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退職とマグロ

退職しました。

そして、のんびりして、転職をしました。

きっとこれから色々な人になんでやめたの?次は何するの?って聞かれると思うので、転職活動が落ち着いたここらでまとめておこうと思い筆を取りました。

退職した

ちょっと前にグラファーを退職しました。

3年前に国税庁を退職し、14人目の社員として入社しました。

スタートアップの3年間は、ものすごいスピードで事業や組織が変化していきます。
特にアーリーステージのスタートアップは、事業・プロダクトの仮説検証を繰り返しているフェーズなので、スピードだけでなく振れ幅も大きいです。

その中で自分の役割、仕事内容もどんどん変わっていき、最終的には、VP of Special Projectsという役割で、組織の飛び道具をしていました。

思い返してみると、15年の公務員生活では、どこにいってもそこそこ成果を出すので、周りの人と比べてかなり短いスパンでいろんな部署を異動し多様な業務に従事しました。

年功序列・終身雇用に守られながら定年まで勤めるつもりだったので、組織のことだけを考えればよく、抜群に優秀な同僚たちのハブとして仕事をすることが最適な役割だと思い働いていました(キャリアのことを悩んだ記憶がありません)。
気がつけばいろんな部署の仕事がそこそこできる十徳ナイフ税務職員となっていました。

こういう経験が、専門職を置く余裕のないアーリーフェーズの会社にハマったのかなと思います。あくまで自分の特徴が相対的に強みになるタイミングだったんだと思います。
会社が成長していく中、自分がその成長に関われている手触り感もあり、無我夢中になって働きました。

特に直近1年は変革の年で、かなりハードに働きました。変革もひと段落し、経営、事業、組織が更にジャンプできる状態になったように感じたことで、私自身もひと段落したような心持ちになりました。

そして、知らず知らずのうちに疲れも溜まりいつしかレジリエンスが低下していました。組織には私の代わりになれる人はいくらでもいますが、家族、友人にとっては代わりはいません。

立ち止まることも大事、先のことはゆっくり決めればいい、そんな思いで退職することにしました。

グラファーでの3年間は、ビジネスマンとして大きく成長させてもらい、かけがえのない友人もできました。
最後にはCEOから「仕事が必要になったらまたいつでも連絡くれたら雇えるようにしておきます」と言ってもらえました。ありがたいことばかりです。

今の私は、5年前の自分じゃ想像できないくらい幸せなワークライフを過ごせています。この3年間が私の人生を大きく変えたのは間違いなありません。

グラファーで働いてよかった。
今この瞬間に自信を持ってこう言えることが何よりです。

余談ですが、グラファーへ入社した幸運な人間の話はこちらに。人には仕事を決めてから退職すべきと言いながら、私は決める前に退職するタイプです。

行政の変革に挑戦したい方、いつでも紹介するのでお声がけください。おしゃべりしましょう。

マグロだった

退職を決意して退職日までの2ヶ月半と退職後は、有休消化しながら週の半分くらいを働いて過ごしました。

退職を決めた時は、しばらくフリーランスで稼働量をコントロールしながらゆっくり過ごす、そんなつもりでした。

時間はたっぷりある。
子どもの送り迎えを保育園直行コースから公園経由散歩コースにしてみる。
ベランダでビールを飲んで読書しながら寝落ちしてみる。
会いたい人にふらっと会いに行ってみる。

そんな毎日を過ごしました。こんなに長い期間、明日のことを考えずにゆっくり過ごしたは社会人生初だった。

ある日、とある会社の方と話をしていると、やたらと頭が働かない。何かを考えようと思っても思考が巡らない。

その日から精神的にゆっくりできなくなった。脳細胞が死滅していっていくような感覚になって不安になってきた。

休みすぎるとダメになるタイプなんだろうな、ということで転職活動を開始した。

私はマグロだった。

数多くの会社の方とカジュアル面談をさせていただき、数社の選考を受けさせていただくことにしました。

自分の転職軸は一つで「熱くなれるか」。

素敵な会社はたくさんあり、それぞれが描く未来がそこにありました。どの未来も素敵なものでした。
どこを選んでも、新しい環境、経験したことのない仕事、信用はまだない、という3年前と同じ状態からの0からの挑戦になります。

選考を受けさせていただいた会社は、何をやっても熱くなれそうでした。

選考プロセスでの経験・いただいたオファーをもとに、組織、事業、役割、給与、ワークスタイル、人生観の6つの観点を考慮し、1週間ほど悩みました。

今回の転職で3年前と違うのは期待値の高さでした。さらなる成長のため、最も期待値が高かった環境、つまり、最も大変だろうと思う会社を選びました。

多くのものを与えてくれ続けている尊敬する人がいます。この人の横に並んで何かを与えられる人間になりたい。
新しいチャレンジで何かを成し遂げた時、そういう人間に近づけたと思えると信じて、あとはこの意思決定を正解にすべく頑張るだけ。

この先の話はまたいつか。

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