「タイトル未定」を好きになり、気付いたら北海道にいた話+新体制デビューワンマンライブ披露楽曲感想
未定のまえがき
「タイトル未定」というアイドルグループを好きになりました。
その理由は「めちゃくちゃ楽曲が良かった」からです。
こんないい曲を歌っている人たち、もっと知られて欲しい。そんな思いが日に日に強まった結果、このエントリを書いています。
わたしがこのグループを知ったのは、2023年に全国流通シングル『花』『栞』を同時リリースしたタイミングでした。
特に『花』という楽曲が刺さりました。ピアノとアコースティックギターが爽やかに鳴り、前向きかつ寄り添ってくれるような歌詞、そしてシンプルに良いメロディ。
ただ、この時はグループ全体を好きになるというよりは「いい曲見つけたなぁ」ぐらいの認識でした。他の曲もざっとかいつまむくらいで攫いましたがこのタイミングでは完全に刺さりきることはなく、彼女たちを深追いするには至りませんでした。
◯FNS歌謡祭~川崎対バンライブ
月日は流れ、昨年の12月。
彼女たちが「FNS歌謡祭」に出演するらしい。
北海道のローカルアイドルである彼女たちが、全国ネットでハレの場に立つとのこと。
それを受け、週末の三坂道冠番組以外で積極的にテレビを観ないわたしは「その晴れ舞台、観たい」と思いました。理由はなんとなく、良い曲歌う人達なのは知ってるし、と軽い気持ちで。時間帯的にも都合がつくしなと。
率直な感想、めちゃくちゃ良かったです。
『鼓動』という選曲もこの場において素晴らしかった。
3人の女性アイドルがこの歌詞を、電波を通じた向こうにいるお茶の間の誰とも知らぬ人々へ、心からの感情を乗せ、嘘偽りのない言葉を響かせているその瞬間を見届けることができました。
そして、純粋にパフォーマンスそのものが良かった。
いい楽曲を懸命に、笑顔で、堂々と歌うその姿がそのまま彼女たちの確かな魅力になっている。心からそう思いました。
名前は分からないけど黒髪ボブの子、フレーズ一つの破壊力がすごい。ポニーテールの子、溢れでる感情がストレートに歌へ乗ってる。ロングの子、この強い楽曲を背にアイドルとしての自分を誇り高く魅せている。
「このグループのパフォーマンスが生で観たい」
そう思ったわたしは自然と彼女たちのスケジュールを検索していました。
そして、関東に住んでいるわたしが仕事終わりにちょうど彼女たちを観測できるライブがありました。
今年の1月13日に行われた「SITUATION」さんの4周年を記念し、川崎クラブチッタで行われた対バンライブ。
当日は祝日でしたが仕事のため途中参加(CYNHN観たかった)、だけど一曲でも彼女たちのパフォーマンスを生で浴びたい。いま浴びなければきっと後悔する。わたしの本能がそう告げたため、行かない理由はありませんでした。
ジエメイさんの出順ごろには現地へ行けたので彼女たちを待つ当日。前後のグループのパフォーマンスがエグい。この中でやるのか、すごいな未定と思いつつ自分が到着以後のグループのライブも全組観測しました。余談ですがオーケストラトーキョーの大石花音さんがどタイプすぎて焦りました。そしてSITUATIONさん4周年おめでとうございます。
そして、目的のタイトル未定。披露したのは6曲でした。
『壊せ』→『風花』→『群青』→『鼓動』→『溺れる』→『灯火』のセットリスト。超良かった。良すぎた。いままで音源だけで知った気になっていた楽曲が何万倍の輝きを放っていました。
当たり前っちゃ当たり前ですが、音源を聴くだけよりも生歌ライブを観るほうが心に残りますし、更にリアルタイムで、現地にて感じることができればそれは「いい」んです。
ものすごく単純なことですが、実はいまのわたしが強くアイドルさんに求めていたものなのかもしれない。
いやいや、でもあの曲もあの曲も聴いてない。たった6曲じゃ「足りない 足りない」になってしまったわたしは「もっと見せてください、お願いします、何でもしますから」の禁断症状となり、
気付いたら北に飛んでいました。
◯北上のススメ
