兼業投資家の強みを活かす1
皆さんの働いている会社にも決算があると思います。
法人の場合、売買目的の有価証券は決算日での時価で評価され損益が計上されます。またヘッジファンド等の機関投資家のファンドマネージャーは決められた期日までに利益をあげなくてはなりません。したがって短期売買、近視眼的な取引をせざるを得ません。ある会社が3年後に10倍になるのが仮にタイムマシンで見てきてわかっていても、今期上昇しなかったらFMは解雇されます。短期売買はそういったプロだらけの土俵で闘うことになります。
一方個人は含み益には課税されません。そのため複利効果をフルに活用することができます。さらに、素晴らしい会社が今年上昇しなくても誰に文句を言われることもありません(配偶者に嫌味は言われるかも知れませんが)
つまり機関投資家は決算と自分の首を考え、Aという会社が将来的に素晴らしいと思っていても、今の様に地合いが悪くなることで連れ安してしまうと思う時には売却の選択をします。
機関投資家よりも個人投資家が有利な面を生かしましょう。
私はこの特色を生かした投資も昔からやっています。名付けて「いつかあがるたろう投資」です。
企業価値を算定しダウンサイドアップサイドを業績、資産から算定し放っておく方法です。今のマーケットには適したやり方だと思います。
一見素人がやる方法ですが、的確な企業分析を行えばこれ以上にない負けない方法です。やってはいけないことは、株価を判断材料にすることです。2000円の会社が500円になると安く思えてまた戻るだろうと、まるで株価に意思があるように錯覚します。
あくまでも企業価値をベースに株価が割安、割高を算出します。
1ヶ月ほど前、コロナで下落してから横ばいのある会社を決算を確認し725円で買い付けました。財務内容健全性、株主構成から無配転落はないと予想、売上ゼロでも2年は会社が持つこと、事業内容からダウンサイドは500円に設定しました。一方アップサイドは分析の結果、昨年末の水準の8割の1200円にしました。500円まで下がったら買い増しをするつもりで投入予定の半分の株数を買いました。ナンピンは否定的な考えですが、最初から想定している戦略的ナンピンは悪くないと思っています。
1ヶ月が経ち、相場のおかげで860円を超えていますが、もしこのまま横ばいでも個人投資家の強みを生かして数年保有するつもりです。仮に1200円になるのが3年後でも年利回りはおおよそ20%、1000円だとしても12%です。
私には十分なパフォーマンスです。
時間を味方につけましょう。配偶者以外からは文句は言われないはずです。