招く
部屋が汚いと、家に人を招くことはできない。
たとえ見えないところに荷物をちょちょいと追いやっていたとしても、
大事なところをきちんとしておけば大丈夫。
自宅に人を招くのは、何より自分が楽しい。
大変ではあるけれど、強制的に自分を開いたような気がする。
私は整理整頓も掃除も嫌いだ。
人が来るときには隠蔽工作する。
それでも、招いた後にすっきりした部屋を眺めるのは気分がいいし、人が来てくれるのは嬉しい。
心はそうはいかない。
見せたくないことがいっぱいある。端に追いやっても引きずった後が消えない。
みんなが全て心をさらけ出しているとはいわないけれど、
語ることのできる人たちの心はオープンだ。
心底思っていることを伝えてきている。
それは、伝えているというよりも戸を開けて招いているようなのだ。
風通しのよい部屋。日差しの暖かい部屋。
そんな人と一緒にいるのは心地よい。
今日は家に人がいるから、また今度うちに遊びにきてよ。
今散らかっちゃってて、それよりどこかでお茶しない?
せっかく来てみたいという人がいるのに、怖くて招くことができない。
やましい気持ちが汚れになって、
消えない痛みが臭って、
こんなんじゃ呼べないよ。
もっと晴れやかな気持ちで、家に人を招くような軽やかさで、心に人を招きたい。
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