タイトル未定は2人の追加メンバーを迎えた新体制となり、そのお披露目ライブがZepp Sapporoで実施されました。
上述した川崎の対バン後、こちらの一般チケットの発売情報を目にし完全に勢いでチケットを確保。今まで行ったことがなかった北海道へはじめて足を運ぶこととなりました。
我ながら「まんまと」すぎる。いい曲といい歌は人を動かすのです。いい曲バンザイ。
「タイトル未定」とは
遅ればせながら、このエントリで取り上げるアイドル
「タイトル未定」について紹介させてください。
タイトル未定は、2020年4月に結成された北海道札幌市発の女性アイドルグループです。「何者かになろうとしなくていい。 何者でもない今を大切に。」をコンセプトに活動しています。
ちなみにめちゃくちゃ曲がいいです。一部ネット界隈くらいにしか気付かれてないようなのでばらしちゃいます。
以下、在籍する3人のメンバーについて。
◯冨樫優花さん
北海道出身、黒髪ボブが似合う方です。別名義のユニットでも楽曲を出していたりしています。
この方、パフォーマンスが本当に凄い。ウィスパー気味の歌唱が印象的ですが、楽曲によって自在に姿を変えてしまう。
たったワンフレーズで可愛いにも癒しにも儚いにも鋭いにもなれる。
こういう方を表現者と言うのでしょうね。
アルバムのジャケットにも彼女がフィーチャーされていたり、まさにグループの顔と呼べる存在です。
◯阿部葉菜さん
グループで唯一の埼玉県出身。
タイトル未定への加入のために北海道へ移住するバイタリティの持ち主。
幼稚園教員免許を取得しているということもあってか、とても朗らかな人柄。ライブMCでは先頭に立ってグループを引っ張っていました。
ストレートで澄みやかな、かつパワフルな歌声が印象的。先日の1月27日に誕生日を迎えたそうで、おめでとうございます。
◯谷乃愛さん
2021年2月よりグループに加入しています。北海道出身。
グラビア界での活躍も目覚ましく、たびたびXのTLでわたしの心を惑わしてきます。
キュートなボーカルで、楽曲にアクセントをつけてくれる存在…だけでなく、実はこの方生歌のピッチが半端ない。
「歌いながら踊ってファンサする」ってよく考えるとマルチタスクの極みですよね。それをしれっと高いレベルでこなしているすごい人。
「新体制デビューワンマンライブ」
わたしがFNS歌謡祭、そして川崎で観たタイトル未定はこの3人でした。
ただ、グループの背景を詳しく知らない状態のわたしは
「いや、この3人でもう完璧にトライアングル組んでね?」と感じたのです。Perfumeなみにそれぞれ役割がある正三角形。
そこに2人の新メンバーが加わり、三角から五つ星に形を変えるとのこと。
こんな「多くのいい曲を手札に持ち高いレベルのパフォーマンスができるグループ」が現状にとどまらず新しいフェーズへと進んでいく。その出航の瞬間が北海道で見届けられるとのこと。
「カタチを変える、その理由を知りたい」「じゃあ行くじゃん」と、勢いで関東からの日帰り(日帰りとは言ってない)(上記参照)決行、北上に至りました。
そして観に行ったのが、去る1月25日にZepp Sapporoで開催された「新体制デビューワンマンライブ」です。こちらを現地にて観賞してきました。
↓
(まだ配信アーカイヴが残っているので観た方が良いと思います)
最高のセットリストでした。本当にいい曲を、いい曲順で、いい歌とパフォーマンスで駆け抜けた1時間12曲。
聴きたい曲はほとんど回収できましたが、満足というより「もっと観たい」が強くなるばかりでした。
そして、新メンバー加入にあたっての狙いも多少掴めた気がします。
タイトル未定の事務所はTSUIMA Inc.、
過去には「26時のマスカレイド」を導いた松井広大氏がグループの手綱を握っている。その点やFNS出演にあたる経緯も踏まえて考えたのは、
「ああ、このグループを現実的なビジネスで押し上げたいんだなあ」と。
確かな実力を持つメンバーがいる。
確かなクオリティの楽曲が両手で収まらないほどある。
ならば、それに甘んじることなくこのグループという存在を世に広めるべきである。
