日向坂46 9th Single『One choice』雑記
One choice!!ユウィゴットゥ-エンターエンター Let's go! ンッアンッンアッンンッアッンンアッ♪
お疲れ様です。
今回は日向坂46の9th Single『One choice』の感想雑記を覚え書き程度に連ねていこうと思います。
さて、今作表題曲のセンターに抜擢されたのは2期生の丹生明里さんこと、にぶちゃんですニブチャン!!ユウィゴットゥ-エンターエンター Let's go! ンッアンッンアッンンッアッンンアッ♪
すみませんこれやりたかっただけですさっさと本題行きます
M1:One choice
(好き度:☆☆☆☆☆)
おしゃれな楽曲。決して悪い曲ではない、ただnot for meという感想。
楽曲としては随所に作曲者のこだわりを感じました。
要所で出てくるストリングスとラテンみがあるアコギが印象に残るサウンド。基本的には王道進行だけど頭サビ→ABメロで半音上転調→サビで半音下転調を繰り返しラスサビで半音上転調(ABメロとキーは一緒)というTKとかfripSideみたいなやり口で最後にドラマを持ってくる面白い曲。ベースは坂道サウンドなのだけど、その枠からは外れず音が敷き詰まっているトラックで凝ってるなあと。
ただ、一曲を通してこれというフックは薄い。丹生明里をセンターに据えて「この曲で何がしたいか」が分からない、「なんかバイオリン鳴ってたなあ」くらいの印象。もしかしたら制作陣も分かってないのかも知れない。
詞に関してもまあ酷い。
とりあえず「恋とは麻疹だ」とか言ってる知人とは縁を切れ。
絶望的に曲や振り付けと合ってない詞というか、間奏の「ラララ~」はそのコード進行と振り付けでお出しされたら出来の悪いサイコ映画みたいだしサビ最後の「One choiceだ~」の譜割はダサすぎて開いた口が塞がらない。
これでどうやってバズれと言うんだ。さすがに若者なめんな案件(当アカウントは立派に中年に差し掛かってるので若者ではないのだが)。
なんというか本作、もちろん大人の事情は汲み取りつつもですがそれでもMV・楽曲・振付・演者・マーケすべて含め「みんなで一つの楽曲を作ってる」感が読み取れないんですよね。どっちかというと「それぞれのセクションがプロとして自分の仕事を果たしました」の集合体感。商業作品である以上作品はアートではない(ex.推しの子)は重々承知としても、このちぐはぐ感は過去イチなのでは?
6thは楽曲がスタイリッシュで強度があった。7thは小坂さん(の復帰に際して)、8thは満を持しての京子さんセンターに寄り添ったクリエイトだった。じゃあ今作は?と考えた時に言葉が全く紡げない。
再度言うと曲としては別に悪くはないと思うんですよね。アルバムの後半辺りに新曲としてさらっとお出しされてたら評価できたかも。
実際、先日横浜スタジアムでこの楽曲が披露された際は非常にライブ映えする曲だなと思いました。
ちなみにMVについては監督さんが『期待していない自分』『キュン』『ドレミソラシド』『僕なんか』など、グループの要所を締める楽曲のクリエイトを担っている安藤隼人監督。その作品のいずれも高評価で自分も類に漏れず好き…なのですが、今作に関してはこちらも好みでは無かったかなぁ。
この楽曲を効果的に彩る装置としての役割は果たしていない気がするし、映像作品としても全体的に印象に残る画が少なかったと感じます。歴代衣装をここで入れ込む意図は…??
ただ、随所の音ハメ的なコメディチックな演出(CMで使われてるバスでの顔出しシーン、2Aメロ前の止め)は面白い。どうせならこっち方面のコミカルに完全に振った方が良かったのでは?
寸劇パートも今の時代すぐ曲に行かないMVは伸びないよなぁ…とも。内容も丹生ちゃんのキャラに合わせる意図なのかもだけどそういうことじゃないだろ。
そういえば9枚目シングルでセンターが現場に来なかったグループがあr
M2:恋は逃げ足が早い
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
なんで!!こっちを!!!表題に!しない!!の!!!
