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swimmingclub
12月27日(金)
仕事を終えた帰り道、階段を降りていると下から登ってきた女性と目があって「あ〜!まことくんひさしぶり〜〜〜!」とぶんぶん手を振られた。
一瞬、ん?と時が止まる。
それはそうだ。
まず私の名前はまことではない。
その人とは絶対に初めましてだし、
そもそも呼ばれるとしてもまこと「ちゃん」だ。
しかし、人間咄嗟に反応するということはなかなか難しいらしい。
あまりにも向こうが久しぶりの再会を喜んでいるような様子だったからかもしれない。
思わず言葉に詰まってしまい、なんとか絞り出したのは「え?あ、いやー、多分違う人かもしれないです…」という一言だった。
「え!?うそごめんなさい!!」と少し恥ずかしそうに笑う女性に「いえいえ〜」とか言いながらそそくさとその場を立ち去って、ふと考える。
しまった、わたしが『まことくんかもしれない可能性』をなぜか残してしまった………
どう考えても「人違いですよ」「違いますよー」と言えばよかったのに。
「かもしれない」ってなんだよわたし…
あの日すれ違った女性の方へ改めて。
すみません、わたしは絶対にまことくんではありません!!!