死にがいを求めて生きているの
“死にがいを求めて生きているの”
朝井リョウさんの書籍。
もう読み終わってから数ヶ月経ってしまったが、あえて読み返したりはせずにいまだに心に残っていることをただ書き連ねようと思う。
タイトルに惹かれて購入した本。
軽率に想像していた、暗いイメージとは離れていた気がする。
山族、それと対照な海族。
自分はどちらか一方に属するというより、その両方の要素があると感じたし、大抵の人はそうだろう。
誰しもどちらもの要素を兼ね備えているが、そのバランスは人それぞれで、それによって人の性格だったり特性を掴みやすくなるような気がした。
抽象的な事象も言葉で表されることで、目に見える形となり、本質的な理解に近づくような。そんなイメージで。
自分の中にも堀北雄介がいる。山族の血が流れている。
承認欲求の塊。何者かになろうともがき、それだけのために生きているような、それだけが生きがいで、必死にそれにしがみついているような。
「ああ、わたしのことだ。わたしが必死に隠しているわたしがここにいる」
読み進める中で何度もそう思った。
雄介に不快感を感じたのは、自分が苦手としている人に似ていたからでもあるけれど、それ以上に自分の最も嫌いで惨めな姿を誇張して見せられているようであったからだろう。
人に認められることが全てじゃない。
社会的に認められなくたって、負け続けたって、自分は自分で、自分を認めて生きていけるのに。
わたしが今まで好きになった人はみなここでいう山族の血が薄いしそれを隠すのが上手い。
無いものを持つ人に惹かれてしまうんだろうな〜
生きるのって難しいな、どうして人からの意見や評価に執着してしまうんだろう。
死にがいを求めて生きているの。
何度見返しても惹かれるタイトルだ。
読み終えてから、タイトルに関連していろいろと連想したような気がするのだが、思い出せなくなってしまったので、、、、
またいつか読んで、そのときはすぐに感想を記しておこうと思う。