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忘病記 第七章 油ねんどとMRI

ボストンバックに半裸でスッポリ入る芸人に似て、市民病院に毎週水曜日通いで来ている神経内科の先生。
そんなに長ったらしく形容する必要性はまるで無いのだが、何となく印象深かったので、しつこく書く事にする。
そう、その先生と再び対峙する。
さぁ、、先週撮ったMRIやレントゲンの結果やいかに。

「脳のMRIを見てみましょうかね。」
話ぶりから、先生も初見だとわかった。
俺にパソコンの画面を見せた。

脳の、、あのよく写真などで見る、シワシワのやつ、油ねんどで細長いヘビを作った後で最後にぐしゃっと丸めた様な、そんなものが映っていた。

「うん、、?」
先生は画面に顔を寄せる

な、、なんや?この沈黙は?

「綺麗なもんですね。」

「え?」

「問題ありません。腫瘍はないですよ。」 

おい!オッサン!何やねんその間は?
心の中の声が喉から出そうになるのを飲み込んだ。

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