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宝の持ち腐れ
アップルウォッチを買うか買うまいか。
という思いをかれこれ、3年くらい温めている。
身近な人が持っていたり、好きなインフルエンサーたちが着けているのを見ると「やっぱり、必要?」などと思ってしまう。
私という人は、非常にわかりやすく影響受け、あおられやすいのだと思う。
つい最近、いつの間にか姉がアップルウォッチを着けていることに気づいた。一気に買いたい熱が再燃する。
「やっぱりいい?」と尋ねると
「プレゼントでもらったんだよねー。でも、四六時中、スマホを持ち歩いているのに、これいるかいな?って思っちゃうんだよ。通知もいっぱいだし、通知のオフの仕方がよくわかんないし、充電もしなきゃだし……」と。
どうやら、うまく使いこなせていない様子。
「あ、欲しい?使う?」とさえも言ってくる。
「いやいや、プレゼントだしさ」と返しつつ、私も四六時中スマホを持ち歩いているしなあ、と考えなおしてみる。
腕時計を持っていないので、日頃から時計として活用し、スーパーに行くときはメモ帳として、旅行に行くときはカメラとして、結局は、常に持ち歩いているのである。
買いたい熱が一気に冷めて、またしばらくアップルウォッチのことは忘れていた。
今日、姉からLINEでこんな知らせが来た。
「その後、アップルウォッチの通知をオフにしたら少し心穏やかになって、そのあと充電を面倒に思うようになって、ついに今日、家に置いてきたら、さらに心穏やか(笑)」。
加えて
「時計のクセに充電の手間かかるのが嫌なんだ、って気づいたよ。アハハ」
ですって。
時計のクセにって……。
彼女の出した結論は、
腕時計として使いたい人には、アップルウォッチは向いてない
だそうだ。
「歩きだすと、ワークアウト始めましたね?って通知がきて、パチパチとPC仕事をしていると、マインドフルネスアプリから、少し休憩しましょう、って通知が来て、ドキドキするし、集中力を奪われるんだわ!」
とのこと。
「姪っ子ちゃんが作った折り紙の腕時計は、大好きなおやつの時間を永遠に表示しているし、何度も通知して持ち主の集中力を奪ったりしないし、素敵な時計だよね」
と私。
「ね、そうそう」
と姉。
こうやってLINEのおしゃべりは終了したのだった。
私達姉妹には、折り紙の腕時計がいいようだ(笑)。姪っ子は、そのうち、折り紙のものでは物足りなくなるだろうけれど。
もちろん、アップルウォッチは素晴らしい製品だと思います!
どんなに素晴らしい道具でも、必要とされている人の元へ行かないと活躍しませんね。
(なんだか今回は、タイトルといい、結びといい、日本昔ばなしみたい)