と言いたくなる安定の表題よりカップリングのが良い曲ムーヴ(6thは例外)。メンバーもインタビューで発言してましたが「日向坂らしさ(クソデカ主語)」はこちらのが明らかに強いですね。
作曲は安心安全の野村陽一郎氏。
恐らく意図してだと思うのですが、本曲は『キュン』のサビを想起させるコードや英詞、ドレミソラシド』のリズムパターンなど過去曲モチーフが用いられてますね。コード進行で言うとギターで言う開放弦部分が非常に気持ちいいです。曲終わりのバッサリ切る感じも爽やかな後味。
詞は適当に聞き流してたら唐突な「いつの間にかバイト辞めてた」の下りが意味分からな過ぎて「なんで!?」ってなりましたが、
辞めたのは僕じゃなくて恋焦がれたけど突然姿を消して会えなくなった「君」、だから恋は逃げ足が早いに行き着くのだと。なるほど。…なるほど…???いやこの曲の詞それで合ってる?
まあ「恋」は「アイドル(日向坂)」のメタファーで実際にそう置き換えると郷愁が増す…のかも…。
MVは構図とか被写体を魅せる全体的なルックが良い。
ただ細かく映像を見ていくと「ん…?いや…、んん???」となる。言葉を選ばず言えば公式クソコラ。
作り手さんの歴代フィルモグラフィを調べたらひなこいFILMの佐々木バスケ回、ひらほドキュメンタリーと自分には悉く合わない方だったので、あまり物語的な演出を期待してはいけないのかも知れない。
M3:愛はこっちのものだ
(好き度:☆☆☆☆☆☆)
作曲が令和のLOVEマシーン(これどこで言われてたんだっけ)こと『キツネ
』の生産者さんこと原田雄一氏。それもあってかモー娘とかBerryz工房とかアンジュルムとかのハロプロ感(あんま界隈詳しくないけど)。音像や低めの曲内コールとかまさに。
MVあったらグレーよりのブラック背景で踊り散らかしてそう。あやめいはこういうダンス曲でフォーカスされがちね。
「ユニット・期生曲はソロパートが聴こえていい」の見本みたいな曲ですね。京子さんが存分に本気出せててよいです。個人的にこの曲で評価したいのは「サビ以外は基本ソロパート」という点ですね。2人ずつとかのユニゾンでもないというその意気や良し。
ただ曲としては単純な好みの問題で好き度はこのくらい。
M4:You're in my way
(好き度:☆☆☆☆☆☆)
なぜか近々ニッキサンは尖った曲やらされがち。
ちくちく言葉の応酬にせわしないトラックが乗るシリアスチューン。
過去曲で言うと恋魚がちゃんと調理されて食べやすい魚料理になりました感というか、前曲のイッキサンがハロプロだとすると、本曲は欅坂っぽい感じはしますね。
作曲者さんが表題と同じ方なんですが断然こっちのがええやん〜、という感想です。かといって表題には向いてない曲なんですが。
わんちょいもそうですが、本曲ではサビ途中に転調入れたり展開が多い曲を作る方ですね、セキヤカナデさん。「隙間にとことん入れたるで」のトラックの詰め詰め具合が良い意味で坂道に非ずなのでそこは新しいバリエーションになるのではと。
サビ前にどんどん音数詰め込んでラスサビ前でファンキーなギターぶち込んでくるのが個人的な推しポイントです。
M5:パクチー ピーマン グリーンピース
(好き度:☆☆☆☆)
タイトルから「これは電波曲だ…」と夏ジャム→Right?→ゴーフルという過去曲の流れもありどんなカオスな曲が来るのか、と前段階では一番期待していたのだが。だが。という。
48系のユニット曲にありそうというか、凡庸なアイドルポップ以上でも以下でもない。作曲者は月星と同じ方だそうで。月星は好きなのだけど。あんま語るとこがない。むしろ「3期曲ってこんなんでしょ」みたいな志で作られてそうで好きくない。
ちなみにPPGの3つよりも自分はトマトのが嫌いです。
M6:シーラカンス
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
今、「エモい」って聞こえたぜ?(オズワルド伊藤)
『ブルーベリー&ラズベリー』にも通じますが4期のサウンドクリエイトは今の所共通していますね、ストリングスやシンセが主体となったポップなトラックで品を保ちつつもフレッシュさを表現する。
個人的にはブルラズより本楽曲のほうがアコギのカッティングが目立っていることもあり好きな音像です。
作曲は櫻坂の『無言の宇宙』を作られたお二方の共作。
Aメロ低音のコーラスワーク部分が坂道楽曲のDNAを感じますね、特に日向はこの構文が多い気がします。
