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リヴァプールの世界遺産登録抹消で感じたこと
ビートルズで有名な英国リヴァプール。
リヴァプールにも世界遺産がありました。
過去形になってしまったのは、先日世界遺産委員会で残念ながら登録抹消になってしまったため。
リヴァプールは、17世紀後半~19世紀に発展。
当時盛んだったのが
「三角貿易」
英国→西アフリカへ 織物や武器を輸出
西アフリカ→英国へ 奴隷を輸出
英国→新大陸へ 西アフリカから連れてきた奴隷を輸出
新大陸→英国へ 新大陸で生産された綿花、砂糖を輸出
リヴァプールはこの三角貿易の中核を担い、大英帝国の発展に貢献した街。
1807年に奴隷貿易は廃止されますが、1830年に世界初の一般乗客を乗せる鉄道が、リヴァプール - マンチェスター間に開通。
リヴァプールは内陸の物資を扱う輸出港として、ますます繁栄。
ヨーロッパ、アメリカ、アジアなど、世界中から船員や移民が集まり、とても活気のある街でした。
18世紀~19世紀に建造された港湾施設や産業革命期に建造された鉄道の駅など、大英帝国の繁栄を今に伝える遺産として、
2004年「海商都市リヴァプール」は世界遺産に登録
しかし、一帯の再開発が進みだし、2012年に危機遺産に指定。
その後も再開発は止まらず、サッカーの新スタジアムの建設予定も出てきたということ。
「これらの建設が世界遺産としての正統性と一体性を損なうと考える」と、ついに世界遺産委員会で「海商都市リヴァプール」を世界遺産から末梢することを決定。
世界遺産登録抹消になったのは「アラビアオリックスの保護区」、「エルベ渓谷」についで3件目。
リヴァプール市長は「決定には失望。港湾地区を廃墟のままにしておくことを望むのは信じられない」と落胆しているそうです。
ここからは 全く個人的な私の感想
街の開発と世界遺産の保護が相反することは、他の都市でも起こっている難しい問題。
街は生きているので、再開発を責めることは出来ない。
ただいつも感じるんだけど、どうして再開発しようという予定のある場所を、あえて世界遺産申請するのかなあ。。。
リヴァプールが世界遺産に登録された理由は、18世紀~19世紀に大英帝国の繁栄を今に伝える建造物が残っていることを評価されたから。
再開発して新しく整備したリヴァプールではありません。
もしも再開発で、街の姿が著しく変わっているなら、厳しいけど抹消もやむ無しなのかもと自分は思ってしまう。
実は 世界遺産登録には色々制約もあって、たいへんなことも多いんです。
登録された建物の色や材質を変えたり、何も考えないでまわりに関係ない新しいビルとか建てるのはダメ。
世界遺産登録には、そういった制約も受け入れる覚悟も必要なのでは?
と再度、これはあくまでも私の全く個人的な意見、念のため😉