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『ガソリンタンク』(帝国喫茶)-私の音楽録
2023年秋、帝国喫茶に出会った。
それから、どんどん、どんどん好きになっていく彼らの楽曲について、自分がなぜこれほどまでに良いと感じるのか、その感覚を記しておきたい。
全くの素人なので、音楽的な解釈ではどうなのか、もしお詳しい方がいたらコメント欲しいです。
『ガソリンタンク』
作詞:疋田耀 作曲:疋田耀
編曲:佐藤雅彦・帝国喫茶
MV(公式Youtubeより)☟
この楽曲はmol-74との対バンのライブで初めて聴いた。
え、何、この熱量、疾走感、真向勝負、エッッッモッッ
そうガツンと撃ち抜かれた衝撃を、その光景を、まだ覚えている。
帝国喫茶のライブも、曲も、初めましてだったのに、気づいたら拳を突き上げてた。目が離せない4人の演奏。
絶対絶対ライブに足を運んで聴いて欲しい。
音源で改めて聴いて、ますます好きになった。
メロディ、展開、緩急、フレーズ、歌詞、歌声、全部が、悩み渇望しながらがむしゃらに生きる、そんな姿を見事に表していて、そして心強い味方のような歌だ。
以下は私がグッときたところ。
※感想なので実際にどんな意図があるかは知りません。
イントロがなくAメロから始まる、間奏なし、アウトロがなく歌で終わる(むしろアウトロに歌がある?)、この構成で全力で目一杯生きるという印象を受ける
Bメロで半音上げる、サビでまた半音戻り、2番のBメロでまた半音上げる、Bメロの中でもさらに半音上げて戻す、そして再びサビで半音戻る(アウトロ枠の最後のフレーズ内でも半音上がってる?)という転調を繰り返すことで、不安定さや心の機微にリンクしているように思う。と書いてみたが、とにかく転調が癖になるアクセントでエモさも増している
1番のAメロのタメに一瞬一瞬を噛み締めている生きる姿と渇望感、「朝を知らせてくれるから」に続くAメロの繰り返しフレーズのところでフルで音が入ってくるところに夜が明けて一気に時間が動くような疾走感や躍動感を感じる
力強く少し急くような歌い方の中で「優しい歌 歌うから」「君はここにいてもいいから」の時だけは丁寧に優しく歌ったり、「過ごしたくないだけ」は吐き捨てるように早めに切り上げて歌ったり、完璧なまでに歌詞に寄り添った杉浦くん(Vo.)の歌い分け
「男らしく女らしく」「自分らしく貴方らしく」の部分の力んだ歌い方が、聴き手をしっかり肯定してくれているように感じる
「ガソリンタンクは静かに僕の情熱を待っている」「何もかも」までは全楽器を抑えて淡々と歌って、「ぶち壊すような」で本当にぶち壊しにいくくらいの爆発力がある杉浦くんの歌、ギター、ベース、ドラム
「あの子が弾いたピアノの音」「頭から離れない」の間に鳴るギターの歪んだ音が、衝撃を受けた頭から離れないをうまく表現している
歌詞がいい。全部いいが、「素敵に生きよう生きようと 必死な奴らばかり 生きることが素敵な事を 忘れた奴ばかり」「寝付けない夜が増えるほど優しく誰かを思ってる」「男らしく女らしく過ごしたくないだけ 自分らしく貴方らしく苦しみ続けたいだけ」 「人と人の正しさだらけ 争いは絶えないまま 誰の正しさのせいなんだ あなたが泣いてばかりいるのは」この辺りは本質をついていて掘り下げて言語化している疋田くん(Ba.)の感性や思考に感動
「何もかもぶち壊すような 何もかも救い出すような 優しい歌 歌うから」「耳の遠い神様あてにしないで 晴れ舞台さ 弾け飛ぶなら 今だ」優しく手をとって、力強く背中を押してくれる、そんな歌。
アルバムはこちら☟
配信シングルはこちら☟
帝国喫茶が気になったら☟
何度も言うけれど、ライブで聴いて欲しい。
絶対音源以上のものを得られるから。