アルバム『DIALOGUE+2』短評+α
お疲れ様です。
1年半前、こんな記事を書いてたのですがそういえばその後noteで触れてなかったなぁと。
今まで散々書いてる通り、自分の好きなアーティストである田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN)さんがプロデュースをされている女性声優ユニット、DIALOGUE+が2月22日に2枚目のフルアルバム「DIALOGUE+2」を発売したということでちょっとした感想を備忘録として。
ちなみに本文は聴いた当時の感想ツイの流用・再構成です。
聴くか…(音源はサブスクじゃなくてCD)https://t.co/bV3PfzO8dX
— さく (@folklore_yk) March 11, 2023
「DIALOGUE+2」(2023.2)
M1:「D+ has come」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
いやどう考えても「Cheap Cheap Endroll」じゃん田淵さん。のっけからキレ散らかしてる。クレジット見たらバックバンドがヒトリエの御三方なんですね。どうりで忙しない(褒めてる)
M2:「絶景絶好スーパーデイ!!」(好き度:☆☆☆☆☆☆)
わちゃわちゃアイドルポップ。2番でスーを差し出す曲になって笑った。前作のこの位置の「人生イージー?」が割と変化球よりなサウンドだったので個人的にはこちらのが好き。
M3:「1000万回ハグなんだ」(好き度:☆☆☆☆☆)
ひたすらに多幸感!ゆえに実は配信リリースからコメントに困ってた曲。
純度の陽でたぶっつあん幸せなんやろな~の感想というか。 ただちゃんと歌詞見ると2サビで「永遠なんて無責任(だから工夫しよう)」というメッセージがあるのは作家性だなぁと思いました。
M4:「恋は世界定理と共に」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
not田淵作曲な表題。コテコテの田淵サウンドじゃない路線のカードをシングルで切れたのは今後のグループとして大きい。と思いきや詞は田淵。歳を重ねるたびに乙女化してないかこの人。地味に「Love-you-go-round」の造語が好き。
M5:「めっちゃオンリーユー」(好き度:☆☆☆☆☆)
なんやこのイントロ!?と思ったら二連続のONIGAWARA提供。
シティというかレトロポップな。歌詞があまあまですね~、いわゆるスルメ曲というやつです。
M6:「やばきゅん❤シューベルト」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
!!!!!!!!!!
広川恵一、やりやがった…
「オウムアムアに幸運を」でもやってたレトロフューチャーロックの系譜ですね。これがダイアローグ(田淵プロジェクト)でヨシとなったんだという驚きと嬉しさが同時に襲ってきます。
サビのタイトル連呼、 「やばきゅん♡やばきゅん♡シューベルト」じゃなくて前のめりな「やばきゅん!やばきゅん!!シューベルト!!!」感が凄く良いのを分かってくれる方とは友達になれる。
+ラスサビ終わりのフェイクがかつてのSPEED、hiroを思い出してそこだけでさらに加点。
M7:「MAHOROBA-Deli」(好き度:☆☆☆☆☆☆)
前作でいう「I my me mind」枠ですかね。「なんやその曲」枠。
ご機嫌ラップに心でyoyo言ってたら唐突に岡崎体育みたいなBメロが入ってきてズッコケました。M5とは違うベクトル、カオス故にスルメ曲。
M8:「僕らが愚かだなんて誰が言った」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
前曲からの繋ぎが単体で聴いたリリース時とは違う新たな流れを産んでいる。まさに田淵イズム。この曲は今更改めて言うこともないというか、田淵メロのポップネスとkzサウンドを100と100で衝突させました的なシングル表題に相応しい超絶濃度曲。要は家系ラーメン。
M9:「うしみつあっパレイド」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
個人的昨年のベストソング級「パンケーキいいな」を作ったAkkiさん曲。
語弊があるとアレなのだけど"癖のない田淵リスペクト楽曲"を作る方という印象。 この曲も大概変なことやってるのだけどなんか癖のある曲続いたせいでちょっと箸休め感出てない?あとちょいでんぱ組みがあるこの曲。間奏の生感強いホーンセクションも好き。
M10:「夕空航路」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
ゴスペルみある王道バラード…に見せかけてめっっちゃ歌いずらそうな譜割とリズム。ひたすらにいい曲。
M11:「デネブとスピカ」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