そこで選ばれたのが北海道出身、なおかつ芸能経験を持つ2人。
北海道という活動拠点での土台をガチガチに固めたうえで、なおかつ水準以上のパフォーマンスを期待できるメンバーを加え、きれいごとだけじゃないビジネスとしての数字もより意識しつつグループを広めていく。
そういうことなのかなあと素人ながらに思いました。
(解釈違いなどあれば遠慮なく教えてください、ファンの諸先輩方)
そんな新メンバーとして加入した2人について。
◯多田萌加さん
北海道出身。ゆるふわ癒しお姉さん感。
「SNOW CRYSTAL」という現地アイドルを経験しているとのこと。このライブが初見でしたが、「めっちゃいい人」なのは伝わりすぎるほど伝わりました。調べたらリーダーやってたんですね。そら即戦力だ。
ボーカルもグループのカラーに合った優しい、でも伸びやかなお声。
のびしろですね~
◯山下彩耶さん
まさかの過ぎる。
「夢みるアドレセンス」の元メンバー。たしかに道産子でしたね。
この規模のアイドルさんを応援していた時代、7年前くらいにもあったのですが、夢アドは曲もよかったし『メロンソーダ』のリリイベ行ってメロンの被り物した山下さんとハイタッチかなんかした記憶がある。いやーめっちゃ大人になられて…
全体のグループイメージと比べちょっとやんちゃというか、ある種の危うさとも感じる「この素材をグループでどう活かすか」が命題になる未来もあるのかな、それを含めてよりこのグループを高みへ押し上げようとする運営サイドの意志にも思う人選。
ブランクはありますが、やはりパフォーマンスは存在感バリバリ。ボーカルも試行錯誤しているのが伝わります。
話は戻り、この2人を新たに両脇で迎えたワンマンライブ。
いままでの3人を引き続き軸にしつつも、グループが活動を続けて行くうえでの単純な変容ではない「進化していこうとする姿勢」を受け取りました。そして、いまはその新しい道を作っていく過程ということなのでしょう。
でも、このグループには「めっちゃいい曲」がたくさんの武器として確かに存在します。この曲たちがあれば、きっと大丈夫。
楽曲感想(12曲)
以下、そんな彼女たちの楽曲を紹介したいと思います。
新体制ワンマンライブで披露された12曲について「楽曲そのものの感想や聴きどころ」とその「好き度(☆10満点)」を書いていきます。
これまでこのグループが紡いできた文脈や、それを受けた当日のライブパフォーマンスに対する感想はファンの諸先輩方のほうが的確に言語化してくれる(されている)と思うので。
あくまで純粋に楽曲から好きになった最近のファンの立場より、
「この曲のこれがええんや」を延々と連ねていこうと思います。
また、メロディ重視で楽曲を聴くわたしですが彼女たちが唄う楽曲の詞がどうしても刺さってしまうので、おすすめフレーズも引用紹介させていただきます。何卒お付き合いください。
もし、ひとつでも刺さった曲があったらこのnoteはさっさと閉じて未定さんの楽曲を全曲聴いてください。
これを読んでいるあなたに届けたい唄があるのです。
『黎明』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
不穏なキックから始まり、そこに切なく響くピアノのイントロ。
内省的な心情を唄いつつBメロのハモリ、サビ始まりのビルドアップへと進み「何かが起こりそう」を感じさせる。そこからマーチ調のリズムに変わり伸びやかなボーカルで高らかに希望を示す夜明けの唄。
これを新体制としての一曲目に置くことが、清濁を飲み込んだうえそれでも進んでいくというメッセージにも感じますね。TRIPLANE江畑兵衛さんによる楽曲です。
(サビの雰囲気、BiSHとかyosugala好きな方はハマるんじゃないかな)
『踏切』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
その名の通り踏切のSEから始まるグループのデビュー曲。
