新・サンショウウオ戦争
第三章 世界戦争
13 世界の終わり
南部と東海岸を失った合衆国に同情するふりをしながら傍観していた南北アメリカ以外の国々も数年後にはヨーロッパは地中海を蝕まれ、ロシアは黒海、カスピ海周辺から土地を失っていった。こうして次々と棲息地を奪われた人類は大陸の奥地へと追いやられ、残されたのはチベット高原・アンデス山脈・エチオピア高原の三地域のみとなった。その間、人口稠密が度を越した地域では疫病が流行し、また土地をめぐってのヒト同士の戦いが起こり、人類は急激に数を減らしていった。