「グレたおもいでしりとり」ってリリース当時から言ってる。
聴いてて力の入りよう半端ないし間違いなく名曲なんだけど、それが振り切ってマニアックな方に行っちゃい一般受けゾーンは超えちゃった的な。
ただ、この曲が「田淵智也」というクリエイターと「DIALOGUE+」というアーティストの化学反応が生み出す最高値を叩き出しているのもまた事実。
あと七夕に掛けたのか2Aが7/7拍子なのニクい。
M12:「ぼくらのユニバース」(好き度:☆☆☆☆☆☆)
OPみたいなED!バラードみたいなタイトルから超絶パーティチューン。「清く正しくギャラクシく」なんて親父ギャグすれすれな詞よう思いつくな。
総合:(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
前作1stからの地続きにありかつ正統進化サウンド。だけど決して前作の焼き直しじゃないラインを両立している良盤。正しい「セカンドアルバム」。
だが前作であらゆる音楽ジャンルのストレートを投げつくしているため、そのラインを狙うためにはどうしても変化球でコーナーを突く必要性があったのかなと。そこが聴く人によって今作の評価が分かれる点かなと感じました。
ただアルバムとしての構築美はさすが田淵智也ブランドで、その変化球サウンドの群れがクドくならないよう40分台前半でまとめていて聴きやすい。このアルバムを単体で聴く、というよりは前作の「+1」を踏まえて聴くことにより評価が上がるタイプの作品なのかも知れない。
個人的にはM6の「やばきゅん❤シューベルト」がもう圧倒的でよかった。純粋に好きなタイプの曲でもあるけれど、田淵プロジェクトではあまり無かった音像だったのでDIALOGUE+でこれを聴けたことが幸せ。年間ベストソング級。
王道の1、進化・変化球の2と続いて、おそらくそこまで日を開かずに出るであろう次回作が楽しみです。
せっかくなので前作もさらっと好き度だけ。
(ミニアルバムのDREAMY-LOGUEに関しては割愛します、すみません。「大冒険をよろしく」イカれてて大好きです。)
「DIALOGUE+1」(2021.9)
M1:「Sincere Grace」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
M2:「人生イージー?」 (好き度:☆☆☆☆☆☆)
M3:「ドラマティックピース!!」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
M4:「謎解きはキスのあとで」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
M5:「プライベイト」 (好き度:☆☆☆☆☆☆)
M6:「あやふわアスタリスク」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
M7:「夏の花火と君と青」 (好き度:☆☆☆☆☆☆)
M8:「I my me mind」 (好き度:☆☆☆☆☆☆)
M9:「アイガッテ❤ランテ」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
M10:「おもいでしりとり」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
M11:「20xxMUEの光」 (好き度:☆☆☆☆☆)
M12:「透明できれい」 (好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
M13:「はじめてのかくめい!2021」(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
総合:(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
こうして今改めて聴き返すと良い曲いっぱいですね~、外れなし!!
「+2」が全力全開!みたいな導入なのと比べると「+1」はどちらかというと静か、荘厳な導入M1からのピコピコサウンドM2で幕開け。コラボ先のバンド色強いM3、M4からのシティポップ、EDMのエレクトロサウンドに切ったM5、M6。
アイドルポップなM7、ファンクロックなM8、秀和なM9と様々なジャンルをかいつまみしつつ超絶ド名曲のM10でクライマックスへ。
いや綺麗には終わらせんぞ、と電波なM11を挟み改めてM12で大団円。自己紹介を兼ねたデビューシングルの再録を最後に置き締め。
構成が完璧ですね、女性ボーカルユニットの1stアルバムとしてやれることを余すことなくやってる。
また「おもいでしりとり」については以前に書いたこちらの記事でそこそこ熱弁してるのでよろしければ。
以上、簡易感想でした。
DIALOGUE+、新曲ももうMV公開されてますし、さらにまたその次のシングルも6月にリリース決まってますし止まらない彼女たちのこれからに期待ですね。
それでは、また次の記事で。