デビューからこんな素晴らしい曲があって、しかもこれが基準になっちゃうんですよ。そしてその後の楽曲がこれに平気で並び立つんですよ。そんなのズルくないですか。
流麗なピアノと爽やかなアコースティックギター、内省的でもあり着地は確かな希望である歌詞、シンプルに良いメロディ。デビューから現在まで続くこのグループの作風がとても好みなんですよね。
作曲には坂道シリーズの楽曲を多く手掛けている青葉紘季さんが参加。この方の曲が大好き、かつ坂道ファンでもある自分としては思うところが色々。
『蜃気楼』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
「あまりにも良すぎて聴きながら逆ギレした」という謎の実績解除に至った楽曲です。たぶんこれはわたしの刺さったポイントを書いたほうが伝わるタイプの曲。
ボサノバ風のアコギイントロを経て、そこから鳴る弦楽器は全体的にソウルやファンクの様相なのだけども、シンコペ多用なメロかつ余白のある譜割、そこに乗る4人のボーカルが儚くてもう。音の押し引きが完璧なんですよねこれ。コーラスワーク美しすぎるしサビ終わりの切れる感じもおしゃれ。
そしてこの曲、語感が本当に良い。Aメロの冨樫さんの声で一気に聴き手を楽曲の世界に没入させてくれる…と思っていたら大サビのあれはなんですか冨樫さん。「共犯だね☆」じゃないんですよ(ライブの話です)。
無垢ゆえの危うさもある恋と儚さを表現しているアイドルソングの大傑作です。もっと聴かれてほしい。
『夏のオレンジ』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
「クラップ!」(幻聴)
タイトル未定、「アイドル楽曲大賞」によく選ばれてたり文学っぽい楽曲タイトルがなんか入りづらい…みたいな人いませんか?(過去のわたしです)(すみません)
そんなあなたにおすすめなのがこの曲。陽気なブラスが印象的な王道アイドルソングです。乃木坂とかが歌ってても違和感ない。
この曲のすごいな~ズルいな~と思うのが、楽曲のアプローチ的にコテコテになりがちな所を、サビでアイドル王道コール&レスポンスができる仕組みを作りつつ大胆に情報量を少なくすることによって「ひと夏の儚さ」を同時に演出しているんですよね。
夏ソングで『蜃気楼』もできるしこれもできるの強すぎる。
『栞』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
「曲も詞も歌も全部いいのでこんなnote読んでないでさっさと聴いてください、以上」で感想終わりにしていい楽曲。
…という訳にもいかないので。
『花』と同時に全国流通シングルとしてリリースされた表題楽曲です。
シンガーソングライター、山崎あおいを迎えた本楽曲、このグループはこういう地元繋がりで縁のある作家をツモれるのが凄い。いい曲の積み重ねがいい作り手を呼ぶ好循環。
長調のミディアムポップなんですが、この切なさを演出してるのは絶妙なキー設定と随所のセブンスですかね。こういう「湿っぽくなりすぎない、でも切ない」みたいなの大好きなんですよ。
そして歌詞。口の気持ちよさと言葉選び、その上でストーリーテリングがしっかりしているとんでもない作品ですこれ。
青春の機微をポラロイドで切り取って栞にして"Stay Blue"って…
わたしみたいな感覚派にも理解できる絶妙なところを突いてくる…
ポエムではなく「歌詞」としてすべてが最適すぎる表現。
わたし的「このグループの楽曲で一番すごいと思う歌詞」な楽曲です。
『群青』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
まっすぐ良い曲、ゆえにシンプル。
この愚直すぎるとも言える楽曲をシングルカットするところがこのグループたる所以、なのかと。
「日本のアーティストがポップソングで勝負する矜持」だと思います。
この曲は間違いなくライブで観てこそ。
いい曲をいい歌い手が唄うことで、それを聴き手がその場で受け取ることで、音源の比にならないエモーショナルが産まれる楽曲だと思います。
