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【Cosmic Baton Girl コメットさん☆】これは子供向けアニメの皮を被った大人向けアニメだ【レビュー】


このアニメは昭和時代にTBS系列放送されたテレビドラマ「コメットさん」が原案となっている。
それらを生かし、一代目のコメットさんを演じていた九重裕三子が今作のコメットさんの母親でもあるハモニカ星国王妃/ナレーション役に、二代目コメットさんを演じた大場久美子がコメットさんの叔母でもあるスピカ(今作では地球人になり地球での名前は「柊 美穂」となっている)役に今作三代目のアニメ版コメットさんの物語に花を添える形となっている。

世の中には「魔法少女アニメ」が溢れ出るように存在しているがこの「Cosmic Baton Girl コメットさん☆」はそんな「魔法少女アニメ」の要素は薄く、その代わりに私達がいるこの地球での日常に沢山の“輝き”が沢山ある事を教えてくれるそんな作品だ。では、その“輝き”とは一体何なのか?
それがこの作品のテーマである。

【あらすじ】
トライアングル星雲にある三つの星国(ほしくに)が集う、お披露目ダンスパーティから逃亡したタンバリン星国の王子を捜すため、ハモニカ星国の王女コメットとカスタネット星国の王女メテオは遙か彼方の星である地球に向かった。王子を探し出す手掛かりは、「瞳に輝きを持つ者」ということだけ。コメットは慣れない地球で初めて出会った藤吉家のお手伝いさんとして地球に居候し、王子を探すこととなる。


しかし最初コメットさん自身は母が少女時代に留学していたという地球での暮らしに興味があった為王子様探し事態はどうでもよく、口実にハモニカ星国を後に地球に降り立ったのだった。初めて訪れた地球はコメットさんにとってはどれも珍しいもの。本来の目的の王子様探しを忘れて春になった鎌倉の街を歩く。



また、音楽も魅力のひとつで本編で最も使われている「JOY OF LOVE」が九重裕三子によるナーレーションと共に流れる毎回ごとのあらすじとの相性も抜群でアバンシーン以外でもこの曲が流れるシーンは多く、特にコメットさんの心情が大きく揺れ動く時に流されることで視聴者も感情移入されやすくどこかノスタルジックで胸が切なくなる楽曲である。(もはやテーマ曲と言っても過言ではない)

↑他のBGMもかなり良い。


アニメにおける演出も秀逸であり、毎話のラストシーンには必ずこのアニメ特有の「四角いアイリスアウト」が用いれられている。そうすることによって“アニメっぽさ”を薄れさせMOKAによる楽曲相まって、まるで実写映画のような演出となっている。

3話 「星のトンネル」のラストシーン。


私が選ぶコメットさん☆厳選4話

特にケースケとメテオさん関係の話が好きです。

・第3話「星のトンネル」
双子のツヨシくんとネネちゃんを保育園に送り届けた帰りにコメットさんは
海岸の船乗り場でケースケこと三島佳佑(みしま けいすけ)に出会う。
ケースケに強い“輝き”を感じたコメットさんは「あなたはタンバリン星国の王子様?」と尋ねるが…

第13話「ヌイビトたちの夜」
ライフガードの訓練中に足を怪我したケースケ。
コメットさんは怪我をしたケースケの看病をしたいと思ったその時、星力の込められた服を作る“ヌイビト”が星国からやって来た。

・第17話「メテオさんの涙」
コメットさんがみんなで楽しそうにバーベキューをするところを見ていたメテオさん。素直になれない性格故、仲間に入れない彼女は星力を使って色んなものに八つ当たりするがそれが原因で星力が使えなくなってしまう。

・第27話「ケースケの夢の実」
秋になり、みんなで収穫祭をやることにしたコメットさん。しかしその当日はライフガードの選出大会があるためケースケだけが来れない。大会の結果がどうしても気になるコメットさんは収穫祭を抜け出し、ケースケが出るライフガードの選出大会を見に行く。


Cosmic Baton Girl コメットさん☆は全話通しても本当に無駄のない話が一切無いが私が「全話見るのは大変だからこれだけは見て!!」というエピソードを選びました。まだまだ語りたい事があるけれど話の内容をこれ以上語るとただのネタバレになりかねないので控えておきます。(ケーコメはいいぞ……)



メテオさんの人間性

私はコメットさんとメテオさん、どちらがタイプかというと外見や性格も合わせてメテオさん派だ。コメットさんが真っ直ぐで絵に描いたようないい子に対し彼女は気が強く、カスタネット星国の姫としてのプライドも高い。でもコメットさんがいい子で地球の同い年くらいの女の子達とすぐ友達が出来たがメテオさんは違う。そんなコメットさんを見てメテオさんは影で静かに一瞬寂しそうな顔を浮かべる 表では強がっていてもメテオさんだって本当は仲間に入りたかったのだ。私は素直になれないメテオさんのそういう人間くさい性格が好きだ。しかし、ある時はコメットさんと並び姫としての役割をきちんとしたり、心の底から自分が悪かった時にコメットさんに小声でゴニョニョと「ごめんね」と言う。(可愛過ぎる)そんな不器用なところもまたメテオさんらしいと私は思う。

第17話「メテオさんの涙」 いつも気が強いメテオさんだってたまにはこういう表情もする。



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