進行自体はけっこうシンプルなコードワークだと思うのですが、メロの跳ね具合が面白い。「予想した所に譜割がこない」おてんば感が4期ぽいです。
「エモい」に言いたいことは多々ありますが何だかんだ全体を通しての詞も良質でメロとの親和性が高く、違和感が少ないのでは。
ただ全体的に、曲としてもうひとつ大きなフックがあれば…とは思いつつ。纏まっているからこそ、ソロ歌唱力が強いメンバーがいればもうひと段階上で好きになれるのにと思うことは単純に自分の4期全体に対する感情も含めままありますね。まだユニゾン主体でそもそもそういったディレクションに至ってないというのはあるかもですが。
あと、この曲先日のひなあいスタジオライブめっちゃいいから観て。青照明、青衣装、しょげセンが映える。
しょげちゃんセンターは「もうそのカード切ってくるのか」とは思いましたが、これ見せられたらそうなるよなあと言うか。圧倒的フォトジェニックがセンターに居ることで軸が産まれ、脇を固めるメンバーの魅力も更に引き立つという現時点での最適解。
結果、このEPで一番好きな楽曲です。
M7:友よ 一番星だ
(好き度:☆☆☆☆☆☆)
「日向坂46:影山優佳」に対する最大限のリスペクトがこもったMV。
曲単体ではなくMVと合わせ映像作品として評価したい。
休業からの復帰、そして卒業に際し。
彼女の独白からも、加わった円陣への感謝、誇り、未練が描かれており、これ以上ないくらい本人に寄り添った作品になっていると思います。なんなら自分は初見ちょい泣いた。
主張が強い、説明が過ぎる(後述)と楽曲単体では思っていた印象でしたが、MVの内容が彼女一本で焦点を当てたメッセージが強いものになっていたからこそ、そこが調和していたのだと思いました(だからこそ表題でははなくカップリングというのも分かる)。
…というのがMV含めの感想(☆8くらい)。
楽曲としては☆2つくらい下がりこのくらいの評価でした。
作曲者は『Buddies』や『僕のジレンマ』を手掛けた中村泰輔氏が関わっているということもあり、コードワークや転調やらの曲展開がモロに作家性出てるなぁと。
ただ、全体を通してQueenよろしくのオペラロック的展開が坂道のユニゾンでやられるとしんどいなぁと思ってしまう。
具体的な箇所としては、イントロのエレキやサビ・Dメロの譜割、アウトロのトラック・コーラスなど。
いわゆるアイドル曲を中心に音楽を聴く人にとっては刺さるのかもしれない(偏見)と思ったのだけど、あまりにも「過度に主張の強いエモ」に感じてしまって自分は乗れなかった。そこにボーカルスキルで圧倒してくれるなら説得力もあるのだけど、残念ながらこの曲はそこまでの要素はないので余分(と自分は感じている)「エモ」だけが残る。
MVとしては刺さるということは、現地ライブで観たらアリになるのだろうか。影さん曲ということもありやる機会ほぼなさそうだけど。
総合
(好き度:☆☆☆☆☆☆)
前作より全然良かったです!!
前作8thは「褒めるとこ探し」しないと感想が書けない、今作は色々書きましたが「基本線悪くはない、でもここが気になる(こうして欲しかったかも)」なのでそもそもの土壌が違う。
7thの楽曲群があまりにも良かったのと、グループ的にも一旦そこで区切り、というような空気がありそこからまたリスタート、という中で新たなクリエイトを刻んでいくことの難度については重々承知なので難しい問題なのですが。
ただ、表題のわんちょいに対してはもうちょいやりよう無かったかとはリリースから時間空いた今でも改めて。
曲自体が悪いということではなく、丹生ちゃんセンターをもっと活かした表題であって欲しかった。抽象的に、もっとワクワクする作品が見たかった。
本作で言うなら、全体カップリングのM2のが断然良かったし、聖地云々でちょっと揉めた横浜スタジアムを使うならM7のような応援歌のが相応しかったのではないか…と個人的には思うのですよ。
MV最後のにぶちゃん伝家の宝刀「にぱー」も取ってつけたようなというか、その使い方で合ってるのか??という。言うなれば卵公演を終え、明確な目標といったものは見えづらいグループ(とそれを取り巻く運営)がそのまま形になった表題になっちゃったのでは…とも思ってしまう。
ただ、『シーラカンス』のようにフレッシュな希望もあり。
決して日向のクリエイトは死んでいない、そう信じています。
そんなにぱーではなくニチャアな感想を連ねてきましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
それではまた、次の記事で。