評点の争点と盲点でウェーイ
当noteは特にジャンルを限定せず完全な私の気まぐれにより出力されている。のだが、おそらく全体の半分以上を占めているのが「音楽(楽曲)レビュー」である。それにおいてのちょっとした"マイルール"を言語化しておきたい。
記事を書き進めていく際、私は楽曲に対しての評点を表す時に「好き度」という文言をよく使う。なぜそうするかというと、「この記事はあくまで個人の感想です」という意味合いを強化するためである。
評論でも批評でもない、ただの一個人の感想文。それ以上でも以下でもない。あくまで自己表現の場であり、読者に「これが正解だ」と押し付けるつもりなど毛頭ない。相手の価値観を変えようと思うこと以上に浅薄なことはない。
そもそも私はそういった文壇めいた文字の羅列に最上級のアレルギーを発症する。私は戦争と地元と意識高いオタクの衒学的批評が嫌いだ。こうしてnoteなりSNSなりでお気持ちを添えている時点で所詮自分も同じ穴の貉だということは自覚しているのだが。
あとはそもそも評論や批評をやれる音楽的素養、文学的素養を大して持っていない。要はコンプレックスの裏返しでもある。
「好き度」に話を戻す。これが何かというと要は点数である。
☆10段階評価、☆1=10点、☆10=100点(満点)といった具合だ。
これを「好き度」という言葉にしたのは有り体に言うとオブラートだ。「評価」などといった形で点数を発表すると途端に偉そうに見えることこの上ない。あくまでこれは作品に対してこう受け手が感じるべきだ、という絶対的な評価を提示しているのではなく前述したように「自分の好きは100点中何点だったよ」という意である。
そして、これを数値ではなく星(☆)形式にしたのも同様。53点、78点などと偉そうに評することの烏滸がましさへの回避である。
じゃあ10段階評価なら良いのかという話だが。
そもそも普段のレビュー内容自体が「忖度なく自己の好き嫌いを表明する」芸風なので入口は柔らかめであろう、というバランス調整でもある。
また、五つ星が最高点の5段階評価で記事を作っていたこともあったが、それは感想の幅がやや狭くなってしまい自身の表現として最適化されたのは今の☆10の形だった。(ちなみに、「おすすめ度」という形で記事を書いたこともある。これについては自身の感想というよりも「他人へおすすめしたい度」そのままの意であり感想としての評点とはやや異なる)
もう一つ。評点をつけるのはあくまで『作品』についてだけである。
音楽、映画、TVゲームなどのエンタメ商品に対してであり、決して『人物』に対しては好き度であろうと評点をつけないと決めている。
すれ違う異性に対して「あの子何点」と言い放つような勘違いしたマインドと同様のものににはとても自分はなれない。どうしても「お前何様だよ」という気持ちになってしまう。
これに対し、個人の存在そのものではなく例えばであるが『アイドルという商品』についてのレビューをしている、という観点もあると思う。それは一理ある。ただ私はそこに品性を感じない。それだけの話だ。
しかし「好きなメンバー順」といったような順列をラブメイト方式でつけるといった事は私も稀に行っている。(noteというよりTwitter(現X)にて)とても褒められた行為ではないのも承知している。
じゃあ何故このハードルを越えてしまうか、というと恐らく「好き度が点数化されてはいない」というのと「あくまで『好き』の表明である」というベクトルから自分を納得させている。いわゆる、誹謗中傷になるような「嫌いの表明」でなければ個人にフォーカスした順列でも自分のラインでは有りとしている節がある。要は言い訳である。
そもそもの話、このnoteで書いた私の評点など当てにならない。
☆5をつけていた楽曲が半年後☆9になっていることなどザラにある。逆もまた然り。あくまで「見出し」程度の感覚として捉えてほしい。
それでもある種傲慢とも言える「好き度」について本noteが採用しているかというと、「ぼくの『好き』を見て!」と言うエゴに他ならないのだ。
以上、マイルールについて。
恐らくここまで本文を読んでくれた方は今までの私の記事を読んでくれている相当な物好きであると察する。大して読者数もいない当noteの自己満足であり、滔々とこんなん書かれても「知らねえよ」「勝手にしろよ」でおしまいの話なのだが、その感想に対する補助線を引けていたら嬉しく思う。長ったらしい私のロジックについて、自己防衛について、言い訳について付き合ってくれたことに感謝しかない。
それではまた、次の記事で。
★解説~本noteの「好き度」基準
☆10→生涯ベスト級にすき
☆9→年間ベスト級
☆8→ヘビロテ確定
☆7→いい曲~すき
☆6→ふつうによいね(だいたいここが平均値
☆5→悪くはないけどもうひとこえ
☆4→嫌いじゃないけどnot for me
☆3以下→明確にこれを苦手とする何かがある