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やさしさに救われて

2000年9月6日

大好きな父がこの世を去った

母が亡くなっても、必死に働いて
わたし達(姉/兄)に寂しい思いや肩身の狭い思いをしないように

一生懸命、一緒にいる時間を作ってくれたり。。

そんな父が大好きだった

今でいう性的虐待する所以外は。。


別れは、あまりにも突然だった。

昨日まで、一緒に食事をして
「おやすみなさい」

そう言って、その日は来た。


その日、県内の高校に行く日で
父に駅まで送ってほしいと約束していた。

寝坊した、わたしは
父の携帯に電話をかけた。

出るはずなのに出ない。。
 
当時、漁師をしていて
朝の漁に行ったんだなと

あるはずのないトラックが教えてくれた、、
  


父は、漁に使う海に立てる杭に
ぶつかり、そのまま海の底に沈んだのではないか? 
 


現場検証で伝えれたそう。

(自分の父の他界の時の話を冷静に言葉にしている自分がほんの少し、怖かったりする)


当時のわたしは、仕事をやめて
父と二人、家事をして過ごしていた。

高校は3回目(3校目)の9月だった。

当時の友人は、両手で数えれるぐらいしかいなかった。

そんな中、辞めた会社の同期のアクアちゃんが

「うさちょんのお父さんに会わせてほしい」とバスを乗り継いで田舎まで来てくれた。

姉と兄夫婦とアクアちゃんで家で
食事をしたあと

アクアちゃんをバス停まで見送りに行った。

バスに乗るか乗らないかぐらいの時

「うさちょん、これ」

渡されたのはお手紙だった。

バスに乗る時だったから

「あ、うん。ありがとう!
今日、来てくれてありがとう」


手紙には、(今でも覚えている)

「うさちょん」

「お父さん、いなくなって寂しいね
悲しいね。。」

「わたし(アクアちゃん)は、
うさちょんのお父さんの代わりにはなれない。」


「でも…うさちょんは
わたしの大事な親友だから」

「一緒に生きていこうね」


弱冠、当時20歳の子(アクアちゃん)が
こんなにも…不器用ながらにも

優しさで包み込んでくれて

わたしは、その時の想いに
その時のやさしさに救われた

どんなに悲しみのどん底にいても
「大丈夫!」 
「今まで乗り越えてこれたから
大丈夫だよ!」  

そう励ましてくれるアクアちゃんにわたしは何度助けられただろう…

今度はわたしがやさしさで
暖かい毛布みたいに包んで癒してあげたい

あの時のわたしのように  
また、明日を迎える事に怖くないように。。