時代から何周も遅れているNPB
中田翔が同僚選手に暴行を犯した後、謹慎中なのに一転巨人に入ったのはみなさんご存じでしょう。今回はそれに思うことを書きます。
まず、ファイターズから謹慎処分を受けたのに関わらず、巨人に移籍したことで謹慎は解除されてうやむやになったのはどうかと思います。中田の謹慎期間は10日にも満たないと聞きます。タバコ吸って謹慎を喰らった高校生と同レベルでどうするんですか(呆れ)
そもそも謹慎といっても、「どうせ家でネットフリックス見てたり、ゲームやってるんでしょ」と思われたら意味がないので、試合終了後札幌ドームの清掃や、札幌市の清掃など社会奉仕活動を課した方がよかったと思います。そうしたら、「中田が地味(失礼)な清掃活動を何ヶ月か務めたのだから」とファイターズに戻りやすくなるし、移籍先にも受け入れやすくなると思うのです。
ファイターズから暴力、悪質ないじりは許さないという再発防止の取り組みが全く聞かれないのもどうかと思います。「弧狼の血LEVEL2」の白石和彌監督は「自分の若いときは映画界には暴力があったし、自分もスタッフに暴力をふるったこともあった。それはいいことではないし、これでは映画界に人材は入って来ない」と撮影前にお互いのいいところを称え合う、リスペクトトレーニングを取り入れたそうです。なぜファイターズはこれを取り入れないのかがわかりません。
「中田はファイターズでは難しいので、原監督にお願いした」と栗山監督は言っていましたが、再発防止より中田の身の振り方を優先するのは、一般の世界からするとズレているとしか思えません。少なくとも、NPBより映画界の方が進んでいると感じました。
ついでに書くならファイターズの選手がハーフの万波選手に「日サロ行きすぎだろ」と茶化したという話を聞いて呆れました。今はハーフのアスリートが多く、外見だけでは国籍は特定できない時代だというのに。ファイターズの選手の頭の中は昭和ですか?暴力、悪質ないじりの再発防止をやらず、選手に人種差別はよくないという教育をやらない、今のファイターズには選手を預けたくはないですね。
「中田の件は他人事」とスルーしている他球団もどうかと思います。他球団で「中田のようなケースが起きるかもしれない」と暴力、悪質ないじりの防止や人種差別についての教育を打ち出したという事例は聞いたことがありませんし、コミッショナーも悪質ないじりの防止や人種差別についての教育の徹底を12球団に通達したという事例も聞きません。NPBは時代から何周も遅れていることがわかりました。これでは、選手も「こんなリーグではやりたくない」とMLBに行きたがるのもわかります。
ここまで書いてきておわかりのとおり、中田の件は中田を受け入れた巨人より、ちゃんとした処分、再発防止に取り組まないファイターズの方がはるかに悪いと思ったので、あえてファイターズに焦点を当てて書きました。
余談ですが、数年前兄に彼女(後に兄の嫁になります)を紹介されたとき、話のきっかけで「どこの出身ですか?」と聞いたら、「フランスです」と返されて、「はあ」と返したとき兄が「こいつ冗談通じないから」といったとき、「なに言ってるの、パトリック・チャン知らないの?今は外見で国籍を特定できない時代なんだよ。だから、フランスと言われたら信じるしかないんだよ?」と思った僕は進歩的でしたね(苦笑)
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