果てしのない問答

これは偶然なのか、偶然じゃないのか。


賭けをしていたんですよ。ひとりで勝手に。

ある人がある場所に現れたら、きっとあることに対する私の考えは正しいはずだって。


けどそんなことはないだろうとも思っていました。あるわけない。あるわけないとばかり思っていたのです。


けれど、その人はその場所に現れた。ある日突然に。


理由はわかりません。私には知るすべがありません。ひとつ、これが理由かなと思うことはあるけど、そのためにその人がそこに現れるというのもなかなかに不思議な話だったりします。代替手段はいくらでもあるでしょうから。


何故。何故君はそこに現れたのか。


私はその人に伝えたことがあるのです、その場所のことを。どう伝えたのかも覚えています。

その人は、まさか私のリクエストに答えてくれたんだろうか。だって、本当に私の伝えたとおりそのままだったから。

仮にそうだとすると、実はその人がそれを実行するには相当な手間や労力がかかるはずなのです。私のためにそこまでするだろうか。特に、その人にとって私が単なる「とある存在」であれば、いくら私の言葉が嬉しかったにしても、そこまではしないように思います。


じゃあ、ただの偶然に過ぎないということか。普通に考えたらそうです。世の中色々人の動きが止まってたので今だっただけで。実はゆかりがあったのかもしれないし。


しかし偶然にしたって、その人の通常を考えれば、やはりそれは唐突すぎるような気もしてしまうのです。

何より「これって本当に偶然なんだろうか」と思ったことはこれが最初じゃないのです。だからぐるぐる考えて迷っているのです。


たぶん、そんなことを伝えた人間は私しかいないんじゃないかと思う。彼におもねる気があったらまず言わないだろう。けど私は素直に「絶対いい、最高に違いない」と思ったので伝えてしまいました、すみません。

あのときの精一杯の勇気に対して何もリアクションはないわけだし、そういうことなんだろうと思っていたのに。これはリアクションなのか、そうじゃないのか。リアクションだとしたら、どう捉えればいいのだ。リアクションだとしたらこれ確実にそういうことじゃないのか。こんな偶然あるか。偶然にしては出来すぎだっつの。


その人はここを含めずっと私のことを見てるんじゃないかなあ…と思ったことも何度もあるのだけど、それが正しければますますこれがそうだって可能性はある。だとしたら、確実にそういうことだと思うのだけど…。


全部私のたくましい想像でしかないのですよ、やっぱり。証拠があるわけじゃないから。私の名前書いてあるわけでもないですし…。めちゃくちゃ都合のいい勘違いかもしれない…。


近寄っていいのかわからない。勘違いだったらたぶん近寄れないようにされてる気もする。そんな立ち直れないような事態に自ら飛び込むの怖すぎるし…。

あと、偶然じゃなかったにしても、私の反応を面白がることで満足していて、それ以上を望んでないんじゃない?とか人から言われてしまって(もちろん本人の名前などは出さずにこういう例ってどうでしょうね的に聞いた)、確かにそうかも、と思ってしまってますます勇気が出ない。絶対めんどくせーよこいつ、って思われてもまあ仕方ないですからね←涙目

さらに言えば、ずっと私を見てるっぽい誰かがその人以外の誰か(しかも複数)という可能性もあるわけでしてね…。そうだったらもう最悪なわけでしてね…。


どうすればいいのだ。どっちなんだ。そもそもどういうことなんだ。どう捉えたらいいんだ。私は最後まで賭けに勝ててるのか、そうでないのか。

勝てているなら…。無視したりしないかなあ。なんか言っても大丈夫かなあ…。でもやっぱり怖い。嫌いになりたくないしそれより何より嫌われたくない。なんにもしなければ好かれることもないけど嫌われることもないもんね…。


「誰よこの女…」とかいちいち不安になるのもしんどいので決着をつけなければと思いつつグダグダしたまま時が過ぎていってしまう…。駄目だなあ…


あの場所に私も行けばいいのかな。行ってどうするのか。無闇に行ったって会えないぞ。もし運命的に会えても帰りの交通費ないぞ←駄目すぎ


たぶんまたグダグダ考えるけど許してください…。

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うさパイ
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