歩中のトイレをやめさせることは困難です。

そのような場合でも、正しくおしっこやうんちを処理すれば問題はありません。処理方法はうんちとおしっこで異なるため、それぞれ正しい処理方法を理解しておきましょう。

・おしっこの処理方法

わんちゃんがおしっこをしてしまった場合は、「マナー水」と呼ばれるおしっこを流すための水で洗い流しますが、近年では「水を流した跡が汚い」「水ではおしっこの臭いが残ってしまう」などの意見があるため、以下のような処理方法が取り入れられています。

●おしっこをした場所に木酢液を薄めたマナー水で洗い流す
●ペットシーツで水分を吸い込ませる

この方法であれば、水の跡もにおいも取り除けるでしょう。ちなみに、木酢液は家庭菜園でも使用される肥料の一種ですが、薄めて使用することで消臭効果や、わんちゃん・小動物を寄せ付けない効果が期待できます。

においが残っていると、「ここはぼくの縄張りだ!」と他のわんちゃんが同じ場所におしっこをかけ続けてしまいます。木酢液はホームセンターで手軽に購入できますが、消臭のためであれば水を吸い込ませた後に消臭スプレーを使用する方法でも構いません。

飼い主様が行いやすい方法で、おしっこの処理を行いましょう。

・うんちの処理方法

時間の経過で分からなくなるおしっことは異なり、うんちの場合は飼い主様が処理しない限り長期間残り続けます。景観的にも良いとは言えず、不快に感じる人も多いでしょう。

わんちゃんがうんちをしてしまった場合は、以下のような方法で処理しましょう。

①フンキャッチャーや新聞紙を使用して、うんちを掴む
②ビニール袋や消臭袋にうんちを入れる
③うんちが地面についた場合は、マナー水で洗い流し、ペットシーツで水分を吸い込ませる

うんち処理のポイントとしては「地面に落ちる前に受け止めること」です。ウンチキャッチャーや、あらかじめペットシーツをひいておけば、地面を汚すことなく処理ができるでしょう。

もし、地面に落ちてしまった場合は水で洗い流しますが、雑草にまでうんちが付着している場合は、雑草を抜き取って一緒に持ち帰ります。「そこまで?」と思ってしまうかもしれませんが、わんちゃんのうんちを介して罹患する犬回虫は、わんちゃんにも人にも感染する伝染病です。

感染症予防や景観を守るためにも、必ずうんちは持ち帰るようにしましょう!

お散歩中の持ち物チェック

お散歩中の持ち物は、どのようにうんち・おしっこを処理するかで異なります。処理方法に合わせて以下を用意しましょう。

うんちを入れるビニール袋 or 消臭袋
うんちキャッチャー(うんちを落下前に受け止める袋)
ペットシーツ or 新聞紙(マナー水の跡を吸い取る、うんちを掴む・受け取る)
マナー水(500mlペットボトルで可。木酢液を薄めるか、飲用であれば水分補給にもなる)
●消臭スプレー(木酢液を使用しない場合)
ウェットティッシュ or トイレットペーパー(うんちが緩い場合に拭き取る)

なお、帰宅後のうんち処理は、燃えるごみとして出すか、トイレに流す方法があります。自治体などによってはトイレに流すのがNGな地域もありますので、燃えるごみとして処理する方法に慣れておくのが無難かもしれませんね。トイレに流すのであれば、水に溶ける素材やトイレットペーパーを使用して持ち帰るようにしましょう。

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近年では、お散歩中に役立つアイテムが多く販売されています。うんちやおしっこの処理に抵抗がある飼い主様も、便利なアイテムを活用して、愛犬のお散歩ルートをキレイに保ちましょう。

お散歩ルールを守って、わんちゃんとお散歩を楽しんでくださいね!

●ライター:バーニー
愛玩動物飼養管理士の資格を保有
●編集:うしすけチーム

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