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「感謝しかない」の前を思い出せない

電車の中で流れている広告に目をやると、見目麗しい福士蒼汰君がスキンケアをしている映像が流れて、そこに「肌管理」という言葉が出てきた。

「肌管理」半年前くらいに知った言葉である。

なんとなく意味の想像はつくが、日本語として違和感があるような…、と思って調べてみたら韓国語から来た言葉なのだそう。

スキンケア全般を指す言葉と定義されていて、

chat gptによると
「韓国語では 「피부 관리(ピブ クァンリ)」 という表現があり、これが日本語に訳されて 「肌管理」 という言葉として使われる」
だそうな。

美容クリニックやエステでケアすることに対してもよく使われている印象だ。

「肌管理」この言葉は、これから先、日本語の中に定着していくのだろうか。

新しい言葉は、一過性の流行語として終わることもあるのだろうけれども、にわかにやってきたのに、前から主流だったかのような地位を得て、居座る言葉もある。


だいぶ前に、糸井重里氏がTwitterで(当時はTwitterだったからTwitterでいいよね)

ねえ、最近、どうしてやたら「ローンチ」って言うの?ちょっと前まではなくてもやれてたじゃない、どうしたのよ?

とつぶやいていたことを思い出す。

「ちょっと前まではなくてもやれてたじゃない」は本当にその通り。

でも、今となっては「ローンチ」を当たり前に使っている人が多いと思うし、使えないと困っちゃう人もいるんじゃないかしら。


何年か前から「感謝しかない」という表現を使う人が増えた。多大なる感謝の念を抱いていることをさす言葉。
一時期は、流行にひっぱられて使っていた人もいると思うけど、もはや定着したのではないだろうか。

ところで、「感謝しかない」が流行る前は、みんななんて言っていたんだろうね。もう思い出せなくなっている。


そんなことを考えてるうちに、姪っ子が2、3歳くらいの頃、お花への水やりのことを「おうえん」て言っていたのを思い出した。
当時の彼女はまだ、「水やり」という言葉を知らなかったからね。
そして、知っているシンプルな言葉に置き換えた方が、むしろ本質をついている気もしている。

新しい言葉が出てくることを否定をするつもりは全くないんだけど、知っている言葉でやりくりするのも悪くなさそう、とも思う。


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