2024年9月19日
朝起きて分厚い豚肉をたべて(ご飯は食べない)、シャワーを浴びた。そとに出ないと腐りそうな気がしたので、怠くても日焼け止めだけ塗って、DVDやさんにだけはいこうと思っていた。でも、お給料日前の財布とガソリンの心もとなさを考えて怠くなり、結局おうちで映画を観た。映画のお供として作ったのはつやつやのポップコーンで、キャラメルの色がつかないうちに火を止めてしまった(色がついたと思っていた。匂いも確認した。)ので味は完璧ではなかったけれど、ポップコーン作りの欲が満たされた満足感でとてもおいしく感じた。うちで人気の俳優といったら、レオナルド・ディカプリオである。私が小さい頃から母親が、父親は若いときディカプリオにそっくりだった、と繰り返しており、当時は茶化すようにそう言うのを見ていたが、最近は本当に少し似てるかもしれないなと思っていた。母親は、だからか、ディカプリオの恋愛映画(悲しいやつ)が好きで、ロミオとジュリエットのDVDを所有し、結婚式にはタイタニックの曲(なんの曲かは忘れてしまった。それがかかるシーンに熱弁していたのに。)をかけたほどだ。
ロミオとジュリエットは、シェイクスピアの授業で劇の映像を少し見たことがあり、展開を知っていたので観るのがとてもつらかった。それが運命なのだろうと思いつつ、あの時あと数秒早ければ(遅ければ)、などと考えモヤモヤしてしまった。実際、ロミオが使いの車で仮死状態のジュリエットのもとへやってきたところで一時停止ボタンを押してしまった。そしてそのままに、家族で深谷へ行った(うちのディカプリオからの唐突な誘いだった)。まだできて新しい、花園のアウトレットへ行き、睡眠薬を飲まなければ眠れない姉に気を遣い早足で店をまわった。途中、サンリオで運命的な出会いをした。私の好きなキャラクターはタキシードサムであるが、そいつがじゃばらの白いりぼんにふちどられた、ふわふわの青いおくるみにつつまれているキーホルダーがあった。財布を持ってきていなかった(中に220円しかなかったのだ)ので当然買えるはずもなく店を後にしたが、そのあと服やさんを見ている時に不意に姉が抜けたと思ったら、さっきのキーホルダーの入ったサンリオの紙袋を手に戻ってきたのだった。わたしはうれしくて、世の男がみんなこうあればいいのに、と思った。夕食はアウトレット内のイタリアンレストランで摂った。姉が初めに長ひげ海老のトマトクリームパスタと決めると、母は気を遣ってビスマルクに決めたが、私とディカプリオがピザを注文するつもりだと知ると、母親は好物のカルボナーラに変更した。父はしきりにピザの大きさがメニューに書いていないことを気にかけており、そうしている仕草はまったくディカプリオっぽくなかった。パスタ2品とクワトロフォルマッジ、マルゲリータはどれもおいしかった。海老の殻の剥き方は、あとで調べなければと思った。その後一行は、温泉へ到着した。
車に戻る足取りはすっかり重たく、帰り道は寝てしまうなと思った。まったく帰り道はKindleで本を読むという過ごし方になったが、帰ったらすぐに寝てしまうなと思った。猫が母親(すぐ怒る、子供っぽい母親)のベッドに粗相をしているとはつゆしらず。
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