🍻酔いどれ横丁探訪 vol.001

🍜拉麺またたび（尾道）

A2Cです。
尾道で有名なものは猫と尾道ラーメン。
観光客の方によく聞かれるのですがオススメのラーメン屋と言われれば、ここを紹介します。
「いわゆる “尾道ラーメン” ではないんですけど、美味いラーメン。」
尾道ラーメンの定義がよくわからないので余り深く考えない。せっかく尾道に遊びに来た方々に「こんなもんか」と思われたくないので、尾道ラーメンに捉われず、僕は美味しいものをおせっかいで紹介する（話が長くなる）。

行列のできる有名なラーメン屋さんは、尾道に限らず全国にたくさんあるが、ここのラーメンが１番美味しい。化学調味料を一切使用せずに作られたラーメンは、一口食べただけで（香りを嗅いだだけで）エナジーが溢れてくる。僕は、特に健康志向ってわけではないのでカップヌードルも超好きなんだけど、ここのラーメンが１番美味しい。
そして何より、ここに（主に夜に）集まってくる連中（酔っ払い）が僕は愛おしくて、ついつい足を運んでしまう。

👬店主タカヤくんとの出会い

僕の自慢なんだが、麺屋またたびが尾道に誕生したきっかけは、僕だ。
2015年6月、細野晴臣コンサートツアーが大山のHUTで行われた。
僕らUSHIO CHOCOLATL は “細野ブレンド” なるチョコレートを引っ提げて出店していた。
カカオソーダと（シンヤの作った）カシューナッツケーキにまんまとひっかかって声を掛けてきたのがタカヤくんだ。
東京で料理人をしていたが、東京を離れて自分の店を出すために山陰、山陽を回っている最中で細野晴臣のコンサートにも来たらしい。

「予定空いてるなら尾道にも寄ってよ。連絡くれたらアテンドするから。」

次の日くらいに、すぐに連絡が来た。
オープンしているかしていないかわからない状態のゲストハウス “ヤドカーリ” への宿泊を手配して、尾道を案内した。
ラフに声をかけたのに、すぐにそれに反応して会いに来てくれたことが、とても嬉しかった。

１週間か２週間くらい後かな。
香味喫茶ハライソの２階の窓から商店街を覗くと、タカヤくん達が歩いているのを見つけた。

「どうしたん？ まだ滞在してるん？」

滞在しているわけではなく、物件を探しに来たらしい。
ということは、もう尾道で開業しようってこと？
ビビビに対しての行動力に感激した。
これはスゴイ人がやってきて、また街が面白くなるぞと。
ほどなくして、拉麺またたびは尾道に誕生した。
タカヤくんは美味しいラーメンだけではなく、僕ら呑んべえの居場所を創造し、持ち前のビビビパッションで音楽イベント開催やファッションイベント開催など、尾道に多くの刺激を与えてくれる存在となった。

こうしてよくよく考えたら、声をかけたのは僕だが、あのコンサートを開催したHUTのオライビさんとカシューナッツケーキを作ったシンヤが真の功労者と言えよう。

🍶A2C流またたびの楽しみ方

ラーメン美味い美味いと言っていたが、僕は日本酒をオススメしたい。
「今日、どんなのがある？」
そうやって声をかけると冷蔵庫からタカヤくん厳選の日本酒が出てくるのだ。そして、おつまみメニューを注文する。
お気に入りはサバビアン。
東京での料理人時代（マンゴスチンだっけ？　いつも酔っ払って聞いているから忘れちまったわ）に培ったタカヤくんのおつまみ料理の数々は、どれも美味しい。だから、日本酒を呑んで、来るたびに増えているおつまみ料理に舌鼓を打っていると、腹にラーメンの入る隙間がなくなってしまう。
どれも間違いなしの逸品なのでラーメンを味わうことなく帰ることもしばしば。呑みすぎて（美味いと呑み過ぎちゃうよね）帰ることすらできず、軒下で眠って雨にうたれることもしばしば。迷惑な客だ。

それでも、店の前を通るたびに「アツシ寄ってけよ。」と声をかけてくれるので、そのあと予定している店に行く前に、ついつい一杯やってしまう。

観光客の方には「どこから来たの？」とタカヤくんが声をかけ、カウンターに座るいつものメンバー（寺の住職や、アナーキーな作家、酔いどれピエロ）が横からチャチャを入れる。２軒目のオススメ情報や、相談してもいない恋愛の話など、僕が好きな尾道の風景の一端を知ることができるだろう。

僕は大阪に引っ越したあとも、尾道に来るたびに、またたびに来る。
そして、いつもと同じようにラーメンも頼まず酔いつぶれて眠るのだ。
【A2C】

🏠店舗詳細情報

拉麺またたび
電話
084-837-4178
住所
広島県尾道市久保1-5-26
JR尾道駅から徒歩10分（尾道駅から1,276m）
営業時間
11:30～15:00（L.O.14:30) / 18:00～22:00（L.O.21:30)
※スープがなくなり次第閉店
定休日
火曜・水曜（他、臨時休業有り、フェスとか海外でも引っ張りだこなので要確認）