逆に言えば、歌唱力があることで説得力が増す言い訳のできない曲でもあり。この曲のパフォーマンスを生で観たことでわたしが北海道行きを決めたと言っても過言ではありません。
声質やフレーズの内容を踏まえたソロパートの置き所も完璧。だからこそ阿部葉菜さんの力強いボーカルがサビで主役になれるのだと思います。グループとしての確かなチームプレイ。
MVも「寄り添ってあなたの側に居る」内容でこのグループのスタンスを現わしており、どこまでも誠実。
『溺れる』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
なんだかんだで明るめの楽曲が多いこのグループの楽曲群の中ではかなりシリアスに振り切っている一曲。
ダンストラックに乗る水のように流麗なピアノの旋律が印象的です。
この曲について言いたいのは「とりあえずサビまで、ワンコーラス聴いてくれ!」です。サビでダークな雰囲気はそのままに一気にポップになるメロディ、サビ終わりに水を得たように暴れるピアノソロのカタルシス。
例えるなら昨年M-1のエバースです。末締めまで見届けたら後はもうそのままの勢いでラストまで行けます。
この曲の没入感も生で味わってこそ。
そして詞世界とメロの乗せ方を受け、根底にはフォークイズムがあるんだなあというのも感じる曲。
『灯火』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
スルメ曲、という表現はあまり好きではないのですが
「良さに気付くのは後のほうだけど気付いたらめちゃくちゃ好き曲になってる」ソングなので仕方ない。
横ノリのリズムが心地いいヒップホップアプローチな楽曲です。
なんと歌詞に上鈴木兄弟(a.k.a P.O.P)を迎えているこの曲。タマフルからの流れで僕モテリスナーだった時期があるわたしとしてはニンマリです。
そして1番で「可愛いガールズラップだ~☺」とほっこりしてたら2番でMC YUUKA(冨樫さん)が全盛期kjかと思うライミングしててぶったまげました。いやあんたラップもできるんかい!!
ちなみに、このストンプ系のリズムで随所に入るスクラッチで「学校へ行こう!」世代のわたしとしてはV6『太陽のあたる場所』を想起するなどしました。
『壊せ』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
昨年配信された楽曲。川本さん在籍時としては最後の曲となりました。ライブではいわゆる"タオル曲"として披露されています。
わたし個人的に、タイトル未定で1,2を争うくらい大好きな楽曲です。
タイトルでもある「壊せ」というフレーズが非常に印象的なサビから始まり、力強い阿部葉菜さんのボーカルがマッチしています。もうこの初手3音の時点で勝ちが決まっているような楽曲です。
作詞作曲にTRIPLANEの江畑兵衛さんを迎えており、それも納得のキャッチーな美メロ、かつずっしりと響くバンドサウンドが耳に残ります。『花』でも感じましたが、このグループの楽曲はドラムフレーズでエモーショナルを演出していると感じました。
『鼓動』もそうですが、間奏やアウトロの「wow~」のシンガロング、C&Rが苦手なわたしでも楽曲のパワーに押されて、現地で観るとわたしも歌いたくなってしまうんですよね。
アウトロでのシンガロングを背に、雲を切り裂いていくような阿部葉菜さんのロングトーン、2番での冨樫優花さんによるエッジの効いた「壊せ」は間違いなく生で観るべき価値のあるパフォーマンスです。
アニメの主題歌やスポーツの応援ソングなどにも相応しいポップでキャッチーでアップなこの楽曲、このグループの入口としても胸を張ってオススメできます。聴きやすいです。ぜひとも聴いてほしいです。
『鼓動』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆)
FNSの例のやつです。
フジテレビがいま大変なことになってますがこのタイミングで自分がこのグループとめぐり合わせてくれたのはコラボ元のTIF含めフジなんだよなぁという複雑な気持ちもありつつ。
