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みんな違ってみんな良い、という話。

「みんな違ってみんな良い。」

誰でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。

私も確か、小学校のときに学校で習ったんだと思う。たぶん。

いつだったか、誰から最初に聞いたのか、そんなことは忘れてしまったけど、最近ふとした瞬間に口から自然とこの言葉が出てきて、友達と「良い言葉だね~」なんてしみじみしてしまった。

ずっと忘れていたけれど、私の中に眠っていた、とても良い言葉。

私はドラマが好きで、大体のドラマはチェックしているのだけど、その中でも良いな、と思ったドラマの録画は消去せず残しておいて、何度も何度も繰り返し見ている。良い、と思ったものは自然と、何度見ても飽きない。展開がわかっていても、同じところで何度も泣いてしまう。まあ、これは私が泣き虫だからかもしれないけれど。

そんな撮りためてある数々のドラマ。話題になったドラマもあれば、(恐らく視聴率が芳しくなくて)打ち切りになってしまったようなドラマも含まれている。でも、みんなに人気があったかどうかなんて関係ない。世間的には人気はなかったかもしれないけれど、私は宝物のように、そのドラマを何回も見る。落ち込んだ時、元気を出したいとき、最終回を見て、同じ場所で涙を流す。何度も聞いたセリフ、もう暗記してしまっていても、何度も何度も感動する。そして少し元気を、自分を取り戻す。みんなには人気のなかったドラマかもしれないけれど、私にとってはとても大切なドラマ。自信を持って大好きなドラマだといえる。

それでよいのだと思う。誰かの好きなものは、ほかの誰かの嫌いなものかもしれないし、好きになったら、だれがなんと言おうと好きだと自信をもっていればいいんだ。

この世の中には物があふれていて、いろいろな人がいて、同じ人なんて二人としていないし、幸いなことに、今この世に生まれた私たちは、自分で自分の人生を、好きなように生きていくことができる。

でも、それでもまだやっぱり、○○だから△△しなければ、という固定観念はなかなか消えることはない。まだ結婚しないの?子供は産んでおいたほうが良いよ。女の子なのに。男の子だから。大人なんだから、もう若くはないんだから。

世間の人を責めるような言い方をしてしまったけれど、私もその固定観念に縛られている一人だ。それなりの年齢になってもまだ結婚していない自分を恥じているようなところがあるし、何も言われていないのに、周りから責められているように感じることもある。何も悪いことをしていないのに、自分で自分を責めている。自分を認めてあげられていない、胸を張って生きられていない。

あの人気のないドラマを好きだと自信を持って言えるように、自分のことを好きだと、最高の人生だと自信を持って言えるように、なかなかなることができない。

そんな時にふと出た言葉。

「みんな違って、みんな良い」

無意識に出た言葉。自分で言ってはっとした。もう忘れかけた記憶の中に、自分で答えを持っていた。

私は私なんだ。今まで一生懸命に生きてきた。がんばって、(時にはがんばらないときもあったけど)自分なりに精いっぱいやってきて、いまここにいる。自信を持って良いんだ。隣のあの子とはちょっと違う人生かもしれないけれど、ふと周りを見渡せば好きなものであふれた心地の良い空間がある。やりがいのある仕事もあって、信頼できる友達もいる。大好きな家族もいる。私は私。ほかの誰でもない、最高な私。

ほら、大丈夫だよ。自信持って。と昔の私に応援されているような気がした。

自分で自分を認めてあげよう。心の底から愛してあげよう。

改めてそんなことを思った。

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