日本語教育能力検定試験から一年。②
令和5年年末、日本語教育能力検定試験の合格通知を受け取った。最初の関門を一つクリアしてほっと一息つきつつ、年始からまたオンラインの日本語レッスンに奮闘する日々だった。
レッスンを重ねいろんな生徒さんと出会っていく中で、自分は京都の自宅にいるままで世界各国と繋がるのも悪くないな、フランスや外国なんかに行く必要はないのでは?と思い始めた。また、毎日外国人の日本語学習者とばかり関わっていると、コンビニやスーパーの店員さんが日本人だっただけでとても癒される自分に気がつくようになる。日本に住んで適度に日本人と関わりながら、海外の人に日本語を教える方が、自分にとっていいバランスなのかもしれない。「外国に住んで日本語講師になる」という目標は日に日に薄れていった。まあ別にそれでもいいか、とあまり深くは考えなかったけれどしばらくして決定的なことが起きる。
6月頃、今年の「日本語指導助手」の募集要項が発表された。条件の欄に去年までなかった一文が追加されていた。「2025年4月1日時点で35歳未満である者。」私はその時点で37歳だった。応募できない。今まで年齢について何の記載もなかったわけではないが、「35歳未満or以下が好ましい」や「35歳以下の者を優遇する可能性がある」的な書き方だったのが、今回ははっきりとした年齢制限として書かれていた。
私が掲げていた目標が消えた。でもその前からその目標に対する思いも消えつつあったからそこまでショックではなかった。ただその日から、ここから何を目指すのか、どう進んで行けばいいのか、どうなりたいのか、、自分に問う日々が始まった。
つづく