正直、楽曲時点ではそこまでピンと来てなかったんですよこの曲。
ですがFNSでバンドセットでの生歌唱を観て手のひら返しました。
冒頭でも書きましたが、詞が心の底から歌という形で彼女たちから出力されてるんですよね。なので動画リンクもライブ映像であるべきだと思いました。
この詞を本気で唄われたらシンガロング苦手勢のわたしも現地でWowwowしちゃうよ、そういう意味でも「わたしという人間が動かされた」曲です。
『青春群像』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆)
アルバムのタイトルにもなっている楽曲。
一聴してそれと分かるライブ・アンセムです。
満漢全席です!と言わんばかりにメロディアスなサビ始まり導入、Aメロから徐々に加速していく構成、四つ打ちキックからの王道エイトビート、サビでのユニゾン歌唱、2サビ終わりで泣きのギターソロ兄貴、Dメロでこれまでの過去曲を引用したフレーズ、落ちサビ冨樫さんからの大サビ転調。
「嘘だろ」ってくらい全部やってます。少年ジャンプですこの曲。
このベッタベタな感じがわたしは最初ちょっと引いちゃった側なのですが、これまたライブに行くといい流れでこの曲が来るんですよ。悔しいけど屈しちゃうんですよ。悔しいけどいい曲。
『花』
(好き度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)
弊アカウントが作成しているPodcast音声配信でもおすすめ曲として紹介した楽曲です。
エントリ冒頭にもありますが、彼女たちを知った曲でもあります。
フェードインから爽やかに鳴る華やかなイントロ。
新しい季節を告げる詞が心地いいリズムに乗り、Bメロではお洒落にピアノがフィルイン。リズムパターンを変えた二段構えのサビ。
そして曲を通じて変わらないのが「最初からラストまでずっと良いメロディ」。入口にはぴったりな曲ではないでしょうか。
MVはストーリー仕立てで、彼女たちが出会い、夢の舞台である札幌ドームを目指すという内容です。札幌ドームのキャパは約5万人。
途方もない数字ではありますが、彼女たちの素敵な楽曲はこの人数を全国から北海道に集めるにふさわしいと本気で思っています。
その1/50000でもこのエントリが何かしら貢献できていたら光栄です。
未定のあとがき
以上、「新体制ワンマンライブで披露された12曲」の感想でした。
いかがだったでしょうか?
気になるものがありましたら、ぜひこのグループの楽曲を聴いていただけると、この記事を作った意味が生まれてくる気がします。
今回披露された楽曲以外にもいっぱいいい曲あるんですよ。
『風花』とか『いつか』とか『道標』とか『にたものどうし』とか。
最後の曲については特にわたしの中で歌詞が刺さりまくっているので別記事を書こうかなと予定しています。
調べたらサブスクにあるもの以外で未音源化の曲もまだまだあるそうで。
それが披露されている過去のライブBlu-rayを2枚ライブ後早速注文しました。届いたはいいものの時間を作れずまだ観れておらずなので、とても楽しみです。
改めて、わたしがこのnoteを投稿した理由について。
「いい曲」を「いい歌」でパフォーマンスしている「いいアーティスト」がとにかく1人でも多くの方に聴かれてほしい。
烏滸がましいかもしれませんが、このnoteがそんな呼び水になればと思い、このエントリを書くに至りました。
どうか、新たなフェーズかつ未定の未来へ進み続ける彼女たちの良い楽曲がひとりでも多くの方に届いて欲しい。そして、誰かの鼓動を打ち鳴らしてくれるような大事な主題歌になって欲しいなと、
ひとりの音楽好きとして、強く願っています。
最後に、自分のフェイバリットプレイリストのリンクを貼ってこの記事を締めさせていただきます。
弊アカウントがおすすめする楽曲について好感を持ってくれている方はとりあえず上から順に聴いてもらえば嬉しいです。いい曲なので。
それでは、また次の記事で。