プロ野球は横で見る
プロ野球の楽しみの一つに同期のトップ争いがあると思っています。80年松坂世代や田中、秋山、柳田の88年世代の活躍を思えばすぐわかってもらえると思っています。僕の同級生である75年世代も稼頭央、上原、由伸、川上、福浦…と錚々たるメンツがトップ争いを繰り広げて、プロ野球を盛り上げました。
これはファンだけではなく、選手も意識しているようです。松坂は「大学に入った同期がプロに入る2003年のシーズンは、大卒の同期には負けたくなかった。負けたら大学ではなくプロに入った自分の四年間はなんだったのか?という話になる」と言っていました。
僕が今年今季注目しているのはファイターズの清宮です。99年世代のトップとしてプロに入ったのに関わらず、世代のトップ争いという意味では村上、平良に相当な差を着けられているのが現実でしょう。
清宮が今季入ってきた大卒同期の隅田にカモにされたら、ブライト健太に成績で負けたらと思うと、「清宮の四年間はなんだったのか?」という話になるので、清宮本人も相当な危機感を持って今季に臨んでいると察しています。
清宮は元々7球団指名された大器ということを踏まえたら、今季巻き返してくる可能性は大いにあると思っています。ファイターズは三年連続Bクラスのチームなので、試合に出るチャンスは他のチームよりもあるわけです。清宮が巻き返せるか?は一年見ていくつもりです。
同時に注目しているのはドラゴンズの根尾です。00年世代では藤原、小園と横並びのトップとしてプロ入りしましたが、昨季規定到達して打率.298を打った小園と比べると、根尾の72試合出場、打率.176は寂しい数字です。京田からポジションを奪えずに今季は外野登録になったのも寂しいです。
根尾から一年下の01年世代の紅林が昨季136試合出場、規定打席到達を果たしたことも寂しさに輪を掛けます。ですが、根尾も黙っているわけにはいきません。ドラゴンズの外野の一角を掴んで、同期トップ争いに加わることを期待しています。
プロ野球が面白いのは99年世代の村上、平良のように入団時ではトップではない選手が、プロ入りしてからトップを取ることもあれば、95年世代の森友哉、松井裕樹のように入団時から現在に至るまでトップを譲らない選手もいるところです。ひいきチームの勝敗に一喜一憂するのもいいですが、同期トップ争いに注目して見るのも面白いですね。
同期トップ争いの最終的な勝敗は、ほぼ全員やめていった約20年後にわかる。と書けばプロ野球とは壮大な大河ドラマですね。まだ若手の部類の99年世代、00年世代だけではなく、中堅を越えてベテランの域に入りつつある88年世代のトップ争いまで幅広くプロ野球を見ていくつもりです。
追記 オープン戦で結果を残して、開幕スタメンを一番バッターとして迎えるのがほぼ確実と言われている鈴木将平は98年世代の6年目なんですよね。同期には去年プロ入りした佐藤輝明、牧、若林がいるので、彼らの活躍に刺激を受けているのは間違いないでしょう。鈴木には秋山退団後ハマらなかった一番にハマって欲しいですし、いずれは若林と一、二番を組んで欲しいですね。
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