矛盾


この世は矛盾で溢れている。
特に人の感情や行動なんて矛盾だらけだし、それで当たり前なのだと思う。実際、全ての言動に筋が通っている人間なんてそうそういないし私は会ったことがない。

ただ、矛盾というのは私にとってなんだか居心地の悪いものだ。
誰かの矛盾は正したくなってしまうのに、自分の矛盾には目を瞑りたくなる。そんな自分に嫌気がさす。ここまでがワンセットで。

よくないと分かっているのにその道に進んでしまうこと、楽な道に逃げてしまうこと、それは長い目で見たときに決して“楽”ではないということ、分かってはいるのにいざその状況下に入った時、自分はどうしても逃げる道を選んでしまっている。

「長い目で見る」というのは冷静な判断だと言える。逃げるという選択肢があるような状況で冷静な判断ができるような余裕を、わたしは持ち合わせていたことがない。

私の行動には矛盾が多い。

どこかで、「矛盾を愛する」という言葉を聞いた。不完全なものにある一種の完全さを見出して大切にするだとか、その不完全さを受け入れる、とでも言うような意味なのだろうか。
私には理解し難い思考であった。矛盾など何が良いのだろうかと思ったが、まあそう言う人もいるんだなと思って大抵は流して終わり。(そういう中途半端なところにも嫌気がさしてくる。)

あいにく、私は矛盾を愛せない。
どこまでも完璧を目指したくなるような人間だ、

どうしたら自分を愛せるようになるんだろうか、
自分で自分を認められる日が来るんだろうか、
変われるのかな。

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