第10話 実録。実際に送信したメール
7月4日朝、確かに心を入れたメールを送った。
でも、その夜キレたからそれが最後の心を入れたメールになっていた。そのメールをそのままここに記そうと思う。
ポパイ園 ウサギ様
お世話になっております。本日は少し角度を変えて。
双子園にずっと言ってきたんです「騙す人は優しいんですよ」って。
ウサギさんにはそれに少し足して
「その優しさは実は成長に対する妨害かも!」
「引き戻し現象」とも言うのですが。。。
身内購入(職員・利用者&その保護者)が
確かにロス率を下げてくれるけれど
本当の商売、商売の成功から実は遠ざける要因になっている
ってお話ですね。
今朝のウェブマガジンの社長さん(かなりの食通・博識)との
やり取りの一部を貼りますね↓
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セブンの限定の例の弁当ですが、ホント謎の限定でしたね。そもそも、あの弁当の食文化がこの地方で根付いているわけでもないし、ただ単に限定という名の戦略マーケティングだったのでしょうか、、、、。ずるいやり方w
それでもセブンクオリティは他と比べても群を抜いているので、たまに買っちゃうんですよね~♪
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(コピー終了)
ポパイさんのナポリタンはセブン商品よりも1円高かったですよ。
今朝、初めて草原さんと言葉を交わしました。
「お兄さんにだけ言っても仕方ないし、可哀そうで申し訳ないんだけど
私、完全無料で色々やっています。皆さんに頑張ってもらう為に
私も頑張っているんですね。だから、皆で一丸となって頑張らないと、ね?」
草原さんの目がちょっと止まりました。
いつも対、陽さんに「はい。言ってもらって助かります」っていう社交辞令の連続しか見られなかった草原さんが少し止まりました。
って言っても効くというステージとは別の話かもしれませんけどね~(笑)
今週はそういうのの改善につながる資料が出来たらと思っています
なので、このメールも返信不要でよろしくお願いいたします。(お忙しいかと思いますので)
事前予約のシステムは仕上がっています。あとは商品を試作して撮影して
そこに当てはめるだけです。
追って詳細はお知らせして行きますね~。
引き続き頑張ります!
カメ
なんか優しいね私。今から思うとバカみたいだ。
作業や商品にはとても厳しいこともたくさん言う。でも同時にこういう視野を広げる作業もたくさんしてきた。やれることは全部やって、下げられる頭は全部下げて可能性を上げた。ずっとそうだった。
正直、単純な商業という場所での実績は容易かった。けれど、その場所が福祉になった途端にとてもとても難しくなった。全く同じ場所で同じことをやっても福祉の売上は最終的に純粋な商業の5分の1くらいになる。上がって行くことはなく、必ず下がって行く。
福祉商品の販売の場合、一度は買ってくれるけどお客様は同じパターンで離れて行く。
「あ、福祉施設の。。。」と
初めて買う時なんかに製造元を目にすると必ずそんな顔をする。
次に店に来てくれても
「こないだ買ったから」
「いつも違うところで買っているのよ!昨日も買ったのよ!」
と全員が全く同じこと言う。
嘘つき。
どこかで示し合わせてきたんだろうか?それともネットに何か書いてあるんだろうか?いいや違う、福祉に対してのスタンスとベクトルが同じだけだ。
一般の人に、私の仕事を話すと基本的に感心してくれる。これも同じパターンだ。でも、協力してくれる人は皆無だ。だから私はいつもそういう人達に聞いてみることにしていた。
「福祉って国からたくさんお金をもらって、実は自分たちの生活だけを良くしていると思ってます?」
驚くべきことに高偏差値以外の100%が「そう思っている」と答える。ちなみに高偏差値の見解は様々だ。
「福祉なんてお金に関しては悪いことしかしていないでしょ。ピカピカの車がたくさん並んでいるし、施設だって立派だし。ウチの方がよっぽど古い車に乗ってボロボロの家に住んでいるわ」
でも、確かにそうなんだよな。現にウチもそうだし、車だってトヨタの車を10年近く乗っている。そう言えば、昔「ボローラ」なる言葉があったなあ。ウチはカローラじゃないけど。。
私と黒陽が目撃したウサギのあのお金の遣い方を見ると「もしかしたらポパイ園は。。。」なんてことも頭を過ぎる。
でも双子園はちゃんとしているんだ。そこは絶対そう。金銭の事でおかしなことを見たことも聞いたことも8年で一度もない。理事長を筆頭とするトップのお金に対する動き方でもわかる。
特に私はここ3年くらいで、福祉の工賃を上げる為にビジネスをみっちり学んでいる。そこからの知識、ジャッジポイントからも双子園に間違いはないと思っている。
「ねぇねぇカメ。ウサギより草原君の方が賢いかもしれないよ」
ある日、黒陽がそんなことを言い出した。
私がウサギに送ったメールに出てきた「草原さん」は配送の男性だ。
「おはよう!51歳、独身、草原君!」と黒陽が大声でいつか本人に向かって言っていたので人間データはそうなんだろうと思う。
いつもいつも輩である黒陽にクソミソに言われそれでも、「そうですね」「すいません」「私も買わない商品だと思います」と穏やかな表情で対応する草原さん。
実は、黒陽がウサギに商品や納品トラブルを訴えた時
「え?私何も聞いていません。どうして、ウチの草原は私に何も報告してないんでしょ?」ということが数回あった。
その時は草原さんが言い忘れたのかな?という程度だったけれど、時間が経過するごとに、単なる報告漏れでないという確信が強くなって行った。
だから私は草原さんに初めて声をかけてみたんだ。
ポパイ園のそれ以外のスタッフに私から声をかけたことは一度もない。
あの時、確かに草原さんの目は止まった。その後、その事がどういう風に流れを変えたかは今後綴ろうと思う。
7月16日。仕方なくウサギに返信。
私はキレたが、仕事としてやらないといけない事もあるのでメールでなく黒陽にメモを渡してウサギに伝言をする形で仕事を進めていた。
でも、それは決して特別な事ではなく、納品開始の3か月前からずっとしてきたことだった。メールかメモ。メモにウサギから返事がないことは、みんなの暗黙の了解だったし、私もメモの件の返事をもらいたくなかった。
ただ一つ違ったのは、私が西部区役所に110分間張り込んだことをウサギが知ったことで、うろたえたメンタルになったことだと思う。
別段「張り込んだら、ウサギの嘘がバレたんですけど?」なんて言ってはいない。
真夏日に冷却していない商品があったから「売れそうもなかったから良いけれど、110分間で一度も冷却されてないのは問題だ」と伝えただけのことだ。
だって、ポパイ園の理事には双子園の理事もいる。大きな食中毒事故を引き起こせば、被害者の健康被害だけではなく双子園にも火の粉は飛ぶ可能性がある。
だからウサギには西部区役所に110分間いたことは伏せたかったけど、仕方なく状況を説明した。
そして、実際に西部区役所の職員から聞いたことも伝えたことで、ウサギの中でうろたえと反論がリンクして誰もが驚くような内容の長文メールが来た。
やり取りすべき用件など、わずかだったのに。
凄いよ、みんな内容を知ったら驚くよ。反論を私にぶつけるだけの内容ならそれはいい。でもそこにあったのは不気味なエゴと、本当かわからない過去の栄光、見えていない未来、そしてバレバレの誤魔化しが入り混じった汚いものだった。
「なら、何年も前の最高工賃をいつまでも掲載していないで、直近の工賃をホームページで公開しろよ」と、私だけではなく世間が絶対そう思うだろう。
でも、私はテクニカルに徹するからこう返信した。
ポパイ園 ウサギ様
お疲れ様です
・無添加焼肉試作:よろしくお願いいたします。
・カオマンガイ:売れているということならば、先を見て支障がない売り方でなら良いのではないかと。
・システム特価:外注ですのでウチには1円も関係なく、今回は協力者が協力してくださいました。
・事前予約システム:そうです20日(22日分)16時締切で30分以内に何がしかで必ず連絡いたします。
・過去の販売の売上について:必要なのは現状と未来かと
引き続き、頑張ります!
カメ
うん、我ながらフラットメンタルな返信だ。上出来、上出来。
まあ、ウサギは
「くやしぃ!スルーされた!」か
「ようし、言い負かした!」の
どちらかなんだろうけどね。バカだねぇ~。嗚呼、くだらない。
7月4日送信のメールに記した
【今週はそういうのの改善につながる資料が出来たらと思っています】
という資料のテーマは
『組織とは人望を編むことが大切ですよ』という内容のものを作るつもりだったけど、編む人望がそこになければエア編み物で、それはただの ごっこだ。
編めないからバラバラになる。