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やってみたいが言えなくなってる
大事な用事や、楽しみなイベントに限って子どもが熱を出す。
全く科学的根拠はないが、これはおそらくほぼすべての親が認識している「育児あるある」だ。
少なくとも私の知り合いの親はこの「あるある」を恐れていて
子どもが楽しみにしそうなことや自分の大切な用事などは
おでかけの直前まで隠している、なんて人も多い。
私も例に漏れなくこれを何度も食らった。
でもそれ以上に、なんだかんだぎりぎりどうにかなることも多かった。
夫が大抵、元気だったからである。
そして私の夫は私以上に家事育児の能力が高い。
少なくとも「私の大事な用事」に関しては子どもが熱を出しても
夫にまかせて無事遂行できることが多かった。
しかし、9月の終わりに我が家に降り立ったマイコプラズマは夫も含め、
家族全員に襲い掛かった。
夫は中でも重症な方で、解熱から1週間経った今もまだかなり咳がひどい。
私より若く、生まれつき持病もなくて健康で、日常的に体を動かしているから体力もある。だけどそんな夫だって、もう中年なのだ。
今回夫が病に倒れ、さらに治りづらくなっているという事実に、私は正直なところかなり打ちのめされた。
さらに私は、何故か家族の中で軽症だった。
熱は出たが2日ぽっきりで、1週間以上上がったり下がったりしている他の家族とは雲泥の差だ。
もしかして5年生のときマイコプラズマで入院までいったのが効いてるのだろうか。私の母も幼少期は体が弱かったらしいが、私が物心ついてからは本当に病気をしない人だった。
私ももしかして、そのポジションになってしまうのだろうか。
家族の最後の砦に?やだなぁ。
10月の週末、すごく楽しみにしていた集中講座があった。
私はちょうどその週の頭に発熱したが、週後半には解熱していた。
私の体一つの問題であれば、行けたと思う。
でも、次女と夫はまだマイコプラズマ真っ盛りで、この家から健康な大人がいなくなってはいけないと思った。
結局、泣く泣く、欠席の連絡をした。
翌週の対面取材もオンラインに変えてもらった。
次の週末の友達とのお茶会もキャンセルした。
2回連続で欠席した毎週土曜の英語の講座もやめることにした。
「行く」と言っていて「やっぱり行けません」というのをこれ以上繰り返すのがつらかった。
こうなると何だか、全部、やりだすことが億劫になった。
だって始まってしまうと断らなきゃいけないかもしれない。
11月は奇数月だから、多分私は暇なのに、新しい何かに挑戦したいのに
いろんな人に会いたいのに、心がシャットダウンして、
「やってみたい」と言い出すのが苦しい。
ほんとは。
いっぱいあるよ、やりたいこと。
取材して書かせていただきたい記事
挑戦したい新しい仕事
会いたい人
受けたい講座
行きたいところ
たくさんたくさん。
でもなんか、うまく動き出せない。
やりたいって言えない。やろうって声かけられない。
フットワークの軽さだけが取り柄だったんだけどな。
何もできる自信がなくて、手持ちの仕事をこなすしかできない。
釣りだけは数時間で「新しい」に出会える予感がするから
一人でやってあんまり人に迷惑かけなくて済むから
どうにかこうにか続けられてる。
いつになったら抜けられるかな。
マイコプラズマは治っても、これはなかなか傷が深い気がする。
母が前に向けて歩いて行くの、いろいろとむずかしいね。