指揮の要訣 私なりの解釈#1
・・・右翼のような記事になってしまった感は否めない。
「指揮の要訣」をご存じだろうか。戦術というより、用兵の心構えのようなもので、旧軍、それも明治期からあるものだ。
以下が全文である。
指揮の要訣
指揮の要訣は、指揮下部隊を確実に掌握し、
明確な企図の下に適時適切な命令を与えてその行動を律し、
もって指揮下部隊をしてその任務達成に邁進させるにある。
この際、指揮下部隊に対する統制を必要最小限にし、
自主裁量の余地を与えることに留意しなければならない。
指揮下部隊の掌握を確実にするため、
良好な統御、確実な現況の把握および実行の監督は、特に重要である。
書いてある通りである。各級役職において通ずる所があるのではないだろうか。特に明確な企図、というのは出来そうで出来ないものである。
以下、私なりの解釈を述べる。
確実に掌握
同じ目標を共有する組織や寄合において、掌握というのは基本中の基本である。人的・物的な要素を確実に手中に収めておかなければ話にはならない。
「あれ?あいつ何やってんだろう?」などというのは言語道断という事
明確な企図の下
命令・指示を発するにあたり、明確な企図は重要である。「何故このような命令・指示をするのか?」「何故必要な行動なのか?」という事を明確にして、かつ伝えなくてはならない。
目的に対する命令・指示の価値を全員で共有する事により、組織の力を100%発揮する事が出来る。
ただし丁寧に過ぎてダラダラと説明しては好機を失するので至短で済ませること。
例えばA地点からB地点まで何らかの任務や目的をもって集団で移動するとする。
「じゃあ行こうか~」と言い放ちおもむろに車両に乗り(乗せ)なんとなく出発するのか。極端な例だがこういう人は結構いると思う。
転じて明確な企図の明示とはどういうものか。以下一例
「我々はこれより、現在地Aを〇〇:〇〇に発進し、B地点へ向かう。B地点までに至る経路はR(国道)〇(号線)~K(県道)〇(号線)。前進順序は私、次にWさんの車両、最後尾にZさんの車両。以上」
いきなり軍隊っぽくなる。言葉にするとほんの十数秒かと思う。
この至短時間で目的地・経路・順序といった移動に関わるこちらの企図を徹底したのである。また、当然、目的地という全員で共有すべき最重要目的(目標)を最初に持ってくることで全員に対し印象付けて、頭の中を揃えてしまう。
モノをいう順序は大切である。最後の方は誰も聞いていないからだ。
勿論、事前にミ―ティングをしたり資料を渡しているのは当然である。その上で命令・指示をする際は明確な企図を明示しなければならない。
そもそも、明確な企図あっての次項で紹介する適時適切な命令である。
若いころ感じなかっただろうか。「この人は何故こんな指示をしてくるんだろう・・・?意味が・・分からない・・・」
これは明確な企図を部下に伝えていない為である。職場で「察しろ」「空気を読め」などという不合理さを強要するのは無能の極みである。往々にして重要な能力でもあるが。
上司・部下共に人間である。常日頃からコミュニケーションを重視し、いざ業務になれば上司の企図をよく理解させ・理解し、円滑な業務に臨まなければならない。
続きはまた今度
以上。
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