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戦いの原則

戦いにおいて、守るべき原則がある。人類の歴史は戦の歴史で、古今東西の戦における集合知が「戦いの原則」である。
抽象的な表現が多い為、理解し辛い部分もある。
以下列挙する。再三言うが、ネット上で調べれば出てくる内容である。

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目 標

戦いの究極の目的は、敵の戦意を破砕して戦勝を獲得するにある。

戦いにおいては、目的に対して決定的な意義を有し、具体的かつ達成可能目標を確立し、その達成を追求することが極めて重要である。

主 動

主動性の保持は、戦勢を支配し、戦勝を獲得するため、極めて重要である。

攻勢は、手動性を確保して決定的成果を収めるため有利であるが、防勢においても、あらゆる手段を尽くして主動性を発揮しなければならない。

集 中

有形無形の各種戦闘力を総合して、敵に勝る威力を緊要な時期と場所集中発揮することは、戦勝を獲得するため、極めて重要である。

全般において劣勢であっても、情勢の推移を的確に予測し、手段を尽くして決勝点において優勢を占めなければならない。

経 済

あらゆる戦闘力を有効に活用することは、限られた力で戦勝を獲得するため、極めて重要である。

このため、目的を効率的に達成する最も効果的な方策を追求するとともに、決勝点以外に使用する戦闘力を必要最小限にとどめなければならない。

統 一

統一は、すべての努力を総合して共通の目標に指向するため、極めて重要である。

統一は、権限を一人の指揮官に付与した場合に最も確実となる。また、関係部隊間の緊密な調整積極的な協力は、統一を助長する。

機 動

機動は、所望の時期と場所に、所用の戦闘力を集中又は分散して有利な態勢を確立し、戦闘力を発揮するため、極めて重要である。

機動は、運動力の発揮地形・気象の克服火力の発揚、適切な兵站支援等により発揮される。

奇 襲

奇襲は、敵の意表に出てその均衡を崩し、戦勝を獲得するため、極めて重要である。

敵の予期しない時期・場所・方法等で打撃すること、及び、敵に対応のいとまを与えないことは、奇襲成功の要件である。

奇襲は、適切な情報活動、秘匿・欺騙、戦略・戦術の創造、迅速機敏な行動、地形・気象の克服等により達成される。

保 全

保全は、脅威に対して我が部隊等の安全と行動の自由を確保するため、極めて重要である。

適切な情報、警戒及び防護は、保全のための基本的な手段である。

保全においては、敵の奇襲を防止するための方策が重要である。

簡 明

戦いは、錯誤と混乱を伴うのが常態である。このため、戦いにおいては、すべて簡明を基調としなければならない。

明確な目標の確立は、簡明の基本である。

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以上である。


「目標」に始まり、簡明の基本である「目標」で終わっている。よく考えられていて、先人の知恵には感服しきり である。

戦術において「敵」というフレーズは散々出てくる。当たり前である。

もしこの駄文・駄マガジンを読んでいる人がいて、なんらかのビジネスをしている方なら

敵を「仕事」や「やらなければならない事」に置き換えて貰えばいいだろう。

商売敵だと読み替えると大事な本質が見えてこなくなる。その場合もあろうかとは思うがw

作戦戦闘においては原則全てを基礎にして立案するが、ビジネス等においてはいくつかかいつまんで個別の案件に対応したほうがよいだろう。

戦いの原則は「勝つ」為の原則である。ハッとする所も多いのではないだろうか。

次回からは戦いの原則における解釈や、戦史戦例を通じた説明をしていこうと思う